(*  ̄▽ ̄)v- 昨年末の紅葉の振り返りはあと1つ。秋に何度も行った富加町の清水寺で、ここは12月の初めが綺麗でした。



 この日は加治田城跡まで行かず、上の本堂と秋葉堂までが目当て。ここは山城跡と梨割山の頂上が別峰にあり、その間にお寺があります。開基は坂上田村麻呂・開山は法相宗の延鎮大師で、808年(大同3年)に京都の清水寺と同じ縁起で建てられたお寺。今は臨済宗ですがご本尊は十一面観音菩薩で、昔は修験道との関わりがありました。

( * ̄▽ ̄)v- 美濃国の修験道は主に白山信仰の系統で、御嶽信仰は江戸時代から盛んになったので「白山さま」の方が歴史が古いです。近くの美濃市の大矢田神社はもと天王山禅定寺といい、白山開山者の泰澄が開いたお寺で、昔は神仏習合でした。関市の高賀神社には独自の高賀修験がありましたが、白山信仰と山王信仰の影響が強かった。山王信仰は比叡山の日吉大社から始まったもので、最澄が天台宗を開く前からあった山岳信仰に依ります。その修験僧が行場を求めて美濃国に進出したのもあるんすね。山国あるあるで判別するのは難しいです。

 延鎮大師がここに清水寺を開いた時は法相宗で、今はレアですが奈良時代の平城京で主流だった「南都六宗」のひとつ。平安時代に空海の真言宗・最澄の天台宗が興ると勢いを失いました。同時にここは戦国時代には美濃佐藤氏の山城があり、もとは守護代の斎藤氏に仕えてましたが織田信長に恭順して美濃攻略の足がかりになりました。尾根上にあった加治田城は「却敵城」と呼ばれ落城したことは1度もなし。本能寺の変の後に東濃から中濃の城を落としまくった森長可すら退却させた難攻不落の山城でした。


( * ̄▽ ̄)v- 昨年の秋は何度も行ったけど、12月の初めにやっと赤紅葉が見られました。標高が高くないので色づくのがゆっくりなんですね。住宅地の中にあり、入って来ないとこんなふうになってると分からないところです。駐車場の周りは清水谷川公園で、山門までの景色も風情があります。


 普段は苔で緑色の石畳が赤紅葉の絨毯になってました。朝の8時台なのに駐車場が満車で何事かと思ったら、何か撮影をしてるよう。山門の二天門の前に人だかりができてました。


 何か賑やかな紅葉見物だなぁ。普段はあまり混まないのが好きなところですが、時間をかけて見ればいいや。赤いなぁ。まだ日射しが少ないので、先に上の本堂の周りでお日待ちしよう。


 山門の前も綺麗に色づいてました。ここは2つの峰のあいだなので日陰になりやすく、朝に日が射してくるんすね。来た時と帰る時で眺めが変わるのがおいしいです。


 黄葉とのコントラストが美しい二天門。ここは四天王のうちの持国天と増長天が守るので、仁王門でなく二天門です。この下に赤いハッピ姿の人だかりがありますが、顔が写ってしまうので自粛しました。


 後ろから見るとこう。富加町の催しの撮影のようで、三味線?と思ったらスコップだった。後で調べると青森県の津軽発祥のスコップ三味線で、富加町の奥さま方を中心に「スコップ三味線&おったま芸人一座」というグループがあるみたい。エアギターのようなものかと思ったら「叩くので音は出る」そう。青森県では世界大会もあり、山崎邦正さんが入賞した事があるのだとか。いろいろやってんなぁホウセイマイフレンド。


(;  ̄▽ ̄)v- 邪魔にならないように門をくぐる前に個人的な集合写真の撮影を頼まれて、他人様のスマホが来る来る来る。こりゃ門周りの写真は後回しだわ。門の向こうは静謐で、待ち望んだ紅葉が綺麗でした。


 少し高いところから撮るとこう。門の裏手にも紅葉の木があり、ドウダンツツジの植え込みも赤くなってました。ここも穴場ですなぁ。


 喧騒を離れて石段を上る。少し前に境内に咲く石蕗の花を見に来ましたが、その時はまだ紅葉には早かった。今日は紅葉はイイけど石蕗の花はまだあるかなぁ?


( * ̄▽ ̄)v- フユイチゴは実ってきてた。この次の週に各務原アルプスの須衛で収穫してきました。あと1度どこかで採れるかなぁ。


 石段の周りは常緑樹が多く、上るにつれて紅葉が増えるので行く手が明るく暖かそうな色合いになります。青葉も日射しを受けると周りを照らすようですが、紅葉の季節は暖色でおもむきが違います。短い間しか見られないのでレア度は上がりますね。


(*  ̄▽ ̄)v- 上りきったところで石蕗の花を発見。良かったまだ咲いてた。民家の庭先でも見られるけど、ここでは何か風情がいい。紅葉とコラボできると嬉しいすね。


 本堂に到達。ここは二天門の方がどっしりしてて、本堂は簡素。今は無住ですが本堂に入ってお詣りできるのが有り難いすね。地元の方がいつもきれいにされてます。