( * ̄▽ ̄)v- 関市洞戸で鮎料理を堪能した後は国道256号で板取川を遡り、全長4.5kのタラガトンネルを抜けて郡上市へ。多分そうだろうなと思ってましたが、板取地区のモネの池は母が「暑いからいい」との事でスルー。1人なら潜りに寄りますが、この日は板取川は運転席から眺めるのみでした。


 郡上市に入るところには大滝鍾乳洞・縄文洞、八幡町の城下町を過ぎたところには美山鍾乳洞、道の駅の近くには蛇穴という観光洞がありますが、大規模洞は母が疲れるのでコンパクトな「郡上鍾乳洞」に寄りました。ここは個人宅の敷地にある観光洞で、期間営業だけど夏休みならやってます。ナニコレ珍百景が来た事があり、看板にさりげに「珍」の認定証がついてます(笑)



 駐車場から国道を渡ると立派な池と庭園があり、弁財天と不動明王が祀られる池には梅花藻(バイカモ)の花が咲いてました。この池は鍾乳洞から流れ出す冷たい水で、ここまで来ると洞内から冷気が来てすごく涼しいです。
 

  梅に似た小さな花がたくさん。キンポウゲ科の水草で、冷たい流水を好むそう。郡上市は石灰岩が多く、観光洞以外にも鍾乳洞があり内部に水が豊富です。石灰岩に濾された綺麗な水が和良川に注ぎ、食べる苔がきれいなので和良鮎からはキュウリに似た爽やかな香りがするのだそう。観光客向けに塩焼きなどは出ておらず、やはり料理屋さんかお宿に卸すのかな。板取川の鮎は食べられたので、次は和良鮎が目標っすね。こちらは板取川流域のように鮎料理屋さんが見当たらないのが不思議です。


( * ̄▽ ̄)v- 夏休みなのでお客さんが多く、ワンちゃん連れの人もいました。ここは管理者のご夫婦がすごく気さくにおもてなしをして下さる鍾乳洞で、何度も来てますがお茶や紫蘇ジュースを出して頂いたり、鍾乳洞の水をペットボトルに汲んで持たせて下さったりしました。この日は冷えたスイカが振る舞われていて恐縮しましたね。家庭菜園で採れて鍾乳洞の水でよく冷えたスイカは最高でしたキリッ!! 


 本当にお家の真裏が入り口です。入洞料は大人500円で、大規模洞だと千円超えなのでとても有り難し。郡上市の鍾乳洞は迷路状かつ地下深くに伸びる多段構造で、管理者の奥さまは「たぶん全部繋がってる」と語られました。未探査のところが多く、玄人でないと行けないところも複数あるみたい。昭和の頃に岐阜大学や名古屋大学が調査したところが多いです。


 入り口にお花がいつもある。この入り口から外の池に水が流れ出してます。


 白い小石は石灰石かな。ここはどんなに雨が降らなくても水は涸れず、真夏は涼しく冬は暖かいんですって。なので縄文時代には住居として使われる事があり、大滝鍾乳洞とペアチケットで行ける縄文洞はそうです。そこは照明設備は緊急時にしか使わず懐中電灯で入る鍾乳洞で、めっっっちゃ怖いっす。鍾乳石が見えぬ。そして真の闇を体感できる所で、史跡名が「安久田地獄穴洞窟遺跡 附(つけたり)縄文土器」。縄文土器や獣骨・人骨が見つかったからですが、地獄穴ですよお客さん。私は30分で出てきたら受付の人に「遅いから心配した」と言われましたが、そのくらいはかかると思う。そんなに長い距離ではないけど地下深く下りるので気合いが必要です。


 ここは15分ほどで出られるしほぼ平坦なので、家族に天然の冷房を味わってもらおうと思ったら母の足が速い(涙)  いつもの弱々しさは何処に行ったんだ? てかせっかくの鍾乳洞やないですか、お母さん情緒は!?  こんなに涼しくて地底の淵が綺麗なのにおーーーーーい。


 はえぇ(涙)  私なんて何度来ても頭上の暗い穴はどこまで続いてるんだとか逐一見ないと気が済まないけど、「だって後ろから人来るし」との事でした。間合いは取ってるやん! まさか怖いのか?


