フランスかぶれの料理研究家さんではなく、輝かしいコンテストの経歴をかざすスターパティシエでもないけれど、「お菓子」にたいする哲学をしっかりともっている小嶋ルミ氏のファンは多い。
とくに小嶋ルミ氏著のレシピ本はお菓子作りが好きな人にとってはバイブル、どれか1冊は持っていると聞きます。

その小嶋氏が小金井にオープン・ミトンを開店したのは1987年。
当初はテイクアウトのケーキ屋さんでしたが、2006年10月小金井市立のはけの森美術館
http://www.city.koganei.lg.jp/guide/hakenomori/announcement/hakenomorimuseum.htm 敷地内にて一軒家カフェをオープンしました。


はけの森美術館中村研一画伯の作品をコレクションする美術館。その裏手に旧中村研一画伯邸があり、それを丸ごと一軒借り受け改装したものです。
敷地は人の手で整備をしてはいけない保護された雑木林に囲まれている。だから雑草なんかも茂って枯葉も堆積していたりして、それがかえって「狙った」感がなくて素朴でイイ感じ。

男のスイーツbyスイーツ番長

しかし、“はけ”ってナニ?はけの森ってなんダヨ?って思わない?
“はけ”とは、ハゲ、ノゲ、ホケ、ボッケなどと同じく「崖」を表す昔言葉らしい。
東京をほぼ形成する武蔵野台地の北部河岸段丘に沿った国分寺崖線(国分寺から小金井にかけて縫うように走る崖線)のことも、地元の人たちは昔から“はけ”と呼んだらしい。そしてその崖線の雑木林の中に美術館があるんだね。なるほど!
でも、どうかしてたら「ハゲの森」にもなってたわけで、そうならなくてよかったな(笑)。

男のスイーツbyスイーツ番長

まさしく一軒家の玄関を開けるような入口の向こう側は、これまた普通の一軒家のように下足箱がありスリッパが並ぶ。
それを履いて立つと正面にはテイクアウトの焼き菓子が陳列され、ケーキなどのチルドケースが出迎えてくれる。

男のスイーツbyスイーツ番長

カフェは天井を高く窓を大きくとった、建築物を活かした木の温もりを感じる、明るく静かでとても落ち着く居心地の良い空間。

@はけの森セット(飲み物付き 893円)
男のスイーツbyスイーツ番長

87年の開店当初からの看板メニューミトンズシュークリームバニラのパウンドケーキのセット。
直径は6センチ前後とややこぶりだけれど、その皮の厚みと香ばしさ、そして独特のなめらかな中に粘りのある、炊き込みの凄みをかんじるホックリとした深みのある味わいのカスタード。さすがシュークリームランキングなどで必ず顔をだす名品シュークリーム。
焼きっぱなしのパウンドケーキは驚くほどきめ細かく、口解けが落雁みのごとく柔らかい。
小嶋氏のレシピ本の真髄を知れるセットです。


@デザート盛り合わせセット(飲み物つき 1050円~)
男のスイーツbyスイーツ番長

日替わりのプチフールデザートメニュー。価格はそのときの内容により多少変わります。

金柑と白ゴマのタルトは焼き具合が最高。ゴマがすごい立ってくる。砂糖がなじむ金柑の甘煮もすばらしい。

蒸焼きガトーショコラはいわゆる半熟タイプ。湯せん焼きするから、あんのようにレアな内部がカカオの香りを引き立ててくれています。

ヌガーを冷たいデザートに仕上げたヌガーグラッセはテイクアウトできないカフェオリジナル。
アイスクリームではなく、生クリームとメレンゲでヌガーを冷やし固めたもの。
キャラメリゼされたカリカリのナッツ類と泡のようにとろけるミルキーなクリームが最高。
男のスイーツbyスイーツ番長


とてもとても、お菓子というものを堪能させていただきました。
どれもがシンプルで普通のお菓子なんだけれど、その特別な美味しさは、敢えてパティスリーといわずに「ケーキ販売」と謳う、その材料を量るのではなく「おいしさを」計る確固たる個性は素晴らしいです。そしてその再現を求められるスタッフのみなさんの力量もたいしたもの。
場所はアクセスが悪いけれど、はけの小路や湧水、公園などのどかな環境を味わうとともにスイーツするのもたまにはいいぜ!
車で行く人は美術館まで直接行かずに付近の街道のコインパーキングに止めて行くのが無難です。

男のスイーツbyスイーツ番長

オーブン・ミトンカフェ~はけの森~ http://ovenmitten.com/ 
所 在 地:東京都小金井市中町1-11-3
電話番号:042-385-7410
営業時間:10:00~LO15:30(3月より冬まではLO16:00) 毎週月・火曜日/第3日曜日定休日(その他臨時休業あり)

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