林道はこんな感じ。たまに路側帯があるけど対向車とのすれ違いは困難で、右手は崖なので徒歩が無難です。



 この林道は小さな草花の種類が多く、春から初夏がオススメ。低山でも山の中より、登り口までの林道の方が山野草が多かったりしますね。ここも群生とまではいかないけど種類は多いです。これはラショウモンカズラかな?


( * ̄▽ ̄)v- おお!ニリンソウに間に合った! もう遅いかもと思ってましたが、路肩に1ヶ所だけあります。初めて見た時はひと株だったけど少しずつ増えていて嬉しい。花は日光を求めて川の方に向いてました。


 私が知ってる所では、あとは金山町の横谷峡に1ヶ所だけ咲く場所がある。キンポウゲ科イチリンソウ属で、花茎に1輪咲くのがイチリンソウ。二股に分かれた花茎に2輪咲くのがニリンソウ。白い花びらに見えるのは萼片です。


 ゴールデンカムイでは肉の味を引き立てる山菜として何度も登場し、アイヌ語ではブクサと呼ぶそう。若い葉が猛毒のトリカブトに似ててよく混生するので要注意。ゴールデンカムイでは不死身の杉元が間違えてトリカブトの葉を集めたものを、ヒグマに襲撃された時に矢毒にして応戦してました。ニリンソウは毒性のあるものが多いキンポウゲ科でも無毒で、本州でも山菜として食べるそうです。可憐な花っすね。


 この林道から見る川も綺麗で、下りられる箇所もあります。ここは砂底の穏やかな深みがある場所で、潜った事があります。公園内でいきなり増水するかもしれないのでキャンプやBBQは禁止じゃないかな。中洲のある浅瀬ですが冠水すると危ないすね。


 少し下に高い堰があり、何年か前に路肩に花束が供えられていてフリーズしました。車が落ちたのかな? 何でもこんな所でとおののいたのを覚えてます。


 もう少し下るとネコノメソウの群生がある。沢筋など湿気が多いところでよく見ます。初めて見たのは関市の高賀山で、石段のところどころから覗いてました。


 ユキノシタ科ネコノメソウ属で、花は中央の浅黄色の粒々としたところ。それを取り巻く苞葉も同じ色をしており、それが花のように見えます。実に猫の目のような縦の筋が入るのが名の由来ですが、つぼみもそんな感じすね。近縁種が多く、微妙に違うものをよく見ます。これも食用になるみたい。


 これはキケマン。黄色いキケマンは判別しやすいです。淡いグリーンも混じっててみずみずしいなぁと。ここは帰りの林道も見どころです。


 ここも溶岩流が流れた後の「五反門の下り戸」という場所で、2kmほど下ると滝見遊歩道への出入り口があります。ここから下ると行者橋があり、また川を渡って三ツ滝の上の分岐に出ます。いつもはここからもう1度三ツ滝を見て戻るけど、この日は林道から下りました。


( * ̄▽ ̄)v- 林道のみで戻るのは初めてでしたが、短い区間でも嬉しい発見あり。おお、ここにもタマアジサイが咲くのかー。つぼみが珠のようで愛らしい薄紫色のアジサイですが、ユキノシタ科だったのか。中津川市の付知峡に多いですが、ここと植生が似てるのだなと思いました。


 あら、いい滝あるやんと思ったら三ツ滝の上段でした(笑)  こちらからは初めて見ました。近くから見えるのだなと得した気分。


 木立の向こうに行く時に通った遊歩道が見える。ここで位置感覚がつきました。


( * ̄▽ ̄)v- 斜面にはヤマツツジも咲いていた。花の豊かな林道ですね。やはり歩いた方が目が楽しいかも。


 ここを下りるとがんだて茶屋の裏に出る。もっと回り込んで駐車場に着くのかなと思っていたのでこれは嬉しい。


 また再び青葉の中に降りていく感覚が気持ちよかったです。雨は止んでいて、駐車場には車がたくさん停まってました。平日でも季節が良いので観光客やハイカーが多かったすね。


 トイレの横でラショウモンカズラに再会。名の由来は花の形を渡辺綱が切り落とした鬼の腕に見立てたそう。綺麗な腕ですねぇ。群生してるのはここだけです。


 大岩壁の巌立を見納めて帰宅。ここはひと巡りするとよいリフレッシュになる場所で、お天気は今ひとつでしたがずいぶん気が晴れましたね。