帰りは郡上市和良町の道の駅近くにある「蛇穴」に寄りました。


( ̄∀ ̄)v- 旧・和良村。下呂市の隣にありますが鮎釣りが盛んで、水が綺麗なので鮎の主食の苔もきれいで、「鮎からキュウリのような匂いがする」と言われます。


この季節はあちこちに「和良鮎」というのぼり旗が立ち、街灯も清流と鮎をあしらったもの。うちの方でも鮎釣りは盛んですが、より上質な鮎を狙う人はここや中津川市の加子母、下呂市の馬瀬川まで足を伸ばします。


( ̄∀ ̄)v- そしてオオサンショウウオもバリバリ棲息地。うちの方ではドチ、ハンザキと呼びますがこちらでは「はざこ」。公園にでかい写真が看板で掲げられてますが、インパクト十分です。


この「蛇穴」は民家の前にあり、車だと駐車スペースは1台分しかない。道の駅から歩いて10分もかからないので、暑い中テクテク歩いてきました。


イイ雰囲気の洞穴からこんこんと水が湧き出してますが、この洞穴も鍾乳洞。美山鍾乳洞穴群は地下で繋がっているらしく、ここは鍾乳洞穴群の東端にあたります。県名水五十選のひとつで周辺の田畑を潤し飲み水になり、今は鮎釣りで賑わう川に注いでいます。


伝説では奥には竜神(大蛇、乙姫)が棲んでおり、村の人たちがお祭りやお祝い事でお膳や楽器が要ると貸してくれていたそう。でもある時、お借りした鼓が珍しくてひとつ返さなかったら乙姫様がマジ切れして、ひどい干魃に見舞われた。


これはいかんと村人たちが乙姫様にお詫びして雨乞いしたところ、洞穴から恐ろしげな大蛇が這い出して竜に変じ、雷雨と共に空に昇っていった。その後は何も貸してくれなくなったのだそうです。


( ̄ー ̄)v- 地下の竜宮(異界、常世)に住んでいた乙姫様と村人の信頼関係が壊れたために去られてしまったんすな。でも洞穴からは冷たくてきれいな水がこんこんと湧き出すままなので、そこは考えてくれたのかすら。


これまでは洞穴の周りにこんな白い筒はなかったんですが、大水に備えて土嚢の代わりに設置されたかも。最初は「だ、大根?」と思いました……


1枚目は手前にある諏訪神社。青い紫陽花が涼しげでしたが、この辺りで諏訪神社とは少し珍しい。大蛇伝説に蛇神とも言われるミシャグジ様と関係が……あったらいいなぁ。


3枚目は横にして撮りましたが、鍾乳洞が二股、あるいは三股に分岐して奥まで続いてます。なかなか奥まで調査できないようですが、一説には地底湖があるとも言われます。たぎりますね。



流れ出す水は夏でもキリッと冷たく澄んでいる。そのまま水路を通って惜しげもなく流れていきます。


和良町には関市の瓢ヶ岳で平安時代に退治された「鬼の頭骨」を所蔵する念興寺(松澤山念興寺:真宗大谷派)があり、いつか拝観したいです。写真でなら見たんですけどね。