(この文書は文部科学省がサイトで公開しています)
国の新指導要領で小学生にプログラミングが必修となります。
わたしはプログラミング教育はまったく不必要で意味がないわけではないが
きちんと訓練を受けない教師が行うのであれば不必要で意味がないと考えます。
小学生が学ぶ必要があるのは将来コンピュータを効果的に使うための基礎です。
みんながコンピュータ技術者になる必要はありません。
ですから必要なのは
小学生レベルでの
①情報学の基礎の考え方を身につけること
②操作系(operation system)の考え方を知ること(OS、いわゆる基本ソフトのことではありません)
(関数の理解が必要です)
③社会の基本ルール
を知ることです。
特にプログラミングの才能は天性のもので訓練で作り上げることはほとんどできません。
(単にプログラムコードを書く人間ならいくらでも作れますが)
だから確かに
才能がある者を探し出すためには全員にさせてみるのが手っ取り早い方法です。
国外に出稼ぎに行かないと国の収入が保てない小国では
才能がある子を発掘し特別な訓練し稼げるようにする。
国が生き残るためによくやる方法です。
でも
日本では子どもたちにやらせることは他にいくらでもあります。
ともかく
訓練されていない教師に独立した科目としてのプログラミングをさせることは時間の無駄でしかありません。
基礎教育としてやるのなら他の教科に①から③の要素を入れていけばいいのですが
普通にできて広く効果があるのはどんなことでしょうか。
まず
「機械や施設の仕組み」を使って①~③の要素を体感させることです。
ヨーロッパの普通教育では授業内容に機械のさわり方(使い方)を取り上げるのが普通です。
(自活のための電球の取り替え方、配電盤のヒューズの取り替え方は必修です)
専科(専門の担当者を置く、採用と予算措置が必要です)にできない以上
できれば学校の外のセンスをもった人が相手をしてくれるのが一番いいと思います。
最近は協力してくれる企業もあるので
すべてを学校・教師で行うという考え方をやめて
教員も学校の外の人と一緒に行うというセンスをもつことや
教育委員会でもそれができるセンスをもった専任者を置く時代だと思います。