( * ̄▽ ̄)v- 再び流れ旅の振り返り。イワツツジはまだ咲き始めたばかりという感じでしたが、ところどころに満開に近い株がありました。



 色は真紅に近い朱色で花も葉もこじんまりしてます。けど色が鮮やかなので遠目にもよく目立つ。国道からかなり低いところに岩場がある飛騨川でも、車で走ってて「お、咲いてる」と分かります。


 長野県の民話だったと思うけど、昔むかし 深い谷に隔てられた村に住む恋人同士がいて、娘は日が暮れると手に米を握りしめて谷を越えて愛しい若者に逢いに行ってたそう。着く頃には米は餅になっていて、初めのうちは若者も喜んでいましたが、あまりにも毎晩来るので「もしかしたら魔物なんじゃないか」と疑うようになる。娘はただひたすらに彼に逢いたかっただけでしたが、猜疑心にとり憑かれた若者は「このままでは取り殺される」と思いつめて崖の上で待ち伏せして娘を突き落として死なせてしまう。そして谷底の岩場に真っ赤なツツジが咲くようになったという哀しいお話でした。山県市の柿野地区に山の主に連れ去られた娘のお浪草の言い伝えがあるように、野の花には言い伝えがよくありますね。


 イワツツジの咲く大岩の下には水量が少ない時に小さな三角洲ができ、ここが下流側の遊泳区域の端になります。シーズンには対岸まで境界を示すロープが張られ、子どもさんが遊ぶ時は両岸の岩から大人が見守りしてますね。真ん中は2mくらいの深さで流れは穏やかに見えますが、大きな水塊が押し寄せてくるところ。こちら岸からさっきの深みまで行けますが、流れに逆らうので私は殆ど行きません。ここから今は水没してる中洲を経て対岸までは素潜りで行き、帰りは流れに乗って下りつつ戻ります。ロープが張られてたら伝う事もできます。


川の真ん中に水没してる岩塊があり、本来は岩底のよう。「川は水の満ちる谷」と何かで読んでなるほどと思いました。ここも底が見えるけど潜ると大きな水の塊が押し寄せてくるので、ライフジャケット無しだと本来は危ないすね。


( ; ̄▽ ̄)v- ここではすぐ戻れるところで初潜り。冷たいけど気持ちよかったです。久しぶりに「水の底にも都さぶらふぞ」を体感しました。水の中は見た目よりずっと広く、重力から解放されるのが好き。2度潜って上がりましたが、変な話だけど疲労感が取れました。体は疲れるはずだけど気持ちの問題かな? 今も腰が楽で、「やっぱ川だわー」・・・変な奴です(涙)


 すぐに着替えて日向ぼっこ。あの向こうがお気に入りの深い淵ですが、あそこはまだ無理っすね。深いところほど水は冷たく、溺れる時は一瞬との事だし、この日の冒険は済みました(笑)


 川風に当たりながら水面を眺める。細かいさざ波が立つと底まで見えなくなりますが、またすぐに戻ります。静かやのう。

        

 砂底のまろやかな波紋もイイ。ここだと砂底は安全圏ですが、広い砂浜のある深みはちょっと怖いすね。足元がズブズブ沈んで溺れそうなところは行きません。


 さらに下流は鮎釣り師のフィールド。バンガロー群はこの奥にあります。そこから山を少し登ると「白水の滝」があり不動明王が祀られてますがこの日は行かず。沢が綺麗だけど、そちらもヒルが多いところです。


 ここの岩も面白い。関市洞戸にも洞戸鉱山跡があり、山県市の柿野鉱山と地質がよく似てるそうです。ここも石灰岩に花崗岩が貫入したような岩肌で、白い乳白色の鉱物が浮いてキラキラしています。


 肉眼だと白いところがキラキラしてるんですけどね。石英だと思ってたけど石灰岩だろうか?


 ハンマーで掘り出すと綺麗な結晶があるかも。こちらは東濃と違い、花崗岩帯はあるけど御影石に加工する産業は無いです。それよりも鉛や銅やマンガンなどの工業用の鉱物を採掘していた地域ですね。


( * ̄▽ ̄)v- 白い結晶が花になったような野薔薇も咲いてました。


 ここからは泳げない箇所を遡り、上流側の遊泳区域へ。対岸に遊歩道があり、山から下ってくる水が小滝になってます。小さいけどイイ滝すね。


 滝の下は細かい泡が水面下に流れていてクリームソーダのよう。ここは急流だから、入ったら岩にゴンゴン打ちつけられて溺れると思います。


 こうして見ると白い石もありますが、神崎川や宝来峡のような石灰石ではありません。岩の色目がはっきり違うのが面白いすね。あの橋の下から少し下流までがもうひとつの遊泳区域です。