庵から下りてくると「斗出庵」の石碑があり、そこが7・8号の古窯跡。こちら側も丘陵地になっていて、斜面に沿う窯があったみたいです。使われなくなると土に還るのですね。
敷地の奥はここで行き止まり。そちらは杉などの常緑樹が多く、この金色の紅葉が境界線になってます。そこには日射しが降ってきてるので金色が綺麗でした。
庵とお風呂場跡のあいだを流れる小川。いつも水量はこのくらいで、あまり流れてる感じはしません。なので晩秋は水鏡になり、浮かぶ落ち葉と青空が反物のよう。昨夜NHKで加賀友禅や京都の西陣織を取り上げてましたが、布の伝統技術も凄いものですね。機械化では出来ない物がまだまだ沢山あるのだな。
今は東屋になってるお風呂場跡。中に入るとセンサーで明かりが点きますが、ここも和紙の笠がいい感じ。窓の向こうがイイ感じに写るのでここも好きです。
( * ̄▽ ̄)v- 一昨年は偶然こんなふうに撮れた。まだ青い紅葉が闇から浮かび上がるように撮れたお気に入りの1枚ですが、狙って撮ると同じようには写りませんね。やはり何気なく撮るものの方が良い写真が多いです。これは深い水底のようでしょう?
壁にはここの四季を撮った写真があり、まだ秋しか来た事がないから物珍しい。四季折々に来てみたくなります。
ここで咲く花々。母が言っていたササユリもありました。チゴユリやリンドウやキッコウハグマも咲くのだな。里に近いところの山野草が見られるみたいです。リンドウは見たいな。
窓や門がフレームになる景色が好きなのでここでも撮る。晴天だと色彩が鮮やかなのが良いですね。
入り口にはここを訪れた著名人とおもてなしに使われた器の写真があり、これは白洲正子氏をおもてなしした時に使われた織部の茶碗。17世紀に焼かれた古志野です。志野焼は絵付に幾何学模様や草花が描かれたもので、クリームがかった白い釉薬が特徴。私には現代の量産品との見分けがつきません(笑)
これは日本画家の前田青邨氏との合作の瀬戸黒の茶碗。瀬戸黒は鉄分の多い釉薬を使うので全体的に黒い茶碗になります。絵が隠れないように釉薬を全体にかけなかったのですね。抹茶茶碗ってけっこう大きく、むかし電波少年で松本明子さんが誰だったかな、人間国宝の陶芸家が造った茶碗でお茶漬けを食べさせてほしいとアポ無しで特攻したら「はいどうぞ」で、見てる方がおののきました。
(  ̄ー ̄) だって「用の美」って言うでしょう? 器は使いたいように使ってもらえばいいんですよ。
そういうものなのか。陶芸家もいろいろだと思うけど、作った作品に口うるさく頓着しないって何かイイですねぇ。
ユリの種?がすっくと屹立してて、こちらからお風呂場と庵を見るとこう。隠れ家っぽくていいなといつも思います。石段がバリアフリーになってないのだけが惜しいすね。
この上が荒川氏の窯跡と資料館。入れるのほここまでで、あと2つ石碑があります。この斜面が古窯跡で、もうそんな感じはしないですね。