2021年に子宮頸がんを発病
今は寛解し、ポンコツながら、看護師に復帰しています。
 病気を患う方やご家族の参考になれば、幸いではありますが、そんな良い代物ではなく、ただの暇潰し程度に読み流してくださればよいと思います。


看護師なんかしてますので、もちろん、がん患者さんを看護させてもらう機会があります。


わたしが、がんになる前、10年以上前に、緩和ケア病棟に勤務してたことがあります。


いろんながんの患者さんを看取らせていただきました。


がんになる確率は2分の1と言われて久しいので、その頃からいつか自分もがんになるかも・・・とは思っていました。


でも、それはきっと高齢者になってからだろうと想像してました。


まさか46歳で発病するとは思ってなかったです。


緩和ケア病棟にいたとき、色々ながん患者さんをみてきて、特になりたくないな・・・と思っていたのが、肺がんと子宮がんでした。


肺がんの患者さんの全員ではないですが、息苦しさが医療用麻薬を使用してもとれにくい場合があります。それをみているとつらそうで・・・。がんの中では1番罹患したくないと思っていました。


(あくまで、客観的にみた場合のことで、患者さんがどう感じているかは、個人差があります。)



2番目が子宮がんでした。人によりますが、がんの中でも終末期になると独特の臭いが強く、まわりの人につらい思いをさせるかな・・・というのが理由です。


(がんの臭いは、人それぞれですので、がん患者さん全員に、臭いがあるわけでもありませんし、がん患者さんを責めたいわけでもありません。誤解なきようにお願い)



でも、子宮頸がんになっちゃったなぁ・・・と発病当時は、落ち込みましたね。




緩和ケアに勤めていたころ、患者さんのなかにはスピリチュアルペインを訴える患者さんもいました。


スピリチュアルペインとは、『なんで死ななきゃいけないの』『死んだらどこへいくの』『死にたくない』『はやく死んで楽になりたい』『これは天罰だ』など死にまつわる恐怖や悲しみなんかを言います。



『スピリチュアル』なんて言葉ですから、妙な感じを受けるかもですが、まったくの医療用語です。



スピリチュアルペインは、言葉で表出される場合もあれば、表情、涙、怒り、沈黙などであらわされるときもあります。



わたしは、緩和ケア病棟にいたころ、スピリチュアルペインをしっかり言葉であらわしてくる患者さんが少ない気がしました。


患者さんの平均在院期間(30日)が短く、看護師として関われる時間が少ないこともありますが、みなさん多くは語られません。


(ご家族や親類、友人に語られる場合もあると思いますが)


患者さんの最期の約30日間を関わらせて頂いていた身としては、みなさんどういう思いだったのだろうと思います。



最期が近づくにつれ、内省(自分自身と語る)ことが多くなるとも言われていますが・・・。



最期の30日間では、お気持ちを察することも充分にできないままでした。




わたしは前記事でも書いたように、緩和ケアチームの看護師さんに、たくさん話を聞いて頂き、心が少し楽になりました。『がんになってしまった戸惑い』『死に対する恐怖』があったからです。


わたしは、今までみてきた患者さんたちって、凄い人たちだなと改めて思うようになりました。(語彙力がなくて、上手く表現できませんお願い)



がん患者さんたちは、身体の苦痛に加えて気持ちの辛さ、死への恐怖、いろいろな心の過程を経て、最期は旅立って逝かれたんだなと・・・。



患者さんたちに、改めて敬意を払うようになりました。