砂埃を上げて車が走り去る。1人取り残されたケイトちゃんはしばらく立ち尽くし、やがて足元の砂を蹴ります。


( ̄○ ̄;) 何よ……


「天涯孤独になった女の子より、カッコつけを取るなんてどういうコト?」と言いたげなふくれっ面。よくよく考えたら自分をこんな境遇にしたのはセス兄貴なんですが、共にひとりぼっちになった今、ケイトちゃんは「痛み分けだわ」と考えているようです。


蹴り上げた砂も空気も空も乾いてる。このメキシコは、湿っぽく泣いたりウジウジする場所じゃない。ケイトちゃんは1人でキャンピングカーに乗り込むと、散々な目に遭った場所から旅立ちます。


キャンピングカーも砂塵を巻き上げて去り、カメラは徐々に高い位置に上がっていく。すっかり鳥の視点に到達した時、画面に映し出されたのはあの悪の巣窟“ティティー・ツイスター”の正体でした。


-v( ̄○ ̄;) ……店の裏側が思いっきしマヤ文明のピラミッド。人身供儀バリバリだった古代遺跡の一部があの店だったんだ。。。


ピラミッドの脇には、運転手を餌食にして用済みになったトラックの残骸が山積みになっている。オイこれ何で発覚しなかった?………


( ̄∀ ̄)v- この作品では無法地帯みたいに言われますが、メキシコに幾つかあるマヤ文明の遺跡の1つにエル・レイ遺跡があるんですね。あまりメジャーじゃないピラミッドがあるそうで。


ロドリゲス監督の『プラネット・テラーinグラインドハウス』にも、ラストでピラミッドが出てきます。おまけにヒロインの彼氏の異名がエル・レイで、何らかの愛着があるみたい。中南米のピラミッドは何かと血生臭く、エジプトのそれよりダイレクトにホラー向きですな。


( ̄∀ ̄)v- メキシコには死者の日(Dia de Muertos:英語だとDay of the Dead)って祝祭日がありまして、ガイコツをかたどったお菓子や飾り物が街に溢れる。場所によって治安の悪さや麻薬組織のえげつない殺戮ぶりが目立つ国ですが、死生観にちょっとヒャッハー色がある。


本作はB級ホラーだと思いますが、「夕暮れから夜明けまで」の短い間にありとあらゆるドラマが詰まっていて面白い。ホントに中盤までは犯罪映画で、途中からいきなりホラーに変わる。その辺も異色です。


(ノ△T)v- 正体出す前のお店が素敵すぎてもう。あの猥雑ぶり、ねーちゃん達の景気の良さは何回観てもたぎります。



本当は年末にこれを書き終えて、年明けに新しいドラマシリーズのレビューを書くつもりでしたが、暇がなかった(涙) レビューはクソ長いですが、本編はスピーディーです。


ありやとやんした!!