サラが気を取り直しかけた絶好のタイミングで、イイ仕事をする樹海。ちょうどさっき落ちてきた場所は小さな日溜まりになっていましたが、そこに人工物が落ちていました。


( ̄○ ̄;) ………なぜ?


さっきは無かった。そして今ここにある筈がない。それは6歳の時、両親が家の前で轢き逃げされて死んだ晩に、幼いジェスが覗いて遊んでいた覗きスライドの玩具でした。


ヾ( ̄○ ̄;)ヾ ………………………。


ゆっくりとそれを拾い上げ、覗き窓に目を当てるサラ。玩具には縁にスイッチがついていて、それを押すと写真が切り替わる仕組みになってます。


カシャ。


(* ゜д ゜)( ゜ー ゜)( ゜ー ゜*) ……………………。


なぜ?
目に飛び込んできた「写真」に愕然とするサラ。これはあの晩の自分たち姉妹とお祖母ちゃんだ。こうして留守番をしていたら、帰ってきた両親は外で車に轢かれた…………


ダン!
ダン!


音は聞こえない。けれどもサラは頭の中で、あの日ふいに聞いた音を蘇らせます。


カシャ。


無意識にスイッチを押して写真が切り替わる。そこには自分たちが反射的に目を向けた居間のドアがあり、次の写真はドアを開けて階下に降りていくジェスとお祖母ちゃんの後ろ姿でした。


( ̄○ ̄;) ダメ……………


次第に「そこにある筈のない玩具」と「映っていた筈がない過去の自分たち」に気持ちを奪われていくサラ。あの日自分が見たのはここまでだった。先に全てを見たジェスが玄関先で目を見張り、お祖母ちゃんが「目をつぶって!」と叫んだ。自分は言われた通りにして何も見なかった………


カシャ。


震える指がスイッチを押す。切り替わった写真を見て、サラは「そんな……」と絶句します。


口から血を流して、母親が倒れていた。そして少し離れた場所に父親の足が投げ出されていましたが、その横にはライフルが転がっていました。


-v( ̄ー ̄;) 序盤でサラがエイデンに過去のトラウマを語った時に回想シーンでダン!ダン!という音が入っていましたが、実はその時点から「これは銃声だ」と分かる音だった。ジェスが見たのは、父親が母親を射殺して自分も死んだ無理心中の現場だったんですね。


ジェスはそれをサラに話さなかった。大人になってからも話さなかったのは、きっとサラを思いやっての事だったんだろう。そして真相を知るお祖母ちゃんも亡くなって、ジェスは1人で「死」に憑かれて生きてきた…………


( ̄ー ̄)v- お祖母ちゃんの死後、姉妹で遺品整理をする回想シーンがあった。ジェスは「私たちはお祖母ちゃんを見捨てたのよ」と呟き、サラは「大人になって独立しただけよ」と言った……


その時ジェスは東京に行く直前で、きっと訪ねていくと告げるサラを見つめて「必ずよ」と念を押していた。両親の死の真相を分かち合うお祖母ちゃんが亡くなった後、ジェスは自分だけがそれを負う気で、それでもすれ違ったままの姉との絆を必要としていたんだろう。


(T□T;) そんな……………………



全てを知って全身の力が抜けるサラ。樹海はそれを見逃さず、次の瞬間「写真」の中の父親がガバアと起き上がって突進してきます。