県道86号に戻ると道路沿いに咲きこぼれていた一重咲きの黄色い山吹。簑(実の)ひとつだに無きぞ悲しき。昔の武士が山の中で雨に降られて山家の娘に簑を借りようとしたら、和歌と共に山吹のひと枝を差し出されたんですね。
( ; ̄ー ̄) 簑を借りたいと言ったのに、田舎者は言葉も通じんのか?
憮然とした武士は後日 朋輩にその話をしますが、朋輩は「それは山吹には実が無いからだ。そうやって《簑の1つも無い貧しい暮らしなのでお許しください》と伝えたのだ」と告げ、武士は恥入り山家の娘の奥ゆかしさに感じ入ったとか。けど実際には基本種の一重咲きの花には実がつくそうです。今の時期は国道沿いにも咲いていて、これもまた花の滝のよう。
天気さえよければもっと綺麗に見える弓掛川。簗谷山の入り口より少し下流に堰があり、昨年の夏に潜りました。もっと下流には廃キャンプ場?があり、その他にもキャンプ場があるような感じなのですが、以前に「飛騨金山の森キャンプ場」というのが閉鎖になって「ゆがけの里」という宿泊施設にリニューアルしたとの事でした。
(*  ̄▽ ̄)v- ゆがけの里もしばらく臨時休業しているけれど、今年の7月からまた営業再開との事でした。弓掛地区の土砂崩れで営業できなかったのが再開する様子。金山町の中心部からそんなに遠くないし良いところです。
前から不思議に思っていた「ここは廃キャンプ場なの?」な道標↓。リニューアルされてからは使われてない遊歩道の跡があり、いい雰囲気の渓流があるので寄ってみました。
県道沿いに「あっ」と二度見して引き返し。ほうほう、これは私好みだわ? 渓流のなだらかな段差の下にほのかなエメラルドグリーンの淵がある。山から弓掛川に注ぐ流れです。
遊歩道沿いにこんな渓流があると嬉しいすよね。当社比のナンバーワンは中津川市の付知峡で、ちょっとスリリングな林道の上の「高樽の滝」に向かう途中にええトコがある。冬は通行止めになる道で、夏は極楽です。
( * ̄▽ ̄)v- 振り返ると県道が見える。ちょうど橋になってますね。この辺りは道幅が狭く、すれ違い困難な箇所も多いところです。
藪になりかけてる遊歩道の入り口。少し先にもう通行止めの看板が見えていて、昔はもっと奥に「狒狒の滝」という滝を見に行けたそう。滝ペディアに載ってますが、ヒルが多いと書かれてました。狒狒(ヒヒ)は金山町の言い伝えで、源頼朝の異母兄弟の源義平が平治の乱に負けて敗走する時に当地に立ち寄り、毎年村の娘を人身御供にさせていた大きな白いヒヒを退治した話に拠るのかも。
(* ̄ー ̄)v- そのヒヒを斬った大太刀は「祖師野丸」と言い、地名になってる祖師野八幡宮に納められたとか。鎌倉から八幡宮を勧請したんですね。