下る途中に数人連れの女性ハイカーと出会い、再度クマガイソウの群生地を尋ねると「下りだとあと5分くらいで、道の右手にある」と教えてくれました。慎重に斜面を行きつ戻りつしながら下りていくと、あ、あそこかな? ちょうど写真を撮ってる人がいて、地面にいかにもな緑色も見えました。
┏( ;∀;)┓ビンゴでしたがみなぎる脱力感。何年も通ってて、何故これを見落とすよ自分?・・・・・思いきり道の脇にライトグリーンの葉がなだれ落ちるように茂ってて、登る時にどこをどうすれば気づかなかったのか。見れば群生地の周りに侵入禁止のロープも張られてて、それすら気づかなかった自分てどうよ。
でもうわぁ、初めて見るわ・・・(涙) これは後ろの木立と青空に映えますね。なぜここにしか無いんだろう?と不思議でした。
( * ̄▽ ̄)v- 葉が面白い。蓮のような、フキのような感じですね。下部が袋状の蘭みたいな花で、ひと株に1輪咲くみたい。いざ認識するととても存在感のある花で、ロープで隔てられててもよく観察できました。
やはりラン科のアツモリソウ属で、花の下部の唇状の袋みたいな部分を母衣(鎧や兜の補助武具)に見立て、源平合戦の熊谷直実と平敦盛になぞらえた名前なのだそう。母衣は絹などの布で出来ていて、騎馬武者が投石や流れ矢を防ぐ役割だったそう。風を受けると膨らむようになっていて、織田信長の側近中の側近に赤母衣衆とか黒母衣衆というのがいましたね。後に大名になるメンバーがよく含まれており、前田利家・金森長近・佐々成政・河尻秀隆などがそうでした。
先に来ていた方の邪魔にならないように気をつけながらクマガイソウ撮影。これも絶滅危惧種だそうで、ここからもっと増えるといいなぁ。斜面いっぱいに広がれば凄いだろうなと思いました。
満足してテクテク下る。この時点でヒルはどうでもよくなってる(笑) 現金なものでございます。
沢に近づくまでは紅葉が多く、沢から離れるとブナやコナラが多いです。あとはナツツバキやハウチワカエデなどの広葉樹が大半で、この辺りの山には珍しく杉はレア。たぶん紅葉は植林されたものですが、杉を植えてないのは珍しい。今は分からないけど簗谷山は頂上に三角点があるのに地図に載ってなかったそうです。不思議ですね。
沢沿いになると道から下りられる箇所が多く、清冽な水を間近で見られます。この水はふもとの弓掛川に注いでて、ここでは透明だけどふもとでは澄んだエメラルドグリーンになります。鮎釣りで有名な馬瀬川の支流で、初めて来た時に驚愕して夏に潜りに来ました。今年はどうするかなぁ。