こちらは不動堂。拝観者が納める護摩木が着々と増えてきてます。



 隣には鬼子母神。うちの方ではお祀りしてるのは珍しいかも。元はインドの子沢山の鬼女で、人の子供を喰らうのを見たお釈迦様が末っ子を隠して嘆くところに「千人の子供のひとりを奪われてそれだけ嘆き悲しむなら、ただ1人の我が子を喰われた親の悲しみは如何ばかりか」と説き、改心して安産や子守りの神になったそう。仏教では仏法を守護する天部のひとりです。


(* ̄O ̄)v- おや? この花は何だろう。ちゃんと札があり「赤」と「蝋」の文字がありましたが、撮っておけばよかった。鬼子母神のお堂の前にあり、色も形も違うけど何となくザクロの花を連想しました。


 アジサイではないですよね? ここにはアジサイの季節に何度も来てますが、見るのは初めての花でした。白いアジサイと同じところに咲いていてひときわ鮮やか。来てみるものですねぇ。


 回向柱から白い布が本堂のご本尊まで渡されている。本堂の中は撮影禁止なのでこれが精一杯。ご開帳の時はこの布に触れるとご本尊との縁が結ばれるそうで、そっと触れてきました。五色の糸を縒り合わせた綱の時もありますよね。


 ここは美山薬師というのが別称のよう。薬師如来は正しくは薬師瑠璃光如来と呼ぶそうで、東方浄瑠璃浄土の教主。阿弥陀如来は西方極楽浄土から死者を迎えに来ますが、薬師如来は現世で心身の病や貧困に苦しむ人を救うそう。


 ご本尊には謂れがあり、武儀川の淵が光るのでそこを浚ったら薬師如来と阿弥陀如来と観音菩薩の三躯の像が現れたとか。それをお祀りして三光寺と号したんですね。開基は弘法大師とされますが、お寺が今の形になったのは江戸時代だそうです。内陣のご本尊の後ろには上の棚に四天王や十二神将像もあり、撮れないけどお詣りしてきました。


( * ̄▽ ̄)v- 私はご朱印集めはしてないけど、このあじさい祭り仕様はちょっと気になる。龍王とは武儀川そのものの事かな? 金運や勝負事に効きそうですね。


 こちらは弘法堂の弘法大師。平安時代の大同年間に当地に滞在したことがあるのだそう。弘法大師は各地に来たという言い伝えがありますが、伝教大師(最澄)はそこまで言われませんね。開基が最澄とされる天台宗の古刹はいくつかありますが、弘法大師ははるかにそれを凌ぐ印象です。美濃国は織田信長のアレがあったし、もともとの守護大名の土岐氏が臨済宗に帰依していたので、真言宗や天台宗のお寺はあればかなりの古刹です。江戸時代くらいに禅宗に変わったところが多いすね。


 弘法堂の隣に例年は花手水が設えられますが、えええ今年はまだなのか。これもお目当てだったのでちと残念。もう少しアジサイの花がたくさん咲いてからかな? この手水鉢の後ろに小さな池があり、そこでは嬉しい発見がありました。


( * ̄▽ ̄)v- おお、1輪だけ睡蓮が咲いている。あまりに完璧な咲きぶりなので造花かとしばしガン見しましたが本物でした。たくさんのアジサイが満ちる花手水は見られなかったけど、これも良いご縁すね。ありがたや。


 こちらは本堂の左側。広くはないけど小さな流れもある庭園になっており、ここにはシランも咲きますがまだつぼみ。この奥にヤマアジサイが多いです。


 種類が多いのでどれを撮っていいのかすごく悩む。スタンダードな花手鞠もありますが、圧倒的にヤマアジサイ(ガクアジサイ)が多いです。


 ヤマアジサイも種類はさまざまで、色も様々。可憐なものから華やかなものが密生してて、立派なカメラ持参の方も多いです。


( * ̄▽ ̄)v- 青いヤマアジサイは涼しげですね。青花は真ん中の両性花も青いものが多く、開花するといっそう涼しげです。紺色から紫色に変わる花もあるもよう。


 青と白、あとみずみずしい緑色がかったクリーム色の花がいちばん好きかな? 色の濃い花は大きな花手鞠よりガクアジサイの方が好き。今回初めて知ったけど、アジサイも葉や茎に毒があるみたいすね。青酸配糖体という成分があり、食べて胃酸に混じると体内で青酸が生じて嘔吐やめまいや昏睡を起こして最悪の場合は死に至る可能性があるんですって。アジサイの葉って食べるものじゃないって認識でよかった。子供の頃はけっこう道端の草を口にしてたから、今になって冷や汗です(涙)


 ササユリも2輪だけ咲いてました。ここは程よい木陰になってて山寺のおもむきが良い。この奥から林道に上がって弁天池を経てまた駐車場にも下りられます。そこもヤマアジサイがたくさん咲きますね。


( * ̄▽ ̄)v- 淡紫色のコアジサイも見られて嬉しい。山歩きで林道などでよく見かけます。これは縁に大きな装飾花はなく、全体が小さな両性花の集まり。ソーダの泡が弾けたようですね。


 まだ花は咲き始めたところで、これからもっとたくさん咲きます。そろそろ梅雨入りで気温も上がってきましたが、見た目で涼めますね。小雨の中でも風情がよいと思います。