・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「イメージ」

 

バンクーバーでレコーディングしてきた曲のひとつ「Hallelujah ハレルヤ」。

歌手マレー・アトキンソンの美しいハーモニーボイスと、二胡ソロのアコースティックで構成しました。シンプルに弦と声だけ。この曲には他の要素はいらない気がしました。

 

深い、静かな静寂の中で、大いなる自然界と調和していくイメージです。

天空に響きわたるような多重音声はマレーの得意分野。私はそれが大好きでしたから、是非この曲で活かしていただきたいと思いました。イメージを何度も何度もすり合わせて、丁寧に、丁寧に、繊細な織物を紡いでいくように、やさしく、美しく、作品作りをしていきました。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「音楽を形にするという仕事」

 

私はイメージするのが得意です。

映像だったら、こうなってこう撮ります、と絵におこして、欲しいものを自分以外の人に伝えられるのですが、音はそうはいきません。今回も、こんな感じと絵もかいたような気がしますが、あまり意味はなかったかな。とにかく音は、最後の一粒まで具象化して、現実にしていかないと終わりません。

 

見えないからこそ、変幻自在で難しい。

 

かつての職業の関係で、音楽打ち合わせは山のようにしてきましたけれど、リファレンスを用意して、確認できる言葉も用意して、それでも相違なく、ゼロから作っていくのは、いつも難しかったです。だから、びっくりするような出来栄えの時は、心躍りました。音楽打ち合わせは皆が大好きでしたが、こういう予想以上の瞬間が多いからなんですよね。

その間に入って下さっていたプロデューサーの方々の力量と人間性のすばらしさを、今一度思い出す作業でした。「ああ、あの時、そうだったのだな、すばらしいやりとりだったな。」「こういう時、こんな気持ちだったのだろうな」と、カナダであらためて思い出して、感謝する機会になりました。

 

「ハレルヤ」は、マレーが歌うボーカルバージョンもあります。大聖堂にいるように響き渡る多重音声です。そのうちダウンロード販売されると思いますが、素晴らしいですのでお楽しみにされてください。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「ハレルヤについて」

 

ハレルヤというと、かの有名な讃美歌のフレーズが浮かびますが、こちらは昨年末に亡くなったミュージシャン、レナードコーエンの曲になります。北米ではジェフバックリーのバラードバージョンで大ヒットした曲です。日本では知名度が低いと思うのですが、北米では知らない人はいない有名曲。彼らのソウルソングと言っていいと思います。

 

カナダでこの曲を奏でますと、皆さんシーンとなり涙ぐんでしまいます。いろいろな思いが巡るのでしょう。友の顔や懐かしい景色、忘れたくない瞬間が浮かんでくるのだと思います。後半のハレルヤの繰り返しになると、静かに口づさむ声で、いつの間にか満たされています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「歌詞について」

 

レナードコーエンが書いた詞は、聖書のダビデとソロモン王の竪琴の逸話をもとにしています。神の息吹が宿った竪琴を奏でるダビデと、闇の世界に心がとらわれてしまった王が対峙する話です。

 

「ねえ、秘密のコード(和音)があってさ、ダビデが奏でたら王様が喜んだってやつなんだけどさ。まあ君は音楽なんて興味ないだろうけどね。それってこんな感じなんだ。4度、5度、マイナーで下がって、メジャーで上がって。で、王は魂をとりもどしたのさ。ハレルヤ。」(意訳:桜鳥)

 

冒頭の「秘密のコード」という表現がいいですよね。私も知りたい、秘密のコード。

興味のある方は、あらためて歌詞をチェックしてくださいね。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「制作スタッフ」

 

SUPER THANKS FOR  VIDEO STAFF !

 

カメラマン&ディレクター / 海野重幸 

出演  / Kana Kitty  https://www.kanakitty.com/

 

Special Thanks  / 羽生澄子 (BROS) 

                            海野圭子

 

監督・撮影の海野さん、出演のKanaさん、スーパープロデューサーの羽生ちゃん、デザイナーのけいこさん、本当にありがとうございます!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「美しい日本の自然と、海野監督」

 

冒頭の月。これ、東京から見た月なんですって!海野監督が撮影されたものです。東京でこんな月が見れるの?どういうズームだとこうなるの?と思うのですが、この月も、美しい自然の景色も、すべて!海野監督が撮影されたものです。レンタル映像ではありませんぞ!すごい!美しい!

 

「今、この瞬間にシャッターを切りたい!」

「一生、この美しさを、忘れませんように!」

 

こんな瞬間、ありますよね。そんなシーンが見えてくるようです。

風に揺れる樹々は、胸が締め付けられるようだし、一直線に、ただ、まっすぐ向かってくる波は、海の向こうの何かが開けたのでは、と思うほどです。

せせらぎの流れも、開けていく雲間も、太陽の輝きも、今という時間のどの瞬間にも、とんでもなく美しい地球がここにあるということを思い知らされます。

 

海野監督は、CMディレクター・映像作家・写真家として、ご活躍されています。

CMディレクター時代からカメラマンとしても活動されていらっしゃいましたが、ムービーだけでなくスチール写真家としても活躍されていて、写真展などもされています。

 

アングルをきる特殊な目をお持ちなんですよね。アングルだけでなく、物事をきる視点そのものが天性なのだと思います。

私はシノヤマ(自称)として、ボロカメラで撮りまくっていますが、アングルで迷った時は、海野監督の「一歩前へ(踏み込む)」をモットーにしております。そこが世界の変わり目なのでしょう。見えていなかったものが輝きはじめるアングルがあるのです。

 

これを機会に、海野監督にお仕事のご依頼をされたいという方、お問合せされたい方は私を通じてでも大丈夫です。人柄も素晴らしい方です。

どうぞご連絡くださいませ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「海野さんの思い出」

 

海野さんとは、もう長~~いお付き合いになりますが、いろんなシーンが浮かびます。物静かで、多くを語らない方です。だからこそ、口にする言葉は説得力があります。プレゼンの最後のひとことを決めてくださる方です。

コンテの絵がすごいのですが、何がすごいかは伝えられない!笑。でも伝わるのですよね。何のコンテか忘れてしまったのですが、海野監督が描いた女性の顔が、ちょっと髪がなびいている女性なんですけどね(ごわごわで硬そうな髪)、脳裏にこびりついていて、今でも忘れられないのです。笑

 

ああ、そういえば、一度ど深夜の打ち合わせで私が寝てしまいまして、某大手クライアントの企画で大詰めだったのですが、不覚にも私、夢を見てしまったんですね。目が覚めるなり「ヤマトのみなさんが!」と叫んでしまいまして、会議室が揺れましたね。隣に海野さんがいましたね。宇宙戦艦ヤマトの夢をみてたんですね、私。あれは忘れられませんなあ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「圭子さんの思い出」

 

海野監督は奥様の圭子さんとご一緒に、私の、大昔からの道のりをご存知でらっしゃいます。かつて経堂に「月和茶・ユエフウチャ」という台湾茶屋さんがありまして、そこで当時の二胡仲間と演奏をしたのが私の活動のはじまりなのですが、ご夫婦でいらしてくださいましたね。ああ、、懐かしい。。大昔。。懐かしい。。

 

圭子さん、当時流行った動物占いみたいな本で、幻冬舎のお化け占いという本だったかと思うのですが、そのイラストを担当されてたんですよね。その本を広げて、月和茶の窓辺のテーブルで騒いだことを思い出します。(若い~!)

当時幻冬舎にいた私の学生時代の同級生をご存知で、盛り上がりましたねえ。ああ、意外と小ネタまで覚えているものですね。大昔なのに。懐かしい。。

 

恵比寿の演奏もよくいらして下さいました。音が外れれば「外れてたよね~」と指摘してくださる圭子さん。その自然体、最高なのですよ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「羽生ちゃんの思い出」

 

羽生ちゃん。東横線仲間で、途中まで一緒に帰ったりしましたね。彼女は人一倍!一生懸命な女性で、働きもの。明るくて、調和を重んじる女性です。ズルや手抜きは一切なし。人との距離感をとるのが上手で、皆のモチベーションを笑顔で引き上げてくれる人です。

誰も彼女の真似はできません。20代前半から知っていますが、そんな彼女は今ではCMプロダクションの社長。青山に会社を構えています。すごい!

分かる。羽生ちゃんはそういう人なのだ。そして、その道のりを越えていける人! 彼女に任せれば大丈夫。信頼できる人なのだ。

 

思い出もたくさ~ん。羽生ちゃん、コロッケ弁当が好きなんです。ロケのお弁当、気が付けばコロッケ弁当なんですね。「好きなんですよ~」と笑ってましたけど、今も変わらずかなあ~。笑

 

ああ、、、今回、羽生ちゃんとのやりとりで思い出したことがありました。その昔、CMディレクターのIさんの強引な売り出しで、「ナレーターになろう大作戦!」というのがあったんです。青二プロに売り込むぞ!って意気込みまして、私のデモテープを作ったのでございます。わざわざ録音して!カラオケまでうたって!(しかも何故か曲はスピッツの「チェリー」!)その時のことを羽生ちゃんが覚えてまして、「葛城ゆいって、Iさんに芸名つけられてましたよね?」って、今回メールで返信がきたんですよ。笑

わ、忘れてた~~。羽生ちゃん、一緒に録音スタジオまでいったんですよね。その時の「葛城ゆい命のDAT」は、今も私の手元にあります。が、おそらく永遠にテープがかかることはないでしょう~。笑

 

ああ、思い出ばかりが溢れ出す~~。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「Kana Kittyさんのこと」

 

Kana Kitty Website

https://www.kanakitty.com/

 

Kana Kittyさんは、海野監督お墨付きのご推薦。アートパフォーマー、ダンサーとして、ご活躍されています。思考を打ち砕き、魂を解き放つような、美しく自由なパフォーマンスをされる方だとお見受けいたしております。

 

「自由とは孤独であり、孤独とは自由である」でありますが、Kanaさんは、その岩盤の頂に仁王立ちして、颯爽と羽を広げて、向こう側へ飛んでいくのでありましょう。

 

今回のビデオでは、踊ることはされてませんが、手つきやしぐさの余韻から、「ただものではない感」(マヤ、恐ろしい子、by 月影千草」、が漂っていますよね。静止していても、踊っている、ということなのでしょう。

 

そうですね。物事が静止しているときには、見逃すものがないからと目をつぶっていていいように思ってしまいがちですけれど、とんでもない。実は、そこに美しさを発揮するものがありますよね。例えば、この世の植物がそうであるように。地球が、宇宙がそうであるかのように。

 

空気感、佇まいで、人を魅了する。これは難しい!

そこを駆け上がっているパフォーマーだと思っています。

ぜひ彼女のパフォーマンスに足をお運びくださいね!

リアルはもっとすごいはずです!

 

Kanaちゃん、そのうち是非お会いましょうね。今回は本当にありがとうございました~~!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

長くなりました。

ひとつの音楽に込めた思い、語りはじめると止まりません。

 

そして、一つの音楽がもたらしてくれた、人とのつながり。

こちらも語るととまりません。

 

結び目のような曲になりました。

 

いろいろ、いろいろ、いろいろ、

バンクーバーのスタッフのみなさん、日本のスタッフのみなさん

本当にありがとうございました。

 

みなさん、是非、この曲をかわいがって下さいませ。

 

アルバムは、フィジカルパッケージ(CD)としては発売未定です。形にするのは来年になるかもしれません。

ダウンロードで、楽曲ごとの先行販売したいと思っています。準備中ですので、しばらくお待ちくださいませ。

 

桜鳥文風(おおとりあやか)

 

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 

桜鳥文風 Official Website Openしました!
https://www.earthandmusic.com/

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●