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おとやんのブログ

バイクの楽しさとは、重力と遠心力の狭間に身をあずける心地よさと見付けたり。

 2月のものすごく寒いある朝、通勤のため愛機GSX-S750に乗ったのですがキーONでスターターボタンを押してもウンともスンとも…。

ボタンを押すと同時にヘッドライトがすーっと暗くなり、セルモーターはカチリとも音がしないので、バッテリーが深刻なことになっているな…、と直感しました。(この時点ではバッテリー交換は必至と思っていました。)

会社へは自転車で行けば良いのですが、その週末にバイク屋さんで年次点検を受けることになっていて、こちらの方は店まで乗っていけないので少々困ります。

その日、会社から帰宅してもう一度始動を試みましたがやはり同じ症状。やむなくバイク屋さんに相談して週末にトラックで引き取りに来てもらうこととなった次第。

ちなみに、この引き取りは任意保険のレッカーサービスを利用するのでお金はかかりません。かつ、保険を更新する際に等級は据え置きなのでバイク屋さんいわく、どんどん使ってください、使わなきゃソンです、との由。

バイク屋さん的には引き取りの手間はかかるものの、結構な額のピックアップ料が保険会社からもらえてこちらもまあ、そこそこ美味しい話とのことでした。

ピックアップに来てもらった当日、ダメ元でエンジンを掛けてみたらかかってしまったという 「マーフィーの法則」 (機械は故障していることを見せようとすると途端に動き出す) を地で行く恥ずかしいオチまでついて学んだことは、「バッテリーのメンテナンスくらいちゃんとやらなくては…」ということ。

※ ちなみに、せっかくトラックで来てくれたので愛機はそのまま載せていってもらいました。(^^;)

メンテナンスというと大げさで、要は時々補充電しましょうという話。

ついでにもう一つこのときにバイク屋さんに聞いた話としては、スズキの最近のほとんどのモデルが装備している「スズキイージースタートシステム」。セルボタンを押し続けなくてもワンプッシュでエンジンの始動を感知するまでセルモーターが回り続けるという地味に便利なシステムは、バッテリーの電圧低下の影響を受けやすいそうです。

毎日動かすわけではないレンタルバイクなどはバッテリー電圧が下がりやすく、スズキ車はこれの影響でエンジンがかからなくなるとのことも稀ではないとのことでした。

 で、本題の充電器の話。ネットでバイク用の充電器のオススメを探すと代表的なメーカーの代表的な機種がすぐに見つかります。12VのMFバッテリー用で、いくつかのサイトでオススメ品として上位に取り上げられているもの、という選択基準で選んだのが、「メルテック 全自動パルスバッテリー充電器」 。同社のラインナップの中では充電に特化した最も安価なモデルです。

他にバッテリーの電圧を測るサーキットテスターと、テスターのプローブの先端につけるワニくちクリップも合わせて購入しました。

充電に至る手順ですが、私のようにバイクを停めてある場所がマンションやアパートの駐輪場で、周辺に100V電源がない場合は、

 1) バッテリーにアクセスするために外装(カウル、シートなど)を外す

 2) バッテリーを外す

 3) おうちでバッテリーを充電する

 4) 充電後のバッテリーを取り付ける

 5) 外した外装を元通りに取り付ける

と言った感じになります。

自宅のガレージに停めていて、近くに100V電源がある場合は1)工程でバッテリーが露出したら2) を飛ばしバッテリーを付けたままで充電が可能です。

実際に作業してみた感想としては、圧倒的に1)の工程が面倒です。車種によりけりと思いますが、我が愛機GSX-S750はデザイン重視のせいか、バッテリーへのアクセス性は非常に悪いです。

