やっとまともな日本人登場。演じるはこれがハリウッドデビューとなる俳優・小沢征悦さんです。


( ̄∀ ̄)v- 世界のオザワ、オーケストラ指揮者の小沢征爾氏のご子息。目元が似てますね。


( ̄∀ ̄) どうも、よろしく。


役柄は森林ガイドのミチさんで、自殺防止のパトロールも担っている。朝の居酒屋(旅館についてる店だったよう)で合流した彼は、サラの同行を快諾してくれました。


ただ、


(; ̄○ ̄) ……妹さんの失踪から時間が経ってる。自殺願望があれば亡くなってます。


樹海をよく知るミチは、ジェスの生存には懐疑的。自殺願望(その道の言葉では希死念慮)がある者の何割かはためらわないのは万国共通の認識ですが、サラは冷静に口を開きます。


( ̄○ ̄*) ……あなた、ご家族は?

(; ̄○ ̄) 子供がいる。


ミチは「妻子がいる」とは言わなかった。ひょっとしたら奥さんは自殺したのかもしれないですが、そこまでは明らかになりませんでした。


( ̄○ ̄*) もしお子さんが森でいなくなったら、迷って助けを求めてると思う筈よ。

( ̄○ ̄*) あなたの言う事は分かるわ。でも、この気持ちを分かって。


それもまた万国共通の感覚。ミチは了承しますが、「でも森に入らない方がいい」と呟きます。


( ̄○ ̄*) なぜ?

(; ̄○ ̄) 悲しい顔だから。


サラにはよく分からなかった。けれどもサラはミチとエイデンと共に青木ヶ原樹海に向かい、まずは遊歩道を進みます。


( ̄∀ ̄) ここには氷の洞窟があるんだよ。冥界への入り口とも言われてる。


辺りを見回しながら歩くサラにエイデンがそう告げる。彼は方位磁石を取り出して、針がぐるぐる回る様子を見せます。


( ̄○ ̄;) どうしてこうなるの?

( ̄∀ ̄) 溶岩は多量の鉄を含んでる。ここは冷えた溶岩の上にできた森だからさ。


これは昔からよく言われてましたが、実際は方位磁石の針がぐるんぐるん回りっ放しという訳でもないんだそう。今はGPSで位置を確認しながら進める事もあり、「樹海の歩き方」を書いた栗原亨氏や、新耳袋殴り込みチームも遊歩道を外れた奥まで入ってました。


いよいよミチの先導で、遊歩道から外れた奥地に入る。男2人が「立ち入り禁止」の看板とロープを越える中、サラはしばし立ち止まって躊躇います。


案内所のおばさんは「危険だから決して遊歩道を外れないで」と言い、バイトの女性は「森の餌食になる」と言った。ヨタ話と思って聞いていたけど、これから実際にそこに踏み込む………


( ̄○ ̄) サラ?


既にラインを越えたエイデンが振り返って手招きする。サラはそれ以上余計な事は考えず、立ち入り禁止のロープをまたぎます。


( ̄○ ̄) 幻覚を見る人が多い。


ついて来たサラに、ミチが改めて「樹海の心構え」を言い聞かせます。


( ̄○ ̄) 何かおかしなものを見ても、信じるな。

( ̄○ ̄) 見えるものはまやかしだ。本当は何もない。



ミチは力を込めて告げますが、「単にだだっ広い森だろ?」くらいの感覚のエイデンとサラにはピンと来ず、背を向けたミチを「クレイジーだな」と言いたげに笑みを交わします。