🍀こちらの続編となります🍀



『Who killerd that family』

~あの家族は一体何に殺されたのか?~





『俺』が生まれたのは、

そんな何も無い東北地方の港町。。






俺…生まれはあの港町だよ。。

もう忘れていたよ。。


一番幼い頃の記憶…


そう、あれは。。

俺…が4歳位の頃だった。

親父もいて母さんも若くて。。


母さん…たまにパンを焼いてくれた。

焼く時*°本当にいい香りがしてねぇ*°






『ぼく、これがいい!』

『あ、ダメよ・・・ちゃん、形崩れちゃう。』


おかあさん*°わらいながら。。

ぼくのゆびのかたちがついた 

ぱんをやいてくれた。


いいにおい*°

はやくたべたいな! 


あつあつのぱんをくちにいれた。

あついけど…おいしい!


『さあ!次よ。また焼くね。』


おかあさんはそういって、

きじをくