秘密は墓場まで持って行け! | 僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死んで・・生まれる日までの記録

「死にたい・・」

そう書かれたメッセージにヒデちゃんが直ぐに反応していた。

「何かあったのか?相談に乗るぞ!」

それからの会話は表示されいなかった。

大方、詳しい話をメッセージで話ているに違いない。

とりあえず私も「大丈夫?」と書き込みをしてみた。

なんとなく二人の会話が気になった。

雪さんはいったい何を悩んでいるのだろう??

なうを全ての人間に表示されてしうまう。本当に深い話は出来ない。

そんな中途半端な機能が余計に私を不安にさせた。

いや・・違うか?なんとなく友達と言う世界が汚されたようで嫌だったのかもしれない。

仲良し5人組で何時まで居たかったのかもしれない。

「雪ちゃん!いったい何があったんだい?」

ヒデちゃんがそんなメールを雪ちゃんに送ったのはなうに独り言を書き込んだ直ぐの事だった。

「あのね!私・・振られてしまったの・・」

ヒデちゃんはそんなメールを見ながら少しだけ悲しげに顔をしかめた。

ヒデちゃんはスーパーの店長をしている丁度、休憩時間だった彼は携帯電話に釘付けになっていた。

「ヒデちゃん!今、大丈夫なの?お仕事中でしよ!なんなら夜にでもピグで・・」

そんな雪ちゃんの言葉にヒデちゃんは

「夜の方がまずいよ!最近は嫁の目が厳しくってね!子供の世話をしないといけない。」

ヒデちゃんには3歳になる娘が一人居る。子煩悩を絵に描いたような優しい父親である。

ピグにも夜はめったに姿を現さない。奥さんが実家に帰省した時を彼はリフレッシュ休暇と自分で命名している。私達と話が出来るのはそんな時ぐらいである。

「恋人が居たのか?」

そんな彼の言葉に雪ちゃんは悲しげに言った。

「そう、でも、奥さんが居る人なのよ!」と

ヒデちゃんの携帯を持つ手が少しだけ小刻みに震えた。

「店長!例の夏物の仕入れの件なのですが!」

不意に部下の一人がそう彼に声をかける。

彼はもの凄い不機嫌そうな顔で部下を睨みつけた。

「す・・すいません!お取り込み中のようで・・」

異様な殺気を感じたのか部下はまるで逃げるようにその場を去って行った。

「奥さんが居る??不倫なのか?」

心なしかヒデちゃんの文字の口調が荒くなる。

「そう・・奥さんと子供が居るの!」

「それで、その男に捨てられたのか?」

「捨てられた訳では無いわ!少し会えないと言われたの!」

「同じような物だろ!そんなの・・・君、今、仕事中じゃないのか?」

「そう!今、トイレでメールしてる!そろそろやばいかも!落ちるね!」

そう書き込みがあった後に雪ちゃんからのメールは来る事は無かった。

ヒデちゃんは少しだけ複雑そうな顔をした。

「店長!今度のパートさん!長続きしてくれますかね??」

不意に副店長の加藤がそうヒデちゃんに話しかける。

「えっ?あ~彼女ね!でも、平日の3時間だけ仕事をさせてくれなんて専業主婦のくせに贅沢だよな!どうせ暇な主婦の暇しのぎだろ!あまり期待しない方が良い!

まぁ~少し様子を見て使えるようならあと2.3時間、働く時間を長くしてもらうよ!」

そんなヒデちゃんの言葉に加藤は薄笑いを浮かべその場を立ち去った。

「何時でも時間が出来たらメールして来いよ!遠慮は要らないから・・」

そうヒデちゃんは雪ちゃんにメールすると席を立ち店に向った。

「佐藤さん!お腹の具合でも悪いの?」

長いトイレタイムから今日子が戻るとそれを待ち受けて居たかのように上司の佐々木がそう今日子に言った。

「えっ・・いや~今朝から少しお腹の具合が・・」

「あら、若いのにね~あまり夜遊びばかりしてはダメよ!」

「ええ・・すいません」

HN雪姉さん、本名は佐藤今日子、とある貿易会社で営業をしている。営業と行っても男性のように外回りに行く訳ではなく電話番やその他の雑用がメインの仕事である。直属の上司に佐々木はもう直ぐ40歳になろうかと噂をされている独身の女である。

しかし、本当の年齢は女子社員の間でもタブーとされていて怖くて誰も確認をした者は居ない。今日子の所属する営業1課は総勢20人。一応、この会社のエリート集団である。

そして全ての女子社員を仕切って居るのがこのおつぼねの佐々木であった。

佐々木に少しだけ嫌味を言われながら今日子は自分のデスクに付いた。

そしてふと視線をある男に向ける。

課長の坂本である。

そう、今日子が今までトイレに閉じこもりながらヒデちゃんに語っていた不倫の相手である。

ここ数日、坂本の態度が急に冷たくなったのを感じていた。入社して5年になる今日子は最初からこの営業1課に配属された。その時、まだ主任であった坂本が今日子の教育係りとして今日子の指導を担当していた。

よくあるパターンでる。会社ではよくあるパターンを絵に描いたように今日子と坂本が深い中になるのにそんなに時間はかからなかった。