桜の花弁が舞い散る頃⑰ | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

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現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

「あぁ、中学校を卒業する頃には立派なワルだったよ。この辺じゃ武さんの評判は逆にすこぶる良かったから、『鷹が鳶生んだ』って皆、揶揄しよった… 」

「…… 」

「そうそう、だから皆、啓二が熊本を出ていったと聞いた時は皆、ホッとしてたもんな」

「そう言ってたねぇ… 」

 

「ワル」にも色々あるのだろうが、啓二さんはあまりこの辺りの近隣住民に評判が良かったとは言えない事実に驚いてしまう。木下幸代さんが語っていた生い立ちに原因があるのだろうか。

 

現在の居住地については絶望的に情報が取れなさそうだが、そこから先を知る上で、啓二さんの人となりを知る必要はまだあると思えた。

 

「すみません…具体的に、どんな風に悪かったんですか?何だかイメージが湧かないんですが」

 

困ったフリをして、そう言ってみせた。2人はまた顔を見合わせながら啓二さんに纏わるエピソードを小出しに話し始める。

 

「とにかく喧嘩は滅法強いヤツだったな。中学生の頃には身長も体格も、他の子供達より頭ひとつ抜けていたしな」

「そうそう、しょっちゅう喧嘩しては警察に連れていかれてたな。ただ… 」

「ただ? 」

「普通、そんな子は弱い者には手を出さないとかあるだろう。アイツはそれが無差別的に気に入らないと誰それ構わずやってたから皆から煙たがられてたんだよ」

「そうそう、万引きとかでもしょっちゅう補導されてたしね」

「万引き? 」

 

頭の中には、とてつもなくデカくて凶暴な…まるで漫画にでも出てくるようなヤクザのイメージが浮かび、一瞬寒気がする。仕事とはいえ、関わりたくないとも。同時に、最悪、「塀の向こう」にいるなんて可能性も考えてしまい、目の前が真っ暗になるような気がしてしまう私。

 

「ところで…その啓二さんですが、何で卒業後に熊本を出る事になったんですか? 」

「そりゃあ、あんた」

「?」

「卒業する頃にはすぐそこにあったヤクザの事務所…といっても今は無いけどな。そこに出入りしてたんだよ。皆が噂しとった。啓二はヤクザ修行で県外へ出たってな」

「と、いう事は必ずしもそうなったと言う訳では無いんですね」

「あぁ、確かにあんたの言う通りだよ。でも皆、そう言ってるよ」

「…… 」

 

必ずしも噂の範囲を出ていないと感じていた。

 

「あの…失礼ですが、啓二さんと懇意にしていた……例えば同級生とか、誰かいませんかねぇ… 」

 

私が困り顔で言うと、女性がポツリと呟く。

 

「隣町の宏ならもしかしたら…… 」

「宏さん? 」

「あぁ、悪仲間で唯一、啓二と対等に話せたのは宏くらいじゃないかね」

「馬鹿、宏はいかん! 」

 

そう言った女性を男性がすぐに制した。すると女性は首を窄め「ハイハイ… 」とバツが悪そうな表情を見せる。言ってはマズい情報だと言う事はすぐに察しが付いたが、ここまで聞いてそこへ行かない手は無い。私はその言葉尻に喰いついた。

 

「その宏さんって方のお住まいを教えて欲しいんですが! 」

 

前のめりになって尋ねた私に、男性は少し眉根を寄せてめんどくさそうに呟いた。

 

「悪い事は言わん。宏は…やめとけ」

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二