( * ̄▽ ̄)v- 春は名のみの風の寒さや。まだまだ朝晩は冷えますが、春の訪れを感じに大縣神社の梅まつりを見てきました。ここは尾張国二ノ宮で、尾張主要三神(真清田神・大縣神・熱田神)の一柱の大縣大神を祀るお宮です。



 神社から本宮山などに登れますが、頂上まではこの表示よりもっと長いと思います。神社の奥の「四季桜の杜公園」の先に登り口があり、本宮山には大縣神社の奥の院、隣の峰に姫の宮の奥の院、あと信貴山真言宗のお寺があります。姫の宮の奥の院のほうには「奉天行者の岩窟」があり昔は不動明王や龍神を祀っていたもよう。本宮山奥宮には山姥=大蛇の言い伝えがあって、大蛇の棲みかだったと言われる穴がある。この日は時間がなかったのでそこまでは行きませんでした。


 大縣神社の由来書き。創建は垂仁天皇27年とあり、3世紀後半から4世紀前半くらい。主祭神は尾張開拓の神とされる大縣大神で、同一視される大荒田命の娘の玉姫命も祀られてます。玉姫命は実在した古墳時代の建稲田命の妃で、こちらも尾張開拓の豊穣神。大縣神社は姫の宮とも呼ばれますが、それはこの玉姫命を祀ってるからなんすね。


 手水舎からの眺めが清々しい。とても大きなお宮で、けっこう離れた名鉄の楽田駅に既に入り口を示す石柱が立ってます。この辺りは戦国時代に小牧・長久手の戦いがあった古戦場で、近くにある小牧山は織田信長が城を築き、小牧・長久手の戦いの際には徳川家康が陣を置きました。


 平日だったけど人出は多く、もっと遅いかと思ってたけど梅まつり期間の中頃でした。(3月17日まで)  屋台はひとつだけ開いてて、おお高山のみだらし団子と五平餅。休日はもっと出るみたいです。


 境内では梅まつりの時期にいつも何かしら催しをやってますが、今年は書の展示でした。地元の書家さんみたいすね。


 こちらが拝殿。尾張国二ノ宮だけあって立派です。ここではふもとに祭神の大縣大神の和魂、頂上の奥宮に荒魂を祀ってます。和魂は神の穏やかな側面で五穀豊穣などを司り、荒魂は天災などを起こす荒々しい側面なのだそう。神には2つの貌(かお)があるのですね。


 どこのお宮もそろそろ春のお祭りなので支度してる感じ。こちらでは3月10日に豊年祭があり、15日は近くの小牧市の田縣神社の豊年祭です。田縣神社は玉姫命が主祭神で、神輿行列の先頭に木像が来ます。次の神輿に夫君の建稲田命の木像が来て、その次に大男茎型ドーンの例のアレ。田縣神社は豊穣神の玉姫命の婿入りと、喜んで頂くためにドーンが入場するんすね。こちらは姫の宮のお祭りで、女陰を模したオカメの神輿が出ます。尾張国二ノ宮だけあってしめやかっすね。


( * ̄▽ ̄)v- 濃尾地域では「国府宮のはだか祭りと東大寺のお水取りが来れば春」って認識があり、国府宮は今年もソイヤソイヤソイヤでした。今年から初めて女性が儺追笹の奉納に携わり、ネットでは「褌一丁で!?」でしたがそっちじゃないです。こちらの豊年祭でもまず先に儺追笹の奉納があり、田縣神社では振る舞い酒とおつまみも神輿に積まれてやって来ます。今年は日曜じゃないから行けませんキリッ!!

 これはいかにも神道らしい人形(ヒトガタ)串。息を吹きかけてさすって奉納するんすね。穢れを移して祓う意味合いかと。流し雛のようなものかもです。


( * ̄▽ ̄)v- さすが尾張国二ノ宮。絵馬は棟方志功描くばいんばいんの玉姫命です。春を司る豊穣の女神で、春は万物の回復の季節なんすね。だからばいんばいんです。田縣神社だと絵馬も「まあご立派」な男性のアレでございます。


 これは参拝者が奉納する儺追布。これを葉にたくさん結んだものが儺追笹なんすね。姫の宮らしく赤で統一されてます。


 姫の宮に続く石段のたもとには毎年 日本チェーンソーアート大会のウィナーの作品が置かれ、その年の干支の生き物です。今年はお見事な龍が鎮座してました。チェーンソーでよくこんなの彫りますねぇ。


 もう梅園が見えてくる。ここには姫の宮や大黒・恵比須社などの境内社があり、とても広々としています。昨年は雨でしたが今年は晴天でよかったなぁ。


 玉姫命の和魂を祀る拝殿は鮮やかな赤。女性の守り神でもあります。昨今のジェンダーフリーだとどうなのかな? かと言ってピンクだとちょっとなぁ。


 赤と白、そして磨き抜かれた床がとても綺麗。もうすぐなのでお雛様も飾られてました。なるほど姫神のお住まいですね。お洒落だなぁといつも思います。