入り口から一歩踏み込めば即・ガチ鍾乳洞。古くは横溝正史「八つ墓村」「不死蝶」、川口浩探検隊の「地球の割れ目・ギャオ」で鍛えられまくった身としては、踏み出しからテンションが上がります。


( ̄∀ ̄)v- 渥美清が金田一耕助を演じた「八つ墓村」はロケ地のメインは秋芳洞ですが、「あちこちの鍾乳洞で撮りまくったのでラストがワケ分からん」とか。設定では岡山で、「不死蝶」の舞台は長野すな。


一歩入れば涼しいを通り越して寒い。こちらも標高は高いですが、飛騨高山の飛騨大鍾乳洞は900mの高さにあり、日本一の標高にある鍾乳洞。造り酒屋さんが中で日本酒を冷やしております。


入り口からほど近い場所に縁起物あり。「希望の亀」という亀の形をした自然石で、金運や幸運や長寿に効くとのことで甲羅にお賽銭が盛りっ盛り。誰や千円札を投じとるのは、ブルジョワめ。


(; ̄ー ̄)/ とりあえず5円玉を投げるわたくし。こういうポイントでついお金を投じてしまう習性って、遡れば自然信仰の名残りかもですね。


鍾乳洞で面白いのは、見どころに「竜宮通り」「仙人の乳房」「地獄谷」みたいなレトロでキッチュなネーミングがされてる事っすね。おじいちゃんテイストにも通じますが、八つ墓村で竜のあぎととか刷り込まれまくったおばはんには大好物です。


( ̄∀ ̄)v- どうしたって神仏テイストに行くんすね。自然にできた鍾乳石や岩の造形に対する日本人の想像力は豊かでした。


鍾乳洞特有の動かない湿った冷気や時折頭やうなじに落ちてくる水滴にも慣れてくると、もうひたすら「見たいのは穴なんだわ!」モードに突入。ハイ観光道の脇や頭上には、通行禁止やそもそも上って入れない暗渠があっちにもこっちにも。あの奥はどうなってるんだー、どこまで続いてるんだー…………


( ̄∀ ̄)v- ちょっと離れた大滝鍾乳洞(でかい)のそばには、縄文時代の住居跡でもある縄文洞があり、そちらは照明ナシ。期間営業なんでまだ入ってないですが、今年の夏休みシーズンに行けたらいいなあ。


あとひとつ、ここの手前には個人宅裏(!)の郡上鍾乳洞があり。規模は小さく鍾乳石も少なめですが、岐阜大学が調査した雰囲気満点のよい鍾乳洞です。(期間営業:所有地の奥さんが家事を中断して受付して下さるアットホームさ。洞内に流れる水がきれいでテラ豊富)



この美山鍾乳洞、そして大滝鍾乳洞は規模が大きくどちらも立体迷路型。(飛騨大鍾乳洞もそう) 大昔は海底だった石灰岩の内側にできた空洞が、海底の隆起と共に地表に出てきたものでございます。いあいあいあ。