“私の商売も国際的になった”


マダムが祭壇から振り向くと、彼女の「店」の女の子たちが無言でうなだれ座っています。ヒスパニック、白人、東洋系と人種はさまざまですが、揃って悲嘆に暮れた表情……


“ねぇ、アジア人?”


マダムが東洋人の女の子の頬に指をかけ、品定めするように仰向かせる。


“へどが出る”


続いて金髪の白人娘。この娘は静かに泣いており、マダムはその髪を掻き上げ顔を近寄せます。


“悲壮感が漂う顔を見るのは我慢ならない”


“被害者のような雰囲気をまとう女にはうんざり”


“そんな老婆は、この町にはそぐわない”


-v( ̄ー ̄) ……売春宿の女将なんだろうか? この女の子たちは騙されたり、売られて来たのか?……



無限の貫禄と手強さを漂わせるマダムは居並ぶ女の子たちを睥睨し、悠然と煙草をふかしている。しかしそこで店のドアが開き、女の子たちが怯えたように顔を上げました。