正直、作業の大半は1) の工程でした。

まず、シートの下に位置するフレームフロントカバーを左右とも外します。

これがちょっと大変でした。

車両の右側で説明します。

まず、フレームフロントカバーを固定しているネジを外します(上の写真ではすでに外してあります)。

次に、フレームフロントカバー全体を手前に引きながら、右(車両のフロント方向)にスライドすると外れます。

外したカバーの裏側を見ると突起が3つあります。

一方、車体側にもネジ穴の他に突起が入る穴が3箇所あります。

カバーを手前に引くことで突起が穴から抜けます。上の写真では見えにくいのですが、シート直下に細いスリットがあり、カバーは(車体右側でいうと、カバーの後端が)ここに引っ掛けられた状態なのでカバー全体を手前に引いて突起3箇所を穴から抜いた状態で、そのまま車両前方にスライドさせるとスリットから抜けて取り外せるという仕組み。

文章だと長いわりにはイマイチよくわからない説明になりますが要は、「カバーを手前に引いて、3つの突起を穴から外す」 というところがコツ。そうしないといくらカバーをスライドさせようとしてもうまくいかないのです。

サービスマニュアル片手に10分ほど悪戦苦闘してようやく右側のフレームフロントカバーの取り外しに成功。

コツがわかったので左側のカバーは同じ手順で難なく取り外せました。

カバーを外すと、シートを車体に固定しているネジが現れるので左右とも外せばシートが取り外せます。

ここまでくればあとはバッテリーを外して充電するだけ。

バッテリーを外す際は先にマイナス端子を外し、次にプラス端子 (赤いカバーをずらすと端子があります) を外す、の順です。

苦労して外したバッテリーを記念撮影(下の写真)。外したバッテリーのプラス端子とマイナス端子を工具などの接触で誤って短絡(ショート)させると瞬時に放電して危険なので注意しましょう。

部屋に持って上がり、充電前の電圧を測定。先日、定期点検に出した際にバイク屋さんで補充電してもらっているので12.69Vと、問題ない電圧でした。

GSX-S750のサービスマニュアルによると、「電圧が12.4V以下にならないように定期的に補充電すること」 とあります。また、「バッテリー電圧を11.5V以下に放電させてしまった場合には充電を行っても電圧は完全に回復しないおそれがある」 ともあるので特に長く使っているバッテリーについてはマメな充電が欠かせないようです。

 というわけで早速充電。付属のワニくちがついたケーブルと充電器をカプラーで接続し、充電器を家庭の100Vコンセントに差し込めば充電スタート。(スイッチのようなものはありません。)

充電中は「充電中」のランプが点灯し、充電が終了すると「完了」のランプが点灯するという至ってシンプルな仕様です。

実はこの日は日が暮れて暗くなる前にバッテリーを元のように取り付けたかったので昼の12時から夕方16時までの4時間しか充電できず、完了ランプ点灯には至りませんでした。時間の制約がないのであれば、一晩かけて満充電して翌朝取り付けがよいと思います。

ちなみに4時間充電後の電圧は13.06Vでした。

充電後のバッテリーの取り付けは、取り外しの逆をやれば大丈夫です。バッテリー端子をつなぐ際はプラスが先、マイナスが後の順です。

マイナス端子を取り付ける際に、おそらく盗難防止のセキュリティシステムの音だと思うのですが、「ビー」っというブザー音がなりました。

音にビビっていては埒があかないので構わず端子ネジを締めたら音はピタリと止まりました。

一旦、バッテリーを外すことで、メーターの時計はリセットされます。取説を見ながら時刻の修正を行いました。

ODOメーター、トリップメーターの距離は保持されていましたが平均燃費の数字は0に戻っていました。ただし平均燃費はしばらく走っているとそれらしい燃費の数字がすぐに表示されます。おそらくトリップメーターの走行距離と消費した燃料の量を記憶していてそれらをもとにコンピューターが再計算するのでしょう。

ガレージなどで、バッテリーを取り外さないまま充電できれば時計も平均燃費の数字も保持されるはずです。

ちなみに今回購入した充電器には、バッテリーに常時接続しておく用のケーブルも付属していました。ガレージ派の方はこのケーブルをバッテリーの端子に繋いでおけば、シートさえ外せばバッテリーを外さずとも充電器にカプラーでワンタッチ接続が可能です。

(下の写真の黄色点線で囲ったケーブルです。)

