走って走って、ようやくたどり着いた窓を前に、女性陣に鬼のように責め立てられる工藤D。
( ̄□ ̄;) どうするんですか工藤さん!! 逃げてる場合じゃないでしょ!?
(T□T;) 祥子と新菜を置いてくんですか!? 何とかして助けてください!!
(; ゜Д ゜)/ ……わわわ分かってるって!! これはアレだ、体勢を整えてるだけだって!! 分かるだろ!?
いや、いの一番で逃げてた。止められなかったら窓から脱出してたよ絶対に。誰が一番って言えば一番パニクってる工藤Dに、誰だったかな、田代さんあたりが助け船を出しました。
( ̄○ ̄;) ……さっき、新菜さんと祥子さん、何で顔をそむけたんでしょうか?
(; ゜Д ゜) んあ!?
一斉に振り返り、それから工藤Dを凝視する市川さんと純ちゃん。市川さんが「まさか……」と呟きます。
( ̄○ ̄;) まさか、その臭いに怯んだんじゃないですか?
(; ゜Д ゜) ああ!! ニンニクか!?
言われてみれば、瞬間移動で工藤Dの間近にズオッとライジングした新菜ちゃんと祥子ちゃんは、工藤Dがわめいた瞬間にのけぞった。ニンニクラーメンと餃子とレバニラで気合いを入れてきたのが、まさか役に立ったのか!?
( ̄□ ̄;) きっとそうですよ、ほら、ニンニクは吸血鬼にも効くって言うし!
(; ゜Д ゜)ゞ おおそうか!! よおーーーしお前ら、いいモン持ってんだよ俺! これを喰え!!
いや、コックリさんに効くのかニンニクが!? しかし即座に自信を回復した工藤Dは自分のバッグをガッと開け、瓶詰めの怪しいカプセルを誇らしげに取り出します。
( ̄□ ̄;) 何ですかそれ?
(; ゜□ ゜)/ ニンニクカプセルだよ!! 俺いつも持ち歩いてんだ! ホラお前ら飲め飲め、田代も飲め!
大瓶からザラザラと惜しげもなくニンニクカプセルを皆に分け与える工藤D。あのそれ、無臭でエキスだけ入ってる通販のアレとは違うんですか? 皆すごく「く、臭い!」と苦悶しながら水ナシで頬張ってるんだけど……
(ノ△T)v- 先日 お隣から炊飯器で蒸した真っ黒いニンニクを頂いたんですが、元気は出るかもしれないけど仕事に行けないレベルのかほりでした。
(ノ△T)v- 行きつけの台湾料理店のニンニクとニラと唐辛子のチャーハンが大好きですが、休日前しか注文できません。好きは好きなんですよ、ニンニク……
てか、マイお箸とかマヨネーズ感覚で多量のニンニクカプセルを持ち歩くオッサンてどうよ。男前すぎるわ!!
(; ゜Д ゜)/ よおーーしちゃんと飲んだかお前ら!! じゃ行くぞ!!
(ノ□T;)( ̄○ ̄;)(≧□≦;) は、ハイ……臭い…………
これで総員ニンニク爆弾。ガッガッガッと先頭で引き返した工藤Dは、暗い廊下に向かってバットを振り上げて叫びます。
ヾ( ゜□ ゜;) よし来ーーーーー!! オルアーーーー出て来やがれ腐れコックリ!!
はいどうも!って勢いで再びダブルでせり上がる新菜ちゃんと祥子ちゃん。工藤Dは大きく口を開け、臭い吐息をカハアアアアア!!と噴射します。
ウガアアアアアアア!!!
(; ゜Д ゜)v- 効いてるよオイ。
コックリさんもたいがい学習しない。思いっきりニンニク臭を浴びた新菜ちゃんと祥子ちゃんは大きくよろめき、「今だ!」という工藤Dの合図に全員が取り囲んでカハアアアアア!!
そして床に倒れて苦悶する新菜ちゃんと祥子ちゃんに、工藤Dの“気”が充填されたバットが順繰りにHIT。垂直に胸にバットが振り下ろされると、口から白い煙がピューっと飛び出します。ああ、取り憑いたコックリさんが抜けたんだ……
b(; ゜Д ゜)d よっしゃーーーーーーーー!! どうだ参ったか腐れコックリ!!
ゆるやかに正気を取り戻し、床から起き上がる新菜ちゃんと祥子ちゃん。そして今度こそ「最後のコックリさん」が始まります。