( * ̄▽ ̄)v- まだ混み合う前の高賀神水庵。中で何ヶ所か水を汲めるようになっていて、少し前までは初穂料200円でしたが値下げされてました。




 このご神水は地下50mから汲み上げていて、この辺りの地下深くは1億~2億5千年前にできた砂岩層だそう。水をよく通し層と層の間に水が溜まっているようで、ひとり上限200リットル汲めるほど豊かな水量です。だから大きなポリタンクを台車で運ぶ人が多いすね。この日もだんだん人が増えてきました。温泉が出るところでも温泉スタンドでたくさん汲んでる人を見ますが、家で沸かすのだろうか。気持ちいいだろうけど大変だなぁ。


 由来書きの後ろに嬉しい発見。あっ、ナツツバキだ!! モネの池がある根道神社のアジサイ園にも木がありますが、とても丈高いのでまだ咲いてる花を見た事がありませんでした。ここはまだ若い木で、葉の隙間から白い花がいくつも覗いてました。うちの方ではちょっとレアです。


 ツバキ科で花は咲くと夕方には落ちる一日花だそう。沙羅の木とも呼ばれ、お寺では沙羅双樹の代わりに植えられてる事が多いそう。本物の沙羅双樹はフタバガキ科だけど花がよく似ていて、やはり一日花なのが盛者必衰の理を表すとされ仏教との関わりが強いです。花を見たのは初めてでした。冬の椿とは雰囲気が違い、枝葉もみずみずしかったです。


 つぼみは珠のようで、萼の赤みが花びらに残るよう。ほんのりしたピンク色が愛らしいすね。


 まだ新しい花が落ちていて、冬の椿より重みがなさそう。ふわりと咲いてそのまま落ちるのですね。来てみてよかった。確かに夏の椿だなぁと思いました。


 神水庵のそばには小さな橋があり、もとは牛返し橋と呼ばれたそう。高賀山一帯の鬼退治は平安時代に2回あり、初めは牛鬼、2回目はさるとらへび(鵺)だったと言われます。ここは牛鬼がいたせいで高賀の神が牛を嫌うため、ここから先に牛を入れないようにしていたとか。こちらは高賀川の上流方面で、神域の入り口です。ここからは禁漁区で、キャンプやBBQも禁止になります。うむ、水が澄んできた。高賀渓谷は花崗岩の岩でできており、大雨でも土砂はあまり流れて来ないみたいです。水は透明度の高いモスグリーンなのが特徴すね。


 神水庵から先にもけっこう民家がありますが、そこを過ぎると高賀自然公園の駐車場。高賀渓谷は車道の脇に車を停められる場所が殆ど無く、いい渓流のそばになかなか停まれないんすね。環境保護のために下りてもいけないようで、ここが貴重な駐車ポイントです。


 高賀神社まであと少しだけど、そろそろタイムアップが近いのでこの日はここまで。高賀神社には藤原高光公のさるとらへび退治の像や円空記念館、そして宝物殿には神仏習合だった頃の行基作の大日如来像や高賀権現像、神道の鏡に仏像が浮き彫りになった懸け仏などがあります。


 そしてここも県の名水五十選のひとつ。高賀山に登りに行く時は車で何の気なしに通り過ぎてましたが、ある時ふとここを降りてみて「あら!」でした。


 この駐車場の向かいには、かつて高賀神社と一体だった蓮華峰寺があります。神仏習合の時代は神社の境内などにお寺(別当寺/神宮寺)があるのは珍しくなかったんすね。今は無住で高賀観音寺って名前になってます。


(*  ̄▽ ̄)v- もともとの蓮華峰寺の由来書。行基作の大日如来像などを納めるために建てられたようで、明治の神仏分離の際に廃仏毀釈を避けるために仏像等を移していたそう。今は高賀神社の宝物殿に戻されてます。ここは美濃西国三十三観音霊場の第二番札所でしたが、今は再編され外されました。お堂は近年建て直され、こじんまりしてるけど清浄な雰囲気すね。


 また道路を渡って石段を降りると高賀渓谷の「窯の口」があります。花崗岩が連なる渓谷に丸い大きな淵があり、橋からみるとこう。小雨でも淵の緑色が鮮やかです。