一枚の写真がある。
55年前の古い写真。
夏休みに集まった、父方一族の肖像。
前列左から四人目が、私。その隣、禿げ頭のじいさんが祖父。
私の後ろが祖父の奥さん。つまり戸籍上は祖母なのだが、
祖父にとっては、三人目の連れ合いだったから、
私も何かしらよそよそしい。昔は短命だったから
こんな微妙な集合写真も多く残されている。

父は、祖父の最初の妻(私の祖母)の子で四人兄弟。
継母の子が、さらに四人兄弟、そして写真の三番目の祖母に
一人で合計、九人兄弟になる。

つまり私には九人の叔父叔母がいるのだ。
そうなると。

後列一番右の大学生の従兄と、祖父の右隣の小学生の叔母とは
年齢が十以上離れているのに甥と叔母の関係?

写っている一族ですでに
7人が亡くなっている。残った親戚ともほとんど
音信不通である。

昭和とは、
そういう時代でもあった。