電装系ってなんか苦手、みたいな意識があって先延ばしにしてきた面もあるバッテリーメンテナンスですが、いざやってみるといくつか注意点はあるもののバッテリーにアクセスさえしてしまえばどうってことなかったな、もっと早くトライしていればよかった、というのが率直な感想です。

 2023年、今年の目標は例年と同じく、

「無事故無違反」! まあ、2月にもなって堂々と今年の抱負を語るというのもなんですが…。

しかしマジメな話、行ってきまーすと家を出たときと同じように無傷でただいま!と元気に帰宅する、全てはコレに尽きます。

仕事柄 (製造業) 、安全に関しては常日頃から気をつけていますが、その中で特に気に入っていて常に心に留めているのが 「昨日までの無事故は今日の無事故を保証してはくれない。」 という言葉です。

細い道から広い道に出る際の一時停止。99回停止して一度も歩行者と鉢合わせしなかったからといって100回目もそうとは限りません。

どの1回もいつも同じように停止して左右の安全を確認して進む、これを愚直に毎回繰り返して、一日ずつ無事故を積み重ねることを今年も継続していきます。

 また、『マナーよく乗って 「バイク乗りってかっこいいなあ!」 と思ってもらう運動』 も地味に孤独に継続予定。

バイクに乗るにあたって、規範意識と言うのは大切と思います。

交通法規を守る、他者(他車)に迷惑になるような運転はしない。これらはライディングのスキル以前の、バイクに乗る上での土台のようなものだと思っていますのでこれからも大切にしていきたいです。

 

 2022年はバイクを通じて一気に世界が広がり深まった一年でした。他県のグッドライダーミーティングや練習会にも顔を出したり、行動範囲がかなり広がりました。HMSのスキル検定(@熊本)にもチャレンジしました。

結果は、まあ、いいじゃないですか。チャレンジして現在地を知ることに意義があるということで…。

それはともかく、いつもと違うコースでいつもと違うメンバーと練習するというのは刺激も受けますし、とても勉強になります。

思いもよらないところで思いもよらない方から声を掛けられ、それをきっかけにまた行動範囲が広がる、そんなことがたくさんあった一年でした。

2023年も果敢にアグレッシブに色んなところに顔を出して、今度は自分からいろんな人に声を掛けていきたいと思っています。

 

 また、2022年のもう一つの大きな出来事が、人生初のマスツーリング参加。

「バイクに乗る =イコール 練習会に参加」 の私にとってはマスツー参加は一大イベントでした。いつも練習会で顔を合わせるメンバーですが、バイクを通じてなんだか世界が広がったなー、と感慨もひとしお。

更に年末にはクリスマスお茶会にもお誘いいただいて、本当にありがたいことです。

バイクに乗り始めた頃は人とのつながりが広がるという点についてはほとんど期待も希望もしていなかったのですが、極度の人見知りをものともせず、いろんな練習会に参加して、その場その場で一生懸命に練習し、そんな姿を見て何事かを感じた方から声を掛けていただいて、結果として2022年は自分にとって大きな転換点となりました。

 練習会も練習会以外も、声を掛けてくださった皆様に心底感謝しつつ、つながりをこれからも大切にしていきます。

 

 技能面では、こちらも2022年は大きく方向転換しました。これまできちんとした方向性を持たずにただうまくなりたい、速く走りたい、と漠然と思っていたのが、二輪車安全大会(県大会)に出たい、と方向性が明確になりました。

自分の車両を安全に、美しく操りたいと思ったときに、この方向が一番しっくりくるように思えます。速く走るのが苦手な私にとって、いかにゆっくり走るかの一本橋の方がどうやら性にあっているようです。

コーススラロームも、速く走る、から美しくスムーズに走るには?に重点を置くようになって変なプレッシャーから開放されました。

 素人の考えかもしれませんが、バイクの操作は「車両を操る」と、「自分の身体を操る」の2つの側面があるように思えます。

これまでは車両をうまく操作できずにもどかしい思いをすることが多かった(まあ、今でも多い)のですが、自分の身体をうまく操れていないからではないか?と最近思うようになってきました。

