書店にて、素通りできない表紙を発見。
『マダムGの館』
グレゴリ青山という、初めて読む漫画家さんのコミックエッセイなのですが、内容が濃ゆい!
何者かに追われる青年・雨宮が逃げ込んだ屋敷に住まう、謎の貴婦人、マダムG。
時空をも超えられるマダムGと、その書生となった雨宮が巡るのは、「美」という名前の別世界。
( ̄ー ̄)v- 相当なハードパンチャーです、この漫画家さん。
戦前の探偵小説、太宰治・竹久夢二・中井英夫・内田百聞らの作家談
ちょうど蒼天の拳の舞台になってる時代の魔都上海
なんでかインド映画のコア知識……
そんな
「生活の役には立たないけれど、お好きな方にはたまらない」
ディープな世界を旅する1冊です。
( ̄ー ̄)v- 冒頭から江戸川乱歩の『黒蜥蜴』。
舞台や映画では京マチ子、美輪明宏が演じ、戯曲を書いたのは三島由紀夫。
しかし、テレビドラマで岩下志麻も演じていたとは初耳でした。
「雨宮……横溝先生は、何も田舎の旧家でたいていの人間が殺されてから事件を解決する探偵の話ばかり書いてたわけじゃなくってよ」
-v( ̄□ ̄)!! はい!!『鬼火』と『蔵の中』は名作です!!
画家の紹介で、その絵を模写するくだりが多いんですが、上手いです。
2枚目の乱歩の『一寸法師』の挿し絵(画:竹中英太郎)、よう描くわこんなの!!
竹中英太郎は乱歩の『陰獣』、横溝正史の『鬼火』などのエログロ作品の初版に挿し絵を描いた伝説の画家。
創元推理文庫などでは今も表紙に使われてます。
戦前の探偵小説家として名高い乱歩、横溝正史、中井英夫、夢野久作などの造詣も深いです。
この時代の作家さんたちのエログロ、怪奇、幻想、耽美の気風を、再び知らしめるよすがになるか?
( ̄ー ̄)v- ちょっとワクワク。