ヘンリー塚本
ヘンリー塚本監督作品
処女 中高年向き 性的いたずら というアダルトビデオを観た。
これがとても味わい深く面白い。
設定はよくわからないが、
オープニングでフライトアテンダントのような制服を着た女優が
○○番 19歳 ○○です。
義理の父との間に愛を育み、結婚しようと思ったが、
母が行方をくらました為に、結婚までは至りません。
セックスは週6回朝晩にしております。
普段はOLをしております。
というように妙に堅苦しい自己紹介を始める。
その後、役者や男優と思えない、深みのある表情の男が
ショートドラマの最中に年齢、職業を語る。語尾は ~であります。
事に及ぶ前に、どこからともなく幼い服が女優に投げ渡され、それに着替える。
4人のオムニバスになっているのだが、皆、このような構成になっている。
これは監督のこだわりなのだろうか。
こだわりといえば、女優目線の男優追うシーンがある。
それも、事に及ぶ前の興奮しきった中高年男性の全身をだ。
僕はまだ20代なので、本気で興奮した中高年男性の表情は、
自分の将来を見ているようで、薄気味悪くてしょうがないが
このビデオの視聴者は中高年なので、その年齢の方達には
納得のいくカット割りなのだろうか。
また、ドラマの中にこんなシーンがあった。
少女が、50代半ばの男性を森の茂みに誘い込み、
ポケットから銀紙に包まれた粒ガムを取り出し、こう言う。
これはガムに見えるけれど、眠り薬なの。
本当にガムに見えるけれど、眠り薬なの。
私が眠っている間に、思う存分犯してくれていいのよ。
ガムじゃないのよ。
どうみても粒ガムと思える眠り薬を見た、50代の男性は、
「…ガムみたいだ」、とつぶやく。
このやり取りはこの物語の中でどれだけ重要なシーンなんだろうか。
今の僕には分からないが、中高年になると、ツボを押さえた
興奮への序曲なのだろうか。
この作品を見て、この監督は、細部にこだわって、大筋はどうでもよくなってしまう
それでいて非常に真面目な人なんじゃないか、という感想を持った。
視聴者にはどうでもシーンに、妙な神経質さが見え隠れする。
ビデオがレンタル屋に出回っているかまったく不明だが、
興味がある方は是非、一度観て頂きたい。
そして感想を言い合いたい。とにかく面白いのだが、
その要素が摘出できない。残念だ。
セカンドキス
先日、彼女と別れてしまった友人と呑んだ。
暗い酒になると思いきや、友人は妙に明るかった。
僕に気を使われたくなかったのかもしれないが、
一緒に呑んだ日が、分かれてから数ヶ月経ってしまったから
吹っ切れたのかもしれない。それは分からない。
友人はこう言った。今度、付き合う人は、まだいないんだけどね、
その娘とのファーストキスは楽しみだな。本気でファーストキスをしたいな。
僕は、友人の気が触れてしまったのかと思ったが、
どうやら違うらしく、いい加減大人になったから、女性にガツガツしない。
だけど、キスという、肉体接触の瞬間は大切にしたい、との事。
分かるような、そうでないような感じだ。
どうやら彼は、キスに情熱を感じているらしい。
出来るだけ、いいムードで、ちゅっとやりたいらしい。
いいおっさんは少女にも似たり。
ビデオ屋にて
先ほど、レンタルビデオ屋でタイタニックを探してきた。
船の上で抱き合うのが有名なシーンのあの映画だ。
仕事中に急に観たくなったので、
近所のビデオ屋にいった。都合よく半額デー。
ビデオ屋でタイタニックを探すものの一向に見つけることが出来ない。
数年前あれだけ流行ったのだから、ない筈はないと思うのだが
見つからないからといって、店員に「タイタニックはどこにありますか」と
聞くのは勇気がいる。
今更、タイタニックを観るのか、あのタイタニックを?と思われてしまうのが恥かしいのだ。
勿論、名作だと思うし、名作は流行り廃りとは別のところにある。
観たい時に観ることができる現在は、映画を取り巻く環境としては
良いと思える事もある。
でも、タイタニックまでビックネームになってしまうと、
借りるだけでちょっとした恥かしさがうまれてしまうのだ。
いや、きっと僕だけの自意識だ。自意識過剰だ。
挙動不審に店内をウロウロ探し回っていたら
ラブロマンスの棚からようやくタイタニックを発見できた。
せっかくの半額デーなので、もう一本何か、と適当に見回るが、
タイタニックが195分もの大作なので、軽いヤツを借りよう、と
AVコーナーに入る。
そこで、ヘンリー塚本監督作品
『処女 中高年向き 性的いたずら』 というなんとも深みのあるタイトルを発見する。
ヘンリー塚本、という怪しげな名前がなければ素通りしていたかもしれない。
監督の名前がスパイスとなりこのビデオの味わいが増している。
このヘンリー塚本という方は、どうやらこの世界で名の売れた方らしく
ちょっとしたコーナーになっていた。ヘンリー塚本監督作品の棚というわけだ。
タイトルは今回のモノに勝るとも劣らないネーミングで、どれも引かれるものだった。
この業界に一本の光を生み出した功労者なのかもしれない。
これ以上この方を調べる気はないのだが。