何やら怪しげな虫を鼻から体内に入れられたミリアムは、不思議な夢を見ていました。


野原いちめんに咲き乱れる赤い花はアネモネか。白い寝間着姿のミリアムは野原に立ち、不思議そうに辺りを見回します。


( ̄○ ̄*) ………?


赤い花を摘み、腕いっぱいに抱えたミリアムは、少し離れた場所に立つ木の葉の合間からキラキラ反射する光に気づきます。


腕から花をこぼしつつ、キラキラ光る木立に分け入るミリアム。光っていたのは木の枝に無数に吊り下げられた金属製の飾りもので、どことなく乙女チック。


それを掻き分け木の幹に近づいたミリアムは、上の方にロープで縛りつけられた若者を見つける。若者は裸で、ロープと白い布で拘束されており、顔は見えません。


ヾ( ̄○ ̄;)ヾ …………………………。


若者の足を幹にくくりつけるロープに手をかけて、解こうとするミリアム。結び目は硬く、彼女はしまいには歯を立てて結び目と格闘する。


ヾ( ̄∀ ̄*)/ …………………………。


解けた。ミリアムは草の上に大の字にふわりと倒れ、解放感に微笑みながら目を閉じます。


いつの間にか白い寝間着の裾が、結婚式の時のダイアナ妃のヴェール並みに長くなっている。その裾は木の幹に向かって伸びており、木から降りてきた若者がそこから潜り込んできました。


( ̄○ ̄)v- 幻想的やのぅ。これは「結婚」を表してるんだな、きっと。


夢は不条理がお約束で、断片的なイメージの坩堝だったり。それでも脳が見せるモノだから何らかの意味があるだろうと、夢占いとか精神分析学の対象になったりするんすね。


草の上でうっとりと、せり上がってくる若者を待つミリアム。しかし目を開けた時、自分に覆い被さってたのは大きな鳥でした。


カカカカカカカカカ!!!


(; ゜□ ゜) きゃあああああああああ!!


いきなり襲いかかるクチバシ攻撃。なんだなんだこの鳥は、クチバシがやたら長くて剣のよう。ぱっと見は鷺(サギ)みたいですが、やってる事は「3人は殺してる目をしている」と言われるハシビロコウみたいです。



悲鳴をあげてベッドからはね起きるミリアム。茫然と水を飲みに階下に降りた彼女は、あの老人が床で苦悶してるのを見て驚きます。