前回のつづき

 

今回の歯の件では他の医師に意見を聞くという事の重要性を実感した。

私の場合には良い選択ではあったのだが、そうでない場合もたくさんあるだろうとも思った。

 


現代はセカンドオピニオンって言葉が普通に使われるようになり、実際にセカンドオピニオンを受ける方も年々増えていると耳にする。

私が病院勤めしていた時代にはセカンドオピニオンという言葉はなく、他の先生の診断を受けたい場合には、現在の主治医とさようならする覚悟で次の病院に転院しないといけない。

もちろん検査も再度やり直しなので、時間もお金もかかる。

経済的にも厳しいし精神的労力もいる。

 

そして感情論の問題が大きかった。

先生に悪い、先生に失礼だ・・・・と、はじめに受けた病院で骨をうずめる人が多かった。

現在はサードオピニオンもあるぐらいだ・・・・いい時代になった。

しかし今回の件で、まだまだ当たり前にかかりつけ医を前にして、他の医師に診てもらいたいとは、とってもいいにくいというのが正直なところ。

十数年通っている先生に他の病院での意見を聞きたいとはとてもじゃ~ないが言えなかった。

歯科の場合と通常の病院とはまた違うので、一概に言えないが、医師も人間なので感情は動くだろう。

露骨に言うと「俺の診断を信じてないのか??」となる。

しかしモヤモヤ感を我慢してその先生の言いなりになって、納得がいかないまま治療を受ける事はできたら避けたい。

自分の体の事は自分で責任を持ち、尚且つ納得して選択していく事が健康を取り戻す最善の近道ではないかと思うのです。

納得がいくまでいろいろな先生の意見を聞いてから治療をした方が精神的にもいいだろう。

今回私は歯科という命に係わる事ではなかったが、命に係わるような病気であればあるほどセカンドオピニオンを受けた方がいいだろう。

しかしドクターショッピングは避けた方がいい。

人は自分が望んでいる答えを第三者に求めがち。
その答えが得られるまでセカンド、サード・・・と何度も繰り返してしまう。

例えば今回のような「抜歯が必要」と言われて、本当に必要かどうかを別の歯科医の意見を聞くというセカンドオピニオンはOKだ。

しかし、抜歯以外の治療方法しかダメという前提で、その治療方法を提案してくれる先生にあたるまで歯科をめぐってしまうというのは本末転倒のような気がするのです。

正常な判断が鈍り、リスクを伴う治療方法を選択してしまう危険性がある。
もし歯根部分で化膿していたら、歯科を転々としているうちにとんでもない事になってしまう事もある。

また歯を残したいという強い希望を受け入れて、本当は抜歯しかないような歯を残して治療をしてしまう事で、後々痛い目に合う事だってある。

私のように他院で抜歯と診断された患者さんの中で本当に抜かずに残せるのは、3分の1くらいだそうです。

私はその1/3に入ったのですが・・・・・抜歯の判断は非常に難しいらしい。

もちろん歯科医師の技術不足で抜歯と診断される場合もある。

しかし多くは「残してもあまり持たないであろう」と予想されるため抜歯と診断する事が多いんだとか。

抜歯ぜずに歯を残す場合、それがどの程度持てば満足するかは人それぞれ全く違う。

先生の判断も違う。
そこで医師によって判断が違ってくるのでしょう。


一年持てばいい

五年持てばいい

持つところまで持てばいい

10年持たないのであれば、抜いてしまってください

色々でしょう


「1年持てばいいです。」という人であればとりあえず残して治療する事はできる。

しかし「10年持たないと…。」という人に対しては、やはり抜歯という判断をせざるを得ない。

患者側の立ち位置でそのあたりの確定診断は様々となる。
ホント歯科の場合はいろいろなケースがあるのです(^^)


話は元に戻しますが、

歯科以外の場合です。

セカンドオピニオンをすると言って他の病院にかかったのか、黙って他の病院にかかったのかでまた選択肢は変わってくるかと思うのですが・・・・

ファースト、セカンド、、、サードと回るのも悪くはないのですが、ある程度のところで覚悟を決めないとです。

個人的な意見ですが、重篤な命に係わるような病気の場合には診断が確定したら、速やかに治療に入った方がいい。

なのに「ドクターショッピング」しているうちに症状が進行してしまう事にならないためにも、セカンドオピニオンを得るのは、多くても3回ぐらいで留めておいた方がいいように思うのです。

覚悟を決めて出た診断を踏まえてその後は、主治医の先生とよく相談してすぐさま治療に入る。

自分ならそうすると思います。

私が考えるセカンドオピニオンの基本は

■セカンドオピニオンは受けてあたりまえ。誰の事も気にする必要はありません。
自分の体の事ですから。

しかしまず、ファーストオピニオンを理解することが大事です。

現主治医の治療方針やその理由を理解していない状態で新たな意見を聞いても意味はありません。

■主治医に正直に話しをしてデーターを持ってセカンドオピニオンを受ける。

内緒で行くと再度同じような検査をうけなければういけません。
これはセカンドオピニオンとは言いません。

無駄に被爆する事になりますし、時間もかかり、経済的にも負担になります。

※データーと診断書は別途お金はかかります。
※セカンドオピニオンは自由診療なので別途セカンドオピニオン料はいります。


セカンドオピニオンは病院を移るのではなく、他の医師の意見を聞くことです。
もし、セカンドオピニオンを受けた病院での治療方法を選択する場合には、その旨を現在の担当医に伝え、改めてその病院を受診するようになります。


■セカンドオピニオンは3回くらいで留めておく。

セカンドオピニオンは今とは違う診断や治療方法を見つけるために行うものと思いがちですが、実際は現時点での確定診断と提案されている治療の妥当性を、他の医師が証明してくれるケースが圧倒的に多いということです。

要するに現在の診断が間違っていないという事を納得するためのセカンドオピニオンというケースが多いのだとか。


まぁ問題点もたくさんあるようですが・・・・それを怖がっていても前に進めないので、目の前に差し出された現実をしっかりと見て選択していくことが大切です、

今は世界中の情報が手のひらの中にある小さい板で見ることできますから。。。。それを屈指して自分に合った正しい情報を取得し、行動していく事ができる。

この時代に生きていることを最大限に活用していけばよいのだと私は思うのです。
 

今回の一件は本当に勉強になりました・・・・