AIを使って仕事をするってどういうことかということがよくよくわかってきたんですね。キングコングの西野さんがこの間Facebookの記事で言っていたのですが、AIの恩恵を一番受けるのは何かというと、体力がなくなった大人たちなんです。今までは中年になってくると体力がないから若い人たちにどんどん負けていくというのが当たり前になったのですが、でもAIを使いこなす一番大事なのは経験と知識と人脈なんですよね。
判断ができるということは蓄積でしかないので、その判断をする経験を持っているということです。そして新しい知識はAIが持ってきてくれる。そうすると位置情報を持っていて関係性とかいろんなところを持っている中年の仕事をしてきた男性女性、大人はすごく有利なんです。
新しいアイディアはAIが出してくれるし、体力はAIが補ってくれるから。だからこれからの時代、AIを使って仕事をする人はすごくプラスなんです。でも確かに西野さんの言う通り、一次情報とか蓄積がない若者がいきなりAIで勝負しようとしても絶対中年には勝てないんですよ。そこは蓄積がないから。天才的な若者は別ですが、そうじゃない普通の人は実は中年がこれからすごく強い時代になってくるなということがわかりました。
そしてじゃあどうやってAIを使って仕事を進めていくかというと、とにかく今までの経験を通して具体的な内容を詰めていく作業をしていくことです。AIが出してきた情報に対して「それ違わない?」「それ論理矛盾ない?」「そんな表現じゃないよ」って突っ込んでいくわけです。例えば昭和の時代の話をAIが出してきたら、「昭和の時代そんなこと言わないよ」とか突っ込んだりするわけですよね。
面白くなかったら今まで自分が経験して面白いと感じた雑誌の企画とか、昔のやつですよ。誰かの内容に酷似したらそれは良くないですが、企画の構成とかトピックとかは全然参考にしていいですよね。そういうものを当ててブラッシュアップしていく。そうすることによってすごく新しいものが生まれてくる、面白いものが出るんですよ。そういう働き方がこれからなってくるんだろうと思います。
だから今新しいAIの情報がたくさんあるじゃないですか。YouTubeを見てもそこら中でAIでこんな情報があってこれが最新ツールでって言っています。これ1週間後に見てみてください。大体サムネイルが「革命的だ」とか「衝撃の何々」とか「ついに出た」とかいろんなことを煽る文章が書いてあるじゃないですか。でも毎週言ってるんだから本当かよと思いませんか。やってない人が見るからそういうものに飛びつくし、実際すごいなというものもありますけど、すごいのはAIじゃなくてそのAIを使いこなす経験と知識を持ったプロの大人がすごいんであって、その知識とAIが混ざったときに革命が起こるわけです。
ここを間違っちゃいけないんですよね。AIの情報ばかり集めていくと本当に狂ってくるというか、道を間違えるんですよね。道具の情報をたくさん聞いても意味がないですよね。今は少しずつ道具の使い方も教えてくれるようになってるんですけど、本質的じゃないんですよ。なぜなら、ジェネラリストがAI紹介について話しているから、もしくはITの専門家やAIの専門家がAIについて語っているから、それだと本当の使い方がわからないんですよ。
文章を書く編集者がAIを使いこなせる方法は役に立ちます。アーティストが自分のアート作品を作るためのAIを使っている作業についての情報は役に立ちます。営業マンがAIを使って顧客を創造する時のAIの使い方については価値があります。そういうふうに各方面のスペシャリストが、AIを具体的に使って実績を上げている方法は参考になりますし役に立ちますが、それってあまり出てこないんですよ。出たとしてもすぐ浅い内容になってしまいます。
この世の一つの真実を伝えると、部分的な情報はあまり役に立たないです。本当に実用的なものって体系的なすごさなんです。体系的な知識、これが何かを作り上げるための最大の武器なんです。
わかりやすい例で言えば『鬼滅の刃』を知っている人であれば、竈門炭治郎の一番最後の技があるでしょう。日の呼吸。この12種類あるものを連続で切り続けるというのが最強の技なんですよね。この12個ある一つ一つもすごい技なんですけれども、そうじゃなくて一つの技は次の技につながるためにあります。そうやって連携してつながって、最後の12個目まで行った時に今度は一つ目に戻ることができます。そうやってぐるぐる回すことによって相手に休むことを与えずダメージを与えていくということですよね。
イメージはこれに近いんです。実際は別に連続でやることはないんですけれども体系的なんですよね。つながっているってことです。部分的な情報ですごいと言ったものはある部分では使えるんですけれども応用が効かないんです。でも体系的に学んだ情報、体系的知識というものは応用が効くんですね。
なので先ほど言ったようにスペシャリストたちが実際に使っているAIの使い方、それは一つの作品を作るときの最初のステップから作り上げるところまで、どの部分でAIを使ってどういう順番とプロンプトをどのタイミングでやるかみたいなところを、この体系的な流れとしてちゃんと教えてくれる情報があったら、それはもうぜひとも見たほうがいいです。それは本当に使えるからということなんです。こういうことがわかって情報発信する人が増えたらいいなと思います。