どうやらミリアムの周りでは、大勢の人間が何か不穏な事を企んでいるみたい。
( ̄ー ̄)v- 思い出されるのはアイラ・レヴィン原作の『ローズマリーの赤ちゃん』。若妻の周りの人間が悪魔崇拝者で、しまいには夫まで感化されてしまうお話。
サマンサちゃんのママはどこに消えた? それは明らかにならぬまま、ミリアムはキャサリン先生の運転する車で家に帰ります。
( ̄∀ ̄*) さっき資料を読んだんだけど、あの虫、どこに卵を産むと思う?
( ̄∀ ̄*) 女性の脳の中ですって。で、卵が孵ると女性は死ぬの。幼虫が脳を喰い荒らすからよ。
あの老人はその虫をミリアムの鼻の穴から体内に入れた。と言うことは……
キャサリン先生は「あちらの人々」ではないようで、具合の悪そうなミリアムに無邪気に「しばらく私んちに泊まりなさいよ」と持ちかける。そして帰宅してソファで休むミリアムの代わりに、ぱたぱたとお泊まり支度を整えます。
ヾ( ̄∀ ̄*)ヾ ……まったく、本当に片付けが下手ね! 私んちに来たら鍛えてあげるわ。
/(* ̄∀ ̄)/ 孤児院で床磨きばっかりやってたから、その反動?
ぱたぱたと手も口も動かすキャサリン先生が「あら?」と床を見る。そこには薄汚れた白布が落ちていました。
(* ̄○ ̄) 何これ。
拾ってテーブルに広げてみると、うわあこれ何てトリノの聖骸布。いや、聖女ベロニカが刑場に向かうキリストの汗を拭った布。あの謎の老人が死に際に自分で顔を覆った布に、お見事なデスマスクがとれておりました。
/(* ̄○ ̄)/ うーん………
何となくよく見ようと、目の前の窓に布をかざすキャサリン先生。しかしその瞬間に突風が吹き、窓がバタン!と開いてしまいます。
(;≧д≦) うぷっ!!
突風に驚いたキャサリン先生が手を離し、めっさイヤーンなデスマスクが顔面にベタリと貼りつく。何だこれ、取れないぞ!?
日本には「肉付きの嫁脅し面」なる鬼のお面があり。昔むかし、気に食わない嫁をビビらせようとしたお姑さんが鬼の面をつけて物陰で待機していたら、その心根のためにお面が外せなくなってしまい、無理に外したら顔の肉ごといってしまった。
( ̄ー ̄)v- だから「人を憎むのも大概にせえよ」って訓戒で、福井県の吉崎御坊・願慶寺に今もあります。
これは布ですが、どんだけ吸着力のある不吉布。キャサリン先生は呼吸ができず、ばたつきながら床に倒れます。