亀戸天神 船橋屋 くず餅

なに、今更菅原道真公にお願事をするには遅きに失していますが(笑)、日本男児なら梅の季節が終わる前には天神様にご挨拶に行きたいものです。

寺社仏閣を訪ねるのには足を使いますので、ついつい甘いものがほしくなるものですが、ありがたいことに門前には必ずといっていいほど、甘味の銘店があります。


そしてここ亀戸天神といえば船橋屋のくず餅。

 

和菓子のルーツは関西にあり、関東生まれの和菓子というとくず餅と大福だけだなんていわれますが、その二つしかない貴重ななかからの登場です。

“くずもち”というと吉野葛などの葛粉から作られる半透明の葛餅を思い浮かべる人は多いいでしょう。
ところが、いわゆる、黒蜜と黄な粉をかけて食べる「くず餅」は、小麦澱粉を熟成醗酵させた原料からできるもので、葛粉のくずもちとは原料も製造方法もまったく異なっているのです。

その代表が川崎大師門前の住吉の久寿餅 と、この船橋屋のくず餅。
川崎でのくず餅生産量は全国の半分程度を占めるといわれるぐらいに有名で、俺も子供のころから食していますが、船橋屋のくず餅と川崎大師門前のくず餅にはほとんど違いがないのには驚きでした・・。
どちらのくず餅も小麦澱粉の熟成醗酵工程は岐阜県で行っているとのことですが、それがなにか関係しているのでしょうか?



澱粉からできるモチは独特の歯応えです。
モチといっても伸びるのではなく、さりとて葛粉のモチのように水っぽくはない。
ムチっとヌチょとプルンとモチモチっとしている(笑)。わかるかな?
黒糖蜜は沖縄産のものをまる一日丁寧に煮詰められたもの。
そして黄な粉は良質大豆を当日使用する分のみを焙煎し、粗めに挽かれたもので風味豊か。
モチと黄な粉と黒蜜の素朴な三位一体がとても美味しい。
添加物は一切使われていないので製造日から二日しか持たないそうですが、なんと小麦からくず餅になるまでには15ヶ月の歳月を費やすそうです。


そんなこと思いながら観梅のあとに、落ち着いた店内でしみじみと食べるくず餅はまた格別な味わいです。

川崎大師のくず餅は醗酵の際の酸味が抜けきっていないのか、いつも酸味を感じますが、船橋屋さんのはくず餅は角がとれた上品な感じ。

個人的には船橋屋の方が好みですね。


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亀戸天神 船橋屋 くず餅

住所:東京都江東区亀戸3-2-14
電話:03-3681-2784

営業時間:9:00~18:00 無休