大木の根元にフランクさんとケルさんを並んで座らせ、それを見つめるバリーとベニー。


( ̄ー ̄;)( ̄ー ̄;) …………………。


( ̄ー ̄;)( ̄○ ̄;) ………言うことは?


( ̄○ ̄;)( ̄ー ̄;) 思いつかん。


まだそれしか言葉が出ないバリー。フランクさんはゾンビ化しかけでもそれなりに納得した顔で死んでいますが、ケルさんは「燃料」を抜かれまくって衰弱し、まだ弱々しく呻いています。


ヾ( ̄○ ̄;) カラスに頼んだ。“彼らの魂を運べ”と。


( ̄ー ̄;) いい言葉だ。


空を指差し呟くベニーと、それに頷くバリー。かつてアボリジニが持っていた自然信仰には文字がなく、大切なことは口伝えで受け継がれた。今の感覚では原始的ですが、それ故に理論立てられ整備され尽くしたキリスト教より優れているのかも。


( ̄ー ̄)v- いや、宗派に限らず信仰の本来の使いどころはこういうトコにあるという事かも。理屈や感情ではどうにもならない時の気休めや、行き場のない思いを納める場所は要る。きっと、神仏に委ねるとはそういうコトなんだろう……



自分には整理できない罪悪感や後悔を、ベニーさんがうまいことまとめてくれた。バリーは銃を持ち上げてケルさんにとどめを刺し、2つの骸(むくろ)は静かに並んで遠ざかります。