車両を操ると、身体を操るは一体不可分で線引きはとても困難ではありますが、バイクは運転者の身体の動きが車両の動きに及ぼす影響がクルマに比べると遥かに大きいことは間違いないと思います。

2023年は「自分の身体をいかに操るか」をキーワードに練習していこうと思います。

 

 バイクの世界を山に喩えるならば、その裾野の広さは今まで自分が考えていたよりも遥かに広いことを人とのつながりを通じて知りました。

また、安全系の練習を通じてその高さは頂が見えないくらい高いと知りました。

頂上に立つことは一生かかってもできないでしょう。でも地道に練習して一歩ずつ登っていけば登った分だけ見晴らしが良くなって、見たことがない新しい景色が見えると思います。

その景色を楽しみに今年もコツコツ練習していきます。

 朝夕と冷える日が続き、バイクに乗るのに軽い決心が必要になってきました。

体の方はしっかり着込んで防寒対策ができますが、問題は手。

グリップヒーターがいい、いや電熱グローブのほうがいい、いやいやトランポにすればそんなことで悩む必要もなくなる、いやいやいやトランポってもうクルマだよね、など議論は白熱するばかりですが、でもどれもこれもお高いんでしょ!?と貧困サラリーマンはなかなか踏ん切りがつきません。

とは言え、近距離ならまだしも長距離を走るといかに冬用の厚手のグローブを着用していても指先の熱が走行風で少しずつ奪われて、シンシンと冷えてきてついには感覚すらなくなり、もはや苦行…。

何かしら手を打たねば。

 そんなある日、ついに禁断の「あれ」に手を出してしまいました。

んー。GSX-S750の雄姿が台無し…。やはりお世辞にもカッコいいとは言えませんね。

しかしハンドルカバーデビューのこの日は午前中の気温が一桁前半、北九州近辺は今シーズン一番の冷え込み。

普段ならバイクに乗るのはやめて家でゴロ寝しながら録画したテレビ番組でも見るか、と即断即決する気温ですが、逆にハンドルカバーの効果を試すには絶好の条件です。

早速、装着して片道50分ほどの、宮若市 長井鶴交通公園へGO。

道中、指がかじかむこともなく防寒性能に関しては充分満足できるものでした。

 一方、気になったのは操作性。やや注意が必要です。

このハンドルカバー、グローブを装着した手がすっぽり入るほど大きいのでカバーの中でのアクセル、前ブレーキ、クラッチの操作には支障は感じないのですが、ミトン形状の親指が大きくて特に左側のウインカーの操作が少しやりにくいのです。

(右側はセルでエンジンさえ始動してしまえばボタン操作はないので問題ナシ。)

写真を見ると一目瞭然ですが、親指が大きすぎてウインカー操作の際にクラクションのボタンに干渉してうっかりすると「プーッ!」っと鳴らしてしまったりします。

クラクション一つでトラブルになりかねないこのご時世、これはちょっと注意が必要。

クラクションに触れないようにウインカー操作の際には左親指をエイヤッ!と意識的に大きく動かす必要があります。

カバーを付けていないときに比べると操作感は多かれ少なかれ変わるので慣れるまでは慎重な運転を心がけたほうが良いです。

それと、運転中にカバーから手を出し入れするのは危ないので対向車線のバイクに手を上げて挨拶するのはやめときましょう。

 

 この翌日、訳あって冷え込み厳しい早朝の雨の中、1時間ほど高速道路を使って移動する際にもこのハンドルカバーを使ったのですが、ここでも本領を発揮。指が冷えることも手が濡れることもありませんでした。

ただでさえ憂鬱な雨の日の運転、不快な要素が一つ減るだけでもかなり気が楽になります。

 

 順番が前後しましたが、今回購入したのは「INFIMO ( 大阪繊維資材 ) ネオプレーン 防寒防水ハンドルカバー」です。Amazonで見つけて、大して他の品物と比較検討もせずにポチッと購入してしまったのでこれがベストバイかどうかは不明ですが、レビューを見るに原付から大型二輪まで広く使われていて星4.4と評価も比較的良好です。

素材はクロロプレンゴムでウェットスーツと同じ材質です。ちなみにウェットスーツは防水ではなく水を通します。

とは言え、厚みはそこそこあって、今回の高速道路雨天走行でも内側に水が染みて来るようなことはなかったので大抵のシチュエーションで問題ないと思います。

 取り付けは至ってカンタン。

グリップ用とレバー用、大小2箇所の穴が開いているのでここにグリップとレバーを通して、ヒモでミラーにくくりつけるだけ。

 

お値段も\2,000前後と、ダメもとで試しに買ってみることも可能なお手頃価格かと思います。

 自分の趣味にどれくらいお金がかかっているのか。

キチンと把握しておきたいような、でも見るのが怖いような。

いくらかかったにせよ、自分の収入の範囲で賄うことができて、支出以上に大きな満足が得られているのだからいいじゃないか!と、いままであえて直視してこなかったこの問題、改めて整理してみようと思い立ちました。

以下、自分の経験に基づいて集計した色々な金額が出てきますが、あくまでも私が昨年3月にバイクを購入して以降の手許に残っている数字の集計なので絶対的な保証があるものではありません。

物価の変動などもありますので、これからバイクに乗ることを検討されている方などが、 「コレには大体、このくらいのオーダーのお金がかかる。」 というイメージを掴むのに役立てば、という感じです。

 

 大きく、初期費用とランニング費用に大きく分けてみました。

まずは初期費用 (税込み)。

車両購入に関わる初期費用は上表のような感じです。車両そのもの以外にざっくり12万円ほど。

この中で課税費用と非課税費用はだいたいこのくらいは共通でかかると思います。一方で用品・パーツについてはETC車載器やアラーム、USB電源については誰もが必ず装備するものでもないので、全て付けない場合はこの費目の\56,000ほどが減ります。

肝心の車両の値段は?と思った方もいると思いますが、これは新車か中古車か、排気量、メーカー、車種、購入する地域や店舗により大きく変わる部分なので変な先入観や誤解を与えないよう、あえて記載していません。

値引き幅や下取りについても同様です。

 

 また、私の場合は初期に下表のような費用も発生しました (税込み)。

任意保険は保険会社や、契約年数により金額が変わるのであくまでも参考ということで。

(自賠責で保証される範囲は極めて限定的なので任意保険には必ず、必ず入りましょう。)

バンパー、スライダー、カウル加工などはまさに趣味の世界。

各人の判断次第ではありますが、エンスト立ちごけの危険は常につきまとうのでお守り代わりにスライダーくらいはつけておいたほうが精神衛生上、良いかもしれません。

 

 次にランニングコスト編。

ランニングコストとしてまず頭に浮かぶのがガソリン代だと思います。

ガソリン代についてはこれまた、レギュラーかハイオクか、車種・排気量、走行頻度、1回あたりの走行距離などに左右され、しかもこれら条件による差が比較的大きいため具体的な数字を挙げても大した参考にはならないのではないかと思いつつ、それではあんまりなので愛機GSX-S750の燃費推移のグラフを載せます。

左軸が燃費、右軸が積算の走行距離です。およそ7,000km走行時点のデータです。

燃費は給油量と走行距離から算出した、いわゆる 「満タン法」 が青い線、メーターに表示される平均燃費が赤い線です。

データを集計してみて、メーターに表示される平均燃費と満タン法で算出した数値がかなり近いことにちょっと驚きました。

燃費計の精度、恐るべし。

私の乗り方では、悪いときは14km/Lを下回り、良いときは22km/Lを上回る程度です。ちなみに、このグラフにはないのですが、割と最近記録した最高燃費は満タン法で26.6km/L、燃費計で25.6km/Lです。このあたりがS750の燃費の上限と思います。

グラフの400日を過ぎたあたりから燃費が20km/Lを超える頻度が多くなっていますがこれは他県のグッドライダーミーティングに参加するなど遠方の練習会に参加する機会が増えたことによります。

緑色の走行距離のグラフの傾きもこのあたりから右上がりの度合いが増してますね。

短距離の通勤にもGSX-S750を使っているので、燃費が悪いのは家と会社の行き帰りがメインの時期です。

ちなみに以前乗っていたGSX-S150の場合、満タン法のみのデータになりますが、乗っていた約3年間で最低が33.3km/L 、最高が49.8km/L 。驚異的な低燃費です。

このイメージがあったのでS750に乗り換えたばかりの頃はみるみる減っていく燃料計を見るのが結構なストレスでした…。しかもハイオク仕様というのが追い打ちになって、フトコロにより響きます。

 他にランニングコストがかかってくるのは下記のような項目でしょうか。

以下、どれも税込みです。

エンジンオイル交換などは適度な場所と道具があれば自分でできるのでその場合はオイル代、エレメント代、抜いたオイルを捨てるためのポイパック代といったところでしょうか。頻度は、オイルは4,000km走行毎、エレメントはオイル交換2回に1回です。

 

タイヤは別の店舗で交換したこともありますが上表と比べた差額は1,000円以内だったのでまあ、このくらいが相場と思います。

タイヤはPIRELLI Diablo Rosso2です。タイヤもピンからキリまであって上を見ればキリがないです。もっとお高いタイヤを履けばその分お値段上乗せです。

タイヤ交換も自分でやってしまう猛者もいますが、古いタイヤの廃棄をどうするか、など交換後の心配もあるので私は潔くお店に直行です。

交換頻度はどんな走り方をするかによりますが、練習会によく参加する人は大抵、タイヤ交換頻度の多さと、タイヤの真ん中はしっかり溝が残っているのに端っこはスリップサインが出いているという不条理(?)に泣いています。

 

ブレーキフルードもS150の頃は自分で交換していましたがS750からはお店に任せることにしました。

私は1年半程度で見た目に色がついてきたので交換しました。

 

心理的なものもあるかもしれませんが、バイクが大きくなるほど自家作業のハードルも上がるような気がします。

自分でやるのも楽しみの一つと思えるのであればやってもいいし、それが心の負担になるようであればお店に任せれば良いと思います。

バイクに関わる業界に少しなりともお金を落として業界の活性化にわずかでも寄与するというのも一つの考え方と思います。

 

車検はまだ受けていないので車検時にかかるお金などは車検を受けたあとに第二弾としてお伝えできればと考えています。

以上、全てを網羅してはいませんがバイクにまつわるお金についてイメージなりとつかんでいただければ幸いです。

 世は空前のバイクブーム、だそうです。

2022年6月7日付けの日経産業新聞の記事によると、二輪免許の教習所は入校待ちが生じるほどに活況を呈しているとの由。

また新車も中古車も需要に供給が追いつかず、品薄で車両価格が上昇の一途であることも皆さん御存知の通り。

 

 一方で、気になる情報も。押しも押されもせぬ名車、バイク界のメートル原器と言っても過言ではないレジェンド、CB400SFが2022年10月生産分を持って生産終了となるニュースがバイク界をザワつかせています。

 

「生産終了決定ッ!! CB400スーパーフォア/スーパーボルドール...」 

同記事は同時にV4エンジンの名機 VFR800F/Xやゴールドウイングの一部モデルも同時期に生産終了することを伝えています。

 そして私が昨年から密かに恐れていた事態も…。

【号外】スズキ「GSX-S750」が生産終了?!

GSX-S750については2017年のデビュー以来、例年2月ごろにその年のニューモデル(といってもカラーリングの変更のみのマイナーチェンジですが) が発表されていたのが、今年2022年は音沙汰なしだったので 「もしや…」 と思っていました。兄貴分のGSX-S1000がフルモデルチェンジした時点で 「やはり…」 に変わり、上記Web記事を目にした時点で 「合掌。礼拝。」となった次第です。

稀代の名機CB400SFが生産終了するご時世、マイナーメーカーであるスズキの、さらに不人気車種であるGSX-S750が生産終了したとしても世の殆どのバイク乗りにとってはさざ波がたったほどの影響もないと思われますが、私にとってはかなりの一大事でした。

 

 「GSX-S750は稀代の名車である」 というお題ならブログ記事3回分ほどは優に書けますが今回はそれはさておき、個別モデルの生産終了に感じる寂しさとは別に、これらの生産終了のニュースがバイク界の今後を暗示しているように思えてなりません。

1980年代~2000年代の、「正真正銘のバイクブーム」を知っている身からすると昨今の各メーカーのラインナップの痩せ細りぶりには理屈抜きで危機感を感じます。

かつては「こんなバイク、誰が乗るんだろ…」みたいな少々意欲的なモデルも含めて各社がラインナップの豊富さを競っていて、ジャンル、デザイン、エンジン型式、カラーリング、排気量帯、いずれも 「こんなのに乗りたいんだよねー」 と思えば、どこかのメーカーがそれに近いものを出している、という選択肢の豊富さがありました。

そして、その多様性こそが、当時のバイクブームが本物であることの何よりの証でした。

 

 私の愛機GSX-S750、名車中の名車CB400SFなど、名だたる名車たちが軒並み生産終了に追い込まれる大きな原因の一つがご存知のように「令和2年排出ガス規制」への対応に多大な費用がかかるためです。

欧州のユーロ5相当の同規制は日本では新型車を対象に2020年から導入されていましたがこの規制が2022年11月から既存車種にも適用されることにともなって、今回の大型リストラとなった次第です。

2022年6月23日付けの日本経済新聞にそのあたりの事情が掲載されています。

同記事によると、上述のホンダの生産終了の他にスズキではGSX-S750以外にもGSX250Rなど5車種、ヤマハは旗艦車種FJR1300シリーズのうち2モデルを生産終了予定との由。

同記事によると日本の4メーカーの計約190車種のうち、2022年末までに1割にあたる約20車種が生産を終える予定とのことです。

記事では排ガス規制対応へのハードルの高さにも言及されていて、新型エンジンの開発には数億円規模の費用がかかり、排ガス浄化装置で使われる貴金属の価格が高騰していることも逆風のようです。

厳しくなる一方の排ガス規制に加えて将来の電動化や今後の日本市場の需要先細りまで見据えるとメーカー各社としては今の需要が旺盛だからといって内燃機関の新モデルをお金に糸目をつけずに開発、という状況では到底ないということのようです。

 私にとっては昨今の状況は空前のバイクブームどころか、「バイク界の黄昏」 のように思えてなりません。

 

 もう一つの私なりの懸念事項は一向に減らないバイク事故です。

この表は 「令和3年版 交通安全白書」 の交通事故死者数の推移の数字を拾って作成したグラフです。

もう一つは同じ交通安全白書の数字をもとに作った2010年を基準とした2020年の死者数減少率の表です。

これらを見るに、2020年の自動二輪乗車中の死者数の絶対値はトップ2の歩行中や自動車乗車中に比べて半分以下であるものの、減少率は自動二輪乗車中は他のシチュエーションに比べて最も減少幅が少なくなっています (= 死者数があまり減っていない)。このことは折れ線グラフの右下がり具合を見ても一目瞭然。

歩行中、自動車乗車中は歴然と右下がり、自転車乗車中と原付乗車中も緩やかではあるものの右下がりであるのに対して自動二輪乗車中は微減・横ばいです。

どころか、2020年は前年と比較すると若干ではあるものの増えてさえいます。

こういった死亡事故件数の多さも昨今の「空前のバイクブーム」に水を差すものです。

 

冒頭に紹介した2022年6月7日付け日経産業新聞の記事ではこのことに触れるとともに、記者の実体験として危なっかしげな初心者に加えて車列間や路肩をすり抜けするベテランライダーにも言及しています。

この記事ではさらに、一向に減らない自動二輪車の事故へのメーカー側の取組みとして、自動二輪車に自動車並みの自動ブレーキシステムを搭載する試みについても紹介されています。

記事にも書かれていますが我々ライダーにとっては、意図しないタイミングで想定外の強さで制動されるとかえって車体挙動が不安定になるであろうことは容易に想像が付きます。クルマで普及したものをそのままバイクにも、とはいかない訳です。

また、ただでさえ高騰気味の車両価格がおせっかいな上にさほど安全性向上に貢献するとも思えないギミックの搭載で更にハネ上がるとなると、バイク界にとってよいことなのか悪いことなのか、よくわからない話になってきます。

 

 こういったバイクを巡る難しい諸問題に対して、いちライダーである自分になにかできることがあるのだろうか?というのはここ数年の私の中の課題であり疑問でもあります。

 前半の環境問題については正直、良い回答は得られていません。

自動車に比べて快適ではなく、多くの人も荷物も運ぶことはできず、移動の手段としては甚だ効率が悪いバイクという乗り物。生活の足というにはあまりにも不便でどう言い訳しようとも趣味の乗り物です。ましてや通勤でも通学でもなくただパイロンを並べたコースを走り回る練習会に至ってはもはやいかなる言い訳も思いつきません。その趣味の乗り物が二酸化炭素を排出することをもしも面と向かって非難されたら、どうにも抗弁のしようがありません。

我々にできるのは無意味な暖機運転はしない、空ぶかしはしない、街なかで必要以上に急加速して無駄にガソリンを消費しない、といった程度でしょうか。

要は人の目があるところで悪目立ちするような乗り方はしない、ということですね。

また練習会ではむやみに本数をこなすのではなく、考えながら実のある練習を心がけたいです。

 

 一方で後半に述べた安全に関しては、バイクを後ろ指さされるような乗り物にしないために我々が関与できる余地は比較的大きいと思います。

これは安全に、マナーよく乗りましょう、に尽きます。

安全運転の技量向上については福岡県について言えば県内や近隣他県で開催されるグッドライダーミーティングのような講習会や、長井鶴交通公園(宮若市)や小石原川ダムふれあい公園(朝倉市) のような練習場所もあり環境的には比較的恵まれています。また、伝手がないと参加が難しかったりするケースもありますが一般の練習会もいくつかあります。

私のように安全運転の技量向上のための練習が楽しくて仕方がない、という人間にはこういった類の練習は一石二鳥です。

それともう一つ安全ということに関して言うと、ヘルメットは当たり前のことながらプロテクター類の着用というのも比較的簡単に実行できて効果も期待できる手段です。私は通勤のような普段使いでもバイクに乗っていますが、どんなに短距離であっても炎暑の夏でもプロテクター内蔵のジャケットと膝にパッドを入れることができるパンツを必ず着用しています。

そして、マナーよく乗る。これはお金も労力もかけず、誰でもできます。

不正改造したバイクで暴走行為などはマナー以前の問題なのでここでは割愛しましょう。それよりも日常よく目にするケースに話を絞ります。

クルマとクルマの間をすり抜けて車列の先頭に出たところで目的地につくまでの時間はそれほど変わらないでしょう。リスクを取る価値はないと思います。クルマのドライバーから買う反感の大きさと比べたら割に合いません。

路肩には変なものが落ちていてパンクするリスクもあります。ここを走るのもデメリットのほうが大きいと思います。

以前に比べて数が減ったバイクはその分、道路上では存在感が際立ちます。皆に見られています。見られて舌打ちされるより、私はマナーよく乗って「バイク乗りってかっこいいな。」と思われたいです。

私一人ができることは微々たるもので、バイク界の将来は決して明るいものではなさそうですが、多くのライダーがマナーよく乗って、事故が激減して世間の見方が変わって「まあ、クルマに比べて排気量も比較的小さいし、そもそも数も少ないんだからバイクは排ガス規制、大目に見ても良くない?」 てな感じに世間の空気が変わらないかなぁ、なんて期待するのは少々楽観的過ぎますかね (^^;)。