( * ̄▽ ̄)v- 昨日は新規開拓を含めた駆け足流れ旅。確認したら土曜日の深夜にやってた「アドベンチャー魂」の洞窟探検に触発されて、山県市の柿野地区から行きました。


 これまで山県市には関市洞戸から「道の駅ラステンほらど」の前を通って国道256号で行ってましたが、こちらは洞戸の診療所がある交差点を直進して県道196号(柿野谷合線)を進むよう。これまで私が知ってた道以外でも谷合地区に出られると初めて知りました。山県市屈指の清流・神崎川は谷合地区の少し先です。


 たびたびテレビで紹介される山県市の「地底湖のある洞窟」は柿野地区にあるみたい。さすがに洞窟は無理だけど、ふもとに良さげな滝があるので探索へ。思ったよりすぐに山県市になり、ナビ通りに集落を抜けると廃校になった学校の体育館のそばに橋があり、そこで到着となりました。これが柿野川かな? 浅いけど水が綺麗で少し神崎川に似てました。神崎川は武儀川を経て長良川に注ぎますが、こちらは板取川の支流なのだそう。ネットの探訪記では川に降りて遡ってる方が多かったすね。



 滝はこちらで良いのだろうか。後で調べると西洞林道という道で、宝来峡という峡谷との事でした。宝とは何だろう。この奥に分岐があり西洞と東洞に分かれていて、東洞には銅・鉛・亜鉛・銀を産出していた柿野鉱山跡があるようです。鉱物好きの方がズリ(採掘の際に遺棄される瓦礫)の跡から灰鉄輝石や緑水晶を集めに行っておられ、写真だけど緑水晶なんて初めて見ました。水晶の中に灰鉄輝石の成分が閉じ込められた「草入り水晶」のようで、灰鉄輝石も美しいものは菊寿石と呼ばれて珍重されたとか。もっと奥の根尾谷だと菊花石が有名ですが、ここはまた別の「宝の来る峡谷」なのかなぁ。

( * ̄▽ ̄)v- 緑水晶と聞くとウズウズしますが、柿野鉱山跡はかなりの傾斜かつヒルの巣窟のようで探訪記で怖じ気づきました。「ヒルが降ってきた」という記述もあり、行く方はすげぇ。やはり宝は過酷な場所にあるものなんですね。


 橋のたもとに車を停めると、すぐ横に涼しげな白い花が咲いてました。これはガクウツギ。ウツギと呼ぶけどアジサイの仲間で、確かに山のアジサイの風情です。


 こちらにはウツギかと思ったけどハクウンボク(白雲木)。エゴノキ科の木で花も似てますが、サクランボのように垂れて咲きません。これもよく香る花で、朝の冷気と共にクンカクンカしてきました。


 足元にはこれはピンク色のタツナミソウ? 検索したらこの柿野地区には「お浪草」という言い伝えがあり、まんが日本昔ばなしでも取り上げられたそう。柿野の村にそれはそれは美しいお浪という娘さんがいて、源三という婚約者と仲睦まじい様子を「山の主に嫉妬されるぞ」とからかわれてましたが、本当にミツボリ山という山の主(大蛇か竜)に懸想されて姿を消してしまう。村人総出で捜索するとお浪の手ぬぐいや櫛が点々と落ちていて、ミツボリ山の穴の入り口に草履が見つかる。そして婚約者の源三の夢枕にお浪が現れて「私はもう主の子を7人も産んでしまったから里には戻れない。貴方の思い出と共に山で暮らす」と告げ、主の穴まで続く山道にお浪の涙のような白い花が咲くようになったそう。


(* ̄ー ̄)v- そう思って見るとこれは白いタツナミソウの変異種かな?とも思ったり。白や淡紅色も稀にあるそうで、初めて見たので感慨深かったです。ミツボリ山というのはこの奥にあるのかなぁ。ひょっとしたら地底湖のある鍾乳洞が主の棲みかかも。林道の入り口からロマンがありますね。

 林道の両側は杉林になっていて、地面や倒木を覆う苔が青々としてました。林道は舗装路で歩きやすく、ヒルの心配が無いのが有り難い。目指す滝は林道脇にあるようですが、さてどのくらい歩くんだろう?


 川は深いところが無く、なるほどこれは清流だなや。少し「円原の伏流水」の周辺に似た雰囲気で、ここももっと早朝に川面に霧が出ると光芒が綺麗じゃないかな?  でもあんまり早い時間だと熊がいそうで躊躇われます。


 川側の路肩にはユキノシタの花が咲いてました。今はあちこちでよく見られますね。拡大すると雄しべが可愛らしいなと。


 潜るようなところが無いけど、青葉が垂れかかる浅瀬が何とも涼しそう。初めて来たので林道を選びましたが、ここは川シューズでも遡れそう。気持ちいいだろうなぁ。


(* ̄O ̄)v- あ、記念碑がある。ここには西洞川と刻まれてるけど、柿野川はもっと上流なのかな?


 この辺りから道にハクウンボクの花がたくさん落ちていて、見上げても咲いてる花は見えませんでした。拾って鼻を近づけても良い香りがします。


 山側に岩を伝ってくる流れがあり、思いがけないところに水汲み場?がありました。これと同じタイル貼りの手水舎が神崎川沿いの岩屋にあり、そちらは不動明王を祀ってました。後で調べたら林道の奥に西洞地区の廃集落があるそうで、これもその名残りだろうか?


 水が下ってくる方向を見上げるとガクウツギが咲いてました。ひょっとしたらこの上にお社があるのかも?


 その先にはハクウンボクとは違う白い花が落ちていて、これも見上げても咲いてる花は見えませんでした。これは小秀山の三の谷の林道でも見た事がある。花びらが丸みを帯びていて、ちょっと梅の花っぽい。何だろう?


 そこから少し、林道入り口から10分ほどで滝が見えてきました。釜ヶ滝という滝で、正面から見たいけど下りるところはあるかな?と思いながら近づきます。