 岩に取りつけられた電球は夢野久作御大の「ドグラ・マグラ」を想起させます。ブゥウウウーーーン・・・・・という音と暗闇と電球の明かりで始まりそれで終わる奇々怪々な物語で、映画化もされました。これもちょっとホラーっぽい眺めですね。


 先に進めなくなってるここは未開洞。うーん、「深淵を覗く時 深淵もまたこちらを覗いているのだ」という名言がピシピシ来ます。蟻の巣穴のようにあちこちに未探査の穴が口を開けていて、迷い込んだら帰れないんだろうなぁ。隣の和良町にある「蛇穴」は鍾乳洞群の端で開口部しか見られませんが、そこには膳椀貸し伝説があり鍾乳洞の奥に竜宮があって、そこに住む乙姫様に頼めばお膳やお椀を貸してくれたけど、鼓を借りて返さなかったら蛇体になって這い出してきて  竜に変じて天に昇ってしまったのだとか。ここでお椀を流したら蛇穴に流れ着いたとも言い、「鍾乳洞群は奥で繋がってる」のは確かみたいすね。見えない地下水脈もロマンです。


 比較的 地表に近いためか鍾乳石は少なめで、それでもツヤのある岩壁があるので昔は「油石洞」と呼ばれてたそう。民家の敷地内というのが凄いすね。ここで生まれ育ったら自慢できそうです。


 少しですが発達した鍾乳石がつくる見どころがあり、これは岩壁の表面に細かい凹凸がびっしりついた鍾乳華。ここはちょっと分かりづらいです。


 ついニョロニョロを探してしまう「ムーミン谷」。蝙蝠が住んでいて、はばたく音を聞いた事があります。冬はぶら下がって冬眠するんですって。


 もとは海底だったのでウミユリや貝の化石もあります。大規模洞ではナウマン象などの太古の哺乳類の化石が出たんですって。まだまだ探せば見つかるかも。


 順路の脇は川になっており、時折 深い縦穴や横穴が口を開けてます。水がどこへ流れていくのか分からず、大規模洞の大滝鍾乳洞にはその名の通り大きな滝がありますが、どこから流れてきた水か分からないそう。この縦穴も奥深くで滝になってたりするかもです。


 説明板があちこちにある。ここはまだフラットな方ですが、大滝鍾乳洞や美山鍾乳洞は起伏が激しくてちと疲れるかも。高山市の飛騨大鍾乳洞もかなりの規模で、やはり多層構造だったと思います。そちらは鉱脈を探していた人が見つけた鍾乳洞で、お金持ちになって集めた美術品のコレクションが出口にありますが、まんま置いてた金塊が盗難に遭い  溶かされて目減りして戻ってきてました(涙)  この間も金の抹茶茶碗が盗まれて売られてましたよね。


 この鍾乳華は分かりやすいかな?
 洞内には天井が高くて広いところもあり、蝙蝠だけでなく猛獣もいます(笑)  地底人のオブジェも欲しいかなぁ。


 順路の横を流れる川。どこから流れてくるのかは分からないけど、注ぐのは和良川で、そこまでは日に当たらない。深くて暗いところから来たのだなぁ。


 出口近くに地底湖があり、手前は浅くて暗いけど奥の方は青みがかってて綺麗です。あそこからも大蛇が現れそうですね。


 透明度は高く、すごく深いという感じではないけど潜るのはちょっと怖い雰囲気。


 10分ほどで出口。ここだけ少し高低差があり、出口の方が高い場所になってます。階段を上ると蒸し暑さがムワッと来て眼鏡が曇りますね。


 出口は山のふもとに近い斜面にあり、とたんに青木立に包まれます。ここから下り坂があり、またすぐに入り口の前まで戻れるようになっている。美山鍾乳洞や大滝鍾乳洞も出口の方が高くなってますね。


 下り坂から見ると岩山になっていて、この下に鍾乳洞がある。まだまだ見つかってない鍾乳洞もあるんじゃないかなぁ。こうして見ると山城の遺構のようですね。


( ; ̄▽ ̄)v- 夕方に和良町から下呂市金山町に出てベトコンラーメンの美味しいラーメン屋さんに寄るつもりでしたが、やはり暑いので15時くらいに帰宅しました。夕食は作る元気がなくて近所のまち中華。ニンニクと唐辛子の炒飯をまりまり食べて、豪遊?の1日を終えました。米最高、ニンニク最高でしたキリッ!!