相手に『触れる』 その前に。 | OTPLUS*a |作業療法士・アロマセラピストのブログ|

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タクティールケアについて書いた
前回の記事の続きです。
『タクティールケア』の本当の意味


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特に初対面の方へ
タッチケアを始める前に
普段から意識していることを
いくつか挙げてみたいと思います。
リハビリがスムーズに進んだり
ハンドトリートメントの効果が
最大限に発揮されるよう
安心感や信頼感を構築する為の
プロセスだと思って
日頃から大切にしていることです。


私も初対面の方と接するのは
いささか緊張します。
自分自身が緊張したり
身構えすぎてしまわない為でもあります。


ご存知の方も多いと思いますが
パーソナルスペース
という考え方があります。
相手に近づかれると不快に
感じられてしまう距離のことです。
欧米人に比べて日本人は
そして女性よりも男性は
パーソナルスペースが広いと言われますが
個人差がとても大きいものです。


(詳しくはこちらをクリック☝︎)


相手のパーソナルスペースを
むやみに侵さないことは大切なのですが
肌と肌を密着させて行うタッチケアは
すなわち相手の密接距離に
入り込む行為でもありますね。


特にお年寄りの場合には
視力や聴力、注意力が低下していて
「ひとの気配」に気がつきにくいことも。
だからと言っていきなり近づきすぎたり
耳元で大きな声で話しかけたら
驚かれたり、怪訝そうな表情をされたり。
その後のケアやセラピーが
スムーズにいかないことがあります。


ギリギリ手が届かない程度の距離から
相手の視野内に入り
微笑みかけたり
深くおじぎをしてみたり
大きく手を振ったり
ハイタッチのジェスチャーをしたり…
少し大きなボディランゲージ
注意を引きながら声をかけます。


「○○さん、はじめまして△△です」と
いきなり話しかけてみても
だいたい「はぁ?」と返されて
はい、終了。
いくつか会話をしてから
自己紹介をすることが多いです。


さて、例えば
車椅子に座っている時の目線は
おそらく皆さんの想像以上に低いものです。
目の前に立たれると
威圧的に感じられると思います。
実は、側から見ていても
「上からモノを言っている」
そういう印象を与えます。
ベッド上におられる方ならなおさらです。


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そこで、目線の高さを合わせること
できるだけ心がけています。
側から見ていても
「相手を敬い、尊重していますよ」と
しっかり伝わると思います。
「あなたもここに座って、ね」と
椅子をすすめて下さったり
人柄を感じられるような
自然な会話が生まれることもあります。


いよいよ触れてみます。
「手」はその人そのもの
プライベートエリアの最たるものだと
日々感じています。
手のリハビリに長く携わっていても
その気持ちに変わりはありません。


いくら相手が「セラピスト」とはいえ
「はじめまして」の次は
いきなり手を触られたら?
心の中にズカズカ入られるような
思わず身体に力が入るような
緊張感が走るかな、と思います。


では肩にポンと触れるのはどうでしょう?
上から目線な感じ、と捉えるか
やたら親しげだな、と感じられるか
というところでしょうか。
私は肘の少し上あたり
ファーストタッチとすることが多いです。
そこで拒否される感じがなければ
こちらの用件を伝えてみます。


肘に触れた私の手を握り返してくれるのは
やはり女性が多い気がします。


「温かい手ね、気持ちいい」
(私のセラピーやトリートメントを
   受けられた方はお分かりかもしれませんが
   実によく言われます)
手に意識を向けてくれたり
話題にのぼったら、もう
その先はスムーズに進みますよね。


「手のマッサージをしましょうか」
「手の動きを見させて下さいね」…


再び、想像してみて下さい。
相手が真正面にいて視線が合ってしまう時
斜め前にいて、完全に視線が合わない時
より緊張せずに、自分らしく
話しがしやすいのはどちらでしょうか?

 
面談やカウンセリングなども
「90度対面法」といって
机の角を使って斜向かいに座り
対話する方法があります。

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個人的には真横に座って
お互いに前を見ながら話すことが
多いような気がしています。
視線こそ合いませんが
背中に手を置いたり、さすったり
肘が当たるくらいに近づくことも
できますよね。


少しの知識とテクニックも必要ですが
最も大切なことは、やはり
セラピストの「心持ち」


「なんとしても良くしてあげたい」
という熱い思いを常に抱きつつ…
こちらは少々自信がありませんが
いつも心穏やかに、フラットな状態で
あることを自分自身に課しています。