「液体ミルク、母親を楽に」なぜ、日本だけ遅れた 所詮他人事は他人事でしかありません | 母親ひとり親の医療の学校の受験・修学手助けします

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読売新聞9月1日の特集記事に「乳児用液体ミルク」商品化の話が取り上げられています。

初めて商品化した際、中心となった江崎グリコマーケティング担当の水越由利子さんが

就活生に自分の経歴を語り掛けるという形をとっています。

 

乳児用液体ミルクは、液状の人工乳を容器に密封したもので、常温で長期間の保存(紙パックは6ヶ月、缶入りは12ヶ月)が可能な製品です。

粉ミルクと比べるとお湯を沸かして溶かす手間が省け大分授乳が楽になります。

特に、被災地のように水が手に入りにくい所では大変頼もしい製品です。

日本以外の国では当たり前に売られていたものだったようです。

 

しかし

2018年8月8日に、厚生労働省が乳児用液体ミルクの規格基準を定めるまでは

国内メーカーは液体ミルクの製造・販売ができませんでした。

日本では営業目的で食品の販売や使用するときは「食品衛生法」の適用を受け

商品として売るためには役所の監督が必要なのですが

監督を受けるための基準がなかったということです。

(日本国内で手に入れるためには並行輸入品の形をとるしかありませんでした)

 

水越さんの話によれば

製品開発を進める一方で、厚生労働省に関連する省令の改正を求めて何度も通ったそうです。

一番大変だったのは「なぜいくつもの関門を突破してでも、この製品を広めなければいけないのか」を理解してもらうことだったそうです。

 

この記事で感じたのは

所詮、他人事は他人事だということです。

行政や政治家ならともかく

夫婦間でもその大変さを実感しなければ他人事と同じです。

 

欧米では(というよりも世界では)当たり前の乳児用液体ミルクが何故日本では当たり前ではなかったのか。

きっと

父親が本当に育児の当事者であったなら

もっと早い時期に液体ミルクのことは検討され

製品開発も早くすすんだに違いありません。

 

大臣クラスが本気で取り上げれば官僚が最優先で仕事を進めたはずです。

何と言っても政府が、行政が本気で取り組めば驚くほど簡単に解決します。

結局、ここで分かることは父親にとって育児は他人事でしかなかったということです。

 

わたしは大学に通うために一人暮らしを初めてから自炊で家事は自分でやっていました。

自分しかいないので当然のことです。

一人暮らしで家事は誰かがやってくれると考える方が不思議でした。

(親と同居していたころは家事の手伝いはあまりしませんでしたが)

結婚後も洗濯以外は全部家事はやっていますが。

 

自分で自分の身の回りのことをする。

それは男女問わず人としての基本です。

人として当然のことです。

それを誰が家事負担するなどという議論自体が論外なのです。

 

わたしは完全平等主義ではありませんから

多少の偏りあっていいと思います。

というか

いろいろあっても

一方的な押しつけでなければそれでいいと思います。

 

わたしは既婚ですが子育ての経験はありません。

実際、子ども相手の仕事をしてきても

あまり子どもが好きなわけでもありません。

 

それでも

年の離れた従兄弟、甥たちがいますから

実際に新生児に3時間ごとに授乳することの大変さ

特に夜中の授乳でのミルクの用意は大変だということは体感しています。

男たち、父親たちの無関心で母親たちによけいな手間をかけていることも分かります。

 

わたしはそれでも男たち、父親たちを責める気にはなりません。

女たち、母親たちからすれば敵ではなく

本来味方になってもらうべき人たちですから。

 

そんな中でも水越さんのような人たちの奮闘があって

すこしでも、母親(父親も)が、そして子どもも暮らしやすい社会になることを願ってやみません。