リリエンベルグ


ムーミン谷の家のような佇まいの洋菓子店。
川崎の多摩地区のでは知らない人はいないでしょう。
週末になると近隣に路上駐車の迷惑が心配になるほどの超人気店。
混雑をさけるためにティールームは別棟ですが、混雑しすぎて土日祝祭日はティールームの営業を休むほど。


'88年オープン以来、人気を保ち続けるなんてその実力は計り知れません。
建築家の村山雄一氏がてがけた建物は、屋根の芝や壁のタイルはオーナー自らはり、ガーデニングは奥さんが担当。
一年半かけて完成した空間は、やわらかい線と花や木々に溢れており、まるで御伽噺の世界のよう。
店内や外の窓から半地下のアトリエをのぞき見ることが出来ます。


心が温かくなり夢を与えられるようなお店を、というシェフのコンセプトは絵空事に終わらず、そんな思想はお菓子にもちゃんと溢れています。



オーナーシェフの横溝春雄氏はウィーン皇室御用達の名店「デメル 」で、日本人として初めて修業を許された方。

もし、アナタが初めてリリエンベルグを訪れたのなら、迷うことなく@ザッハトルテ(368円)+生クリーム(105円)を召し上がって欲しい。
なぜなら、シェフが修行したウィーンの老舗のレシピをそのままに、独自のテクニックで口当たりを軽く甘みを強く感じさせない様に作られた逸品だから。
まさにこれこそが正統派ウィーン菓子本来の王室御用達ザッハトルテ。
ふんわりとしたスポンジにコーティングされているチョコレートはサクッとはじけトロリとした口溶け。
アプリコットジャムがあとから広がりなんとも懐かしい味のするザッハトルテなのです。

そしてもう一つ、毎年この季節限定の大好きなケーキ、@桃のパイ(525円)
レモンシロップに漬けられた半身の桃がのるパイの筒の中はタップリのカスタードクリームとカットされた桃。
みずみずしい山梨県産の桃とサクサクのパイの食感がたまらん。
もう、想像するだけで、また食べたい!




写真にはありませんが、リリエンベルグは焼き菓子も秀逸です。
贈答品として買い求めるお客さんが平日でも跡を絶ちません。
ガレットはバターの香りが甘美でサクッとホロホロに崩れていく食感が最高だし、ケーゼンシュタンゲンという甘くない塩味とスパイス、チーズが効いた焼き菓子は超絶品。

とにかく、ウィーン菓子をもとに、洋菓子のテーマパークのように完成された素晴らしいお店です。
お菓子好きなら、是非一度よ、横溝ワールドに足を運んでください。


ティールームは中庭も望める静かで落ち着く空間。隣接した別棟で営業していますが、平日でもお休みが多いので電話で確認されてからお出かけください。


リリエンベルグ

 

住所:川崎市麻生区上麻生4-18-17
電話番号:044-966-7511


営業時間:10:00~18:00 第1・3月曜日、毎週火曜日定休