溶岩台地の原八丁の入り口に到達。ああ、朱色のヤマツツジが咲いている。巌立峡の駐車場より少し手前の小巌立の下にもヤマツツジとウツギの花が咲きますが、この日はウツギはまだでした。ヤマツツジは中津川市の付知峡の不動滝森林公園の「花の森」でも綺麗ですが、ここも新緑によく映えます。こちらの方が自生のおもむきが良いっすね。



( * ̄▽ ̄)v- ずいぶん年季が入ってきたけど、これは熊よけの鉄道レール+ハンマー。レールを切ったものをハンマーで打ち鳴らして、熊に人がいると伝えるものです。あかがねとよと唐谷滝までに3ヶ所設置されており、いつもは5回鳴らすけどこの日は倍の10回ずつフルスイングでいきました。ちょっと通りますよ、出て来ないでねーーー!!


 ここはまだ新緑のおもむきで、曇っていても青葉で明るい。ヤマツツジも花と葉が同時に出るので目に爽やかです。ここはシャクナゲは無いけど土壌が向かないんだろうか? シャクナゲも咲くならもっと美しいでしょうね。


 ヤマツツジは色が濃いので内側の斑点が目立ちません。筆で丹念に描き込んだようなのに勿体ないかな?  もっと先の「どんびき平」には似た色のレンゲツツジが咲くのでそれも楽しみです。


 まだ800mしか進んでおらず、折り返し地点のあかがねとよと唐谷滝まであと2km。けどもう登りは無く平坦な道が続くので、体感ではもっと短いような気がします。どんびき平からは下りになりますね。根尾の滝は通行止めだから行けません。


 写真では薄暗く見えるけど、肉眼ではもっと明るかったすね。1本道で両側もすごく平坦で見通しがよく、人もそうだけど熊も遠くから見える筈なので不意の出くわしはよほど無いかと。


 原八丁の説明板。もともとは起伏のある地形だったと思うけど、溶岩流が均して平坦な台地にしたみたい。冷えて固まった溶岩の上にどんな経緯で土が積もって草木が育ったのか分かりませんが、5万4000年もかけて森になったんですね。


 下刈りが行き届いたような森の中の1本道。この行く手が明るくなってる所はカタクリを育てている場所で、昨年は何に使うのか木の枝を伐って持ち帰る管理者さん?に出会いました。周りには大昔に飢饉に備えて植えることが奨励されたリョウブ(令法)の木があると教わりました。若芽が山菜として食べられるそうで、けっこうあちこちの低山で見られます。花期は6月以降とのことで、まだ見た事がないなぁ。


 この道の両脇がカタクリを植えてる場所。花が咲くまでに7年かかると言われてて、花期が終わると葉も嘘のように無くなってしまうので、ここで咲いてるかどうかまだ確めた事がありません。根づいてるといいなぁ。


 代わりにここにもヤマツツジが咲く。新緑の森の華やぎです。


 さらに進むと中部電力さんちーっす。山仕事の方々の怪異談を集めた「山怪」シリーズには電力会社やダム建設の方々のお話もありますね。上に人影がいたら泣きます。


 常緑樹と広葉樹のコントラストがきれいな箇所。まだ早かったけど、足元を注意深く見てると白く半透明のギンリョウソウもあるところです。ブナなどにつく菌類から養分を得てる葉緑素を持たない植物で、梅雨入り頃から咲くかな? ここでは道の脇にふとあるので「おお!」と思います。


  鉄塔を過ぎた辺りから現れるチゴユリ。付知峡のより花が大きい気がするけど、ひょっとしたらオオチゴユリ? チゴユリにも似た花がいくつかあり、ちと自信が無くなってきました(涙)


 チゴユリは見た目が控えめで可憐ですが、これも全草に毒があるのだとか。食べたら吐き気や下痢やめまいが出るみたいで、山の草花には見た目に反して毒性を持つものが本当に多いのだなと感嘆します。人間や動物に食べられないためだろうか?


 黙々と淡々と歩く場所なので、熊への警戒の他はとりとめなくいろんな事を考えます。最近はちょっと心身共にしんどいので、仕事量を減らしてもらってます。腰が痛いのと、気持ちに余裕があれば気にならない何やかやの積み重ねでちょっといっぱいいっぱいになってました。

( ; ̄▽ ̄)v- 急登があるとしんどいけど、最近はなるい(方言:緩い)道をテクテク歩くのが良いリフレッシュすね。仕事量を減らすという事は稼ぎにも直結するし、同僚に負担をかける事になるのも悩ましいですが、少しの間  こういう時間を取らせて貰えたらまた頑張れるかなと。今日にはずいぶん気持ちが楽になってましたね。

 懺悔懺悔六根清浄。御嶽講の信徒さんじゃないので気恥ずかしいですが、ひと足ごとにかけ声みたいに唱えながらテクテク歩く。おお木立の向こうに青空が見えてきた。これなら「どんびき平」に日射しが射してるなぁと元気が出ました。