またレビューしづらいモンを(涙)
前作でも全26作から最優秀作品の称号を獲得したのはリー・ハードキャッスル監督のクレイアニメーションでしたが、ホラー志向のいい大人に粘土持たせるとこうなります。
またしても英国産。
『DELOUSED』(駆除)
(監督:ロバート・モーガン/変態アニメーション職人)
どうしてこうも禍々しいのか。いきなり画面いっぱいにアップで目覚める1人の男。気づけば実験台に縛られ身動きできず、部屋の隅から「だから何でそんなに不吉感満載なんだ!?」な怪しい連中が、半溶けの生首みたいなのにセットされたお注射を持って近づいてきます。
“仮面ライダー本郷猛は改造人間である! 彼を改造したショッカーは世界征服を企む悪の秘密結社である!”
↑こんな感じで怪しいお注射ブッスリやられ、部屋に取り残される主人公。しかし悪い人たちが踏み潰していった1匹のハエがわしゃわしゃと変身し、巨大化して彼の片手に噛みつくと、彼は2人に分裂して片方が死に、片方が立ち上がる。
「うまく復活できたようだな」
茫然と「死んだ自分」を見下ろす彼に、巨大ハエのケツが語りかけます。
「俺の命をやった。この借りを返せ」
「命は命で返せ」
巨大ハエのケツがくぱぁと開き、底無しの闇が彼に命じる。彼の右手は鋭いナイフに変わり、命じられるまま、彼は不気味な赤い廊下の先にいた怪しい連中の首をスパスパと切断します。
(ノ△T)v- ……やっぱり『ヘルレイザー』のグロインパクト満載の魔導士を生んだのは英国だ。どいつもこいつもグロすぎる……
切断した3つの首を1つずつ、巨大ハエのケツに押し込む主人公。しかし最後のひとつが穴につっかえ、力任せに押し込んだら自分の頭もケツにin。中では不気味な悪魔が口を開けていて、慌てて頭を引っこ抜いたら首がみよーーーん!と伸びちゃった。。。
ろくろ首状態でパタリと倒れ、そのまま息絶える主人公。周りには首を狩られた悪い人たちと、巨大ハエに覆い被さられた「もうひとりの自分の死体」が残されました。
カサカサカサ……
巨大ハエは床に降り、再びわしゃわしゃと変身して普通のハエに戻る。
「命は命で返せ」
ひょっとしたら悪魔界の大物「蝿の王」ベルゼブブだったのか? 命という命を刈り取って、ハエのお言葉でハイおしまい。なんだこの悪夢。
-v( ̄ー ̄;) ストップモーションアニメで、ものすごく手間暇かかってる。完成度は相当なもので、ヘタな実写よりもインパクトがあります。
Eテレでは絶対に放送不可能。えらいこと緻密でくぐもった感触の悪夢のような作品でした。
監督名で検索すると、こういうのばっかり集めたイベント情報が出てきます。恐るべし非実写系。
クトゥルフ神話やってくれー。