次の感情のケアプログラムのフォローアップは不安を取り上げる。不安は私たちの頭をずっと占拠して悲惨なイメージを見せ、焦らせ、さらに過去も後悔の視点で蘇らせる、厄介な感情だ。


だから不安などを感じない方がいいと思ってる人は少なくないと思う。他の人を見ると、皆少なくとも自分よりはドンと構えているように感じる。不安を感じない人の方が幸せに見える。


しかし、感情の本質から考えてみると、不安は未来の危険をあなたに知らせてくれる極めて優れものの機能、言い換えれば、人間だけに与えられた予知能力(超能力)みたいなものだ。


ただ、原始時代は日常にあった命の危険を避けるため不安が非常に役に立ったが、この安全な現代社会では、どうしても過剰に発動してしまうために、厄介者としてみんなに嫌われてしまう。


不安とうまく付き合うためには、色んな方法があるが、不安の元になる思考や感情を意識で(理性で)コントロールしようとする方法は、効果がないわけではないか、限定的である。


私のおすすめしているのは、とにかく行動してみることだ。不安はある情報を元にさらにネガティブな情報がないかを検索して準備させる機能だが、命を守るために「すくませて」しまうことが多い。

原始時代ならそれも命のために重要な対処だろう。ところがそれほど現実的な危険がないのにすくんでばかりいると、結局、頭の中で不安な情報をずぐるぐるかき混ぜているだけになってしまう。


そんな時、勇気を出して1歩踏み出すと、新たな情報が入ってくる。新しい環境の中でまた不安になるかもしれないが、それは、同じところでグルグル回り続ける不安ではない。「現状のリスクを分析して次の行動を起こさせる」という不安本来の機能が復活してるだけだ。


ただ、すくんででいる状態から1歩を踏み出すのはかなりの勇気が必要だ。その辺りのコツは、感情のケアプログラムでご紹介しよう。


<お知らせ>

〇相談支援スキル図鑑の出版を記念して、10月5日(木)19:00~Youtubeライブを開催します。無料です。ここにアクセスを。(参考)メンタルレスキュー協会ニュースリリースhttps://mentalrescue.org/newsreleaselist/

 

〇 2023年10月11日(水)19時~21時、感ケアフォローアップ講座を開催します。どなたでも参加できます。今回のテーマは、不安対処〇 2023年10月28日(土)10時~、感ケア入門講座を開催します。どなたでも参加できます。今回のテーマは、不安対処