ホスセリの話
ホスセリはこの一年間の出来事を話し始めました。
わたしは畑が好きで、どうにかして
民たちが豊に暮らせるようにしたい
と考えていました。
そこに『風の種』を頂いて驚きました。
とても暖かく感じ、種は小さいが植えたら
どれだけのすごい力が出るのかと考えました。
それを聞いていたアマテラス様は
「ホスセリ、そのように感じたのだな」
「夢はかないました」
「どんな夢か」
「はい、『風の種』の羽根を取って
その種をうめてみました。
これは普通の種ではないので、
父の共の者と耕し、畑や種のことがわかる
民たちに聞きながら育てました。
この一年、畑の中一番の実を結び
鳥が止まるほどの大木になりました」
「まことか」
「はい、それから羽が残りましたが
何かできるのではないかと考えて、
羽から糸が出る事がわかりました」
「おお、そんなことができたのか。
ホスセリは賢いの」
「アマテラス様、羽の先から糸が出て、
その糸で布を織ることができました」
ホスセリは虹の布をもって捧げました。
「これはすばらしいよくがんばったの。
ホスセリの願いは叶うであろう。
そして、高天原の穀物をこの中国(なかつくに)に
渡そう。そして糸をつむいでハタを織ることが
できるように、高天原の機織り機を授けよう」
「ありがとうございます。みなも喜びましょう」
ホスセリは後に農耕の神として
民たちに慕われるようになります。
つづく





