佐世保女子高生殺害事件 収容を継続 心に闇はあるのか? 恐れずに 侮らずに | 母親ひとり親の医療の学校の受験・修学手助けします

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佐世保・高1殺害、加害元少女の旧医療少年院収容を継続…長崎家裁決定(9月16日)

 

この事件では

高校1年生の少女が同級生を殺した。

殺害後、被害者の首と左手首を切断し、腹部を切り裂いた。

殺人の証拠隠滅を図った形跡もみられた。

「(中学の頃から繰り返し行っていた猫の解剖を)人間でも試してみたかった」という証言。

 

これらの事実から彼女は異常者であり

家庭事情が事件と結びつけられて広く報道されました。

 

この種の事件ではいつものように

犯行の異常さが説明できず

「心の闇」や「家族の事情」が取り上げられ

理解不能というレッテルが貼られてしまいます。

 

そして、犯行の不可解さを恐れるか、異常な人間だから異常なことをすると侮る反応があります。

異常なことをしたから異常な人間だと決めつける堂々巡りの議論です。

 

記事の見出しの所だけ引用します。

『2014年7月、長崎県佐世保市で高校1年の女子生徒(当時15歳)が殺害された事件で

第3種少年院(旧医療少年院)に収容されている加害者の同級生の元少女(23)について

長崎家裁が24年までの収容継続を認める決定をしたことがわかった。

決定は8月24日付。法務省によると、23歳を超える収容期限の継続決定は平成以降で初めて。』

 

司法判断として以下の決定にもとづいての保護処分を受けていて

それが、延長されたということです。

「2015年7月13日、長崎家庭裁判所は加害者に対し、医療少年院(第3種少年院)送致とする保護処分の決定を出した。

平井健一郎裁判長は「ASD(自閉症スペクトラム障害)が見られるものの

それが非行に直結したわけではなく、環境的要因の影響もあった」との趣旨のことを述べた」

 

わたしからみればこの事件では「ASD」は犯行に「直結」していなくても

典型的な「ASD」の行動(犯行ではなく)です。

 

最近での

ADSは犯罪に結びつくから警戒しなければならない。

(実際には罪を犯す率は低い)

犯罪に結びつくのは「境界知能」であってASDは犯罪とは関わりない。

(境界知能とは違ってASDでは犯意がない、触法意識がないことが多い)

という事実に基づかない両極端の主張があります。

 

ですから、起った事への理解なしで単純に怖れだけで判断すれば

保護処分の延長

そして、いつか延長できなくなり仕方なく施設での収容を終えるしかないでしょうね。

 

この事件について予見できたかという議論はむずかしいのですが

おそらく兆しがみえたときに

当たり前のことをしていればここまでの事態にはならなかったのではと思います。

 

それは回りが本人の行動・話が変だと思ったときに社会のルールを教えることです。

言う側が「なぜ」が説明できなくても善悪を教えることです。

そして、それが守らなければ本人に不都合が起きる(罰を受ける)ことを示すことです。

 

すぐにその場を押させることが必要ですが

結論だけを示せば本人は別の受け取り方をするかもしれません。

話の進め方には経験者のアドバイスが必要です。

(医師でも経験がなければ無理です)

 

多くの子では口に出したからといって「非常識」を実行することはない

これは常識です。

 

でも、この子たちは

はっきり言われなければ「常識」の裏にあることを察することができない

強く戒められなければ自分の興味を暴走させてしまうことがあるのは

回りが注意していれば薄々感じることができるでしょう。

 

同じようなケースの事件でも

親が放置していなくてもどこか観察が抜けていることを感じます。

つまり

親も興味がないことには注意が働いていない。

教育熱心でも子の成績にしか関心がないといったふうに・・・

気がつけば行いがエスカレートしないうちに対応できていたかもしれません。

 

このようなとらえ方がなければ

保護施設でも収容を終えることに不安をもつしかないでしょう。

これまで15年間取り組まれなかったことに対して

十分と思われる対応ができていなければ

世論の圧力に対抗して収容を終えることなどできないでしょう。