アラソン氏のペニスの型取りはならず。シッギ館長は動物のペニスの骨を摘出しながら、複雑な胸の内を語ります。


( ̄○ ̄) こうやって開きます。


ラーメン屋さんがチャーシューを煮込むような寸胴が出てきたんで、あらクッキング?と思った私が甘かった。シッギ館長は湯気を立てるでっかいアレを、トングで取り出します。


まな板に載せて切り目を入れると、ピン!と飛び出す細い骨。うわ……


ヾ( ̄○ ̄)ヾ この骨をきれいに洗って標本にします。


やっぱり素手だ。そして、料理人が天ぷらを素手で取り出すレベルの熟練の技。ホルマリン標本じゃない骨は、こうやって丹念に摘出してたのね。


( ̄ー ̄)v- そらマッコウクジラのはホルマリン漬けだわ。煮られる鍋がない。ちなみに最小の標本はハムスターのペニス(2mm)。よく標本化したな……


( ̄ー ̄) ……トムの方が有利な立場です。生きてるうちに、性器をくれると言うのですから。


言うたら身も蓋もないけど、死後に寄贈してくれるアラソン氏はあと何年生きるか分からない。シッギ館長も健康に不安を抱える以上、寄贈は早ければ早いに越した事はありません。


( ̄ー ̄) ……できるなら、外国人でなく同胞のペニスがいい。


ここで垣間見える、人間ならではの強いこだわり。シッギ館長は博物館から95km離れたアークレイリという町に住むアラソン氏に会いに行きます。


( ゜∀ ゜)/ 私みたいな男は、国中探してもいないよ?


御年93でこのお洒落さ、押しの強さ。ニッコニコのパウットル・アラソン氏は陽気にグラスを掲げ、サイズの証明はすっ飛ばして武勇伝を語ります。


( ̄○ ̄) パウットル・アラソン氏は1945年に、初めて中央高地を車で踏破した人間です。


さりげに国営放送の局員さんのコメントが入る。彼は伝記も出版されてるパイオニアで、観光客を最初に中央高地に案内した人でした。


( ̄∀ ̄) 女性関係の派手さは、もはや伝説です。


さらに甥御さんが登場し、ドヤ顔でそっちの方も保証する。ご本人いわく「あらゆる人種の女と寝たよ」で、ニッコニコでアルバムや忘志録を見せて思い出話に花を咲かせます。


( ゜∀ ゜) この娘は美人だが体は今イチだったな。この娘は楽しい女だった。


「最強の女たらしだと言う人もいます」


ハイそこ大事!ってな表情で、カメラ目線で重々しく語るシッギ館長。ああ、「関係した女性数は一個中隊、真面目に愛してくれた女性数は一個小隊」のロイエンタール提督(@銀英伝)にこの明るさがあればあんな結末には。


( ゜∀ ゜) 特大のペニスを君にやるよ。


言葉はカッ飛ばしてますが、共に庭を散策すると拭えない「老い」が観客にも分かる。別にリアルに特大でなくてもいい、この人は確かに大人物なんだ……


( ̄ー ̄)v- 伝説は伝説でいいじゃないか………



アラソン氏の腕を支え、息子のように一緒に庭を歩くシッギ館長。じんわり来る情景ですが、その間アメリカではえらい事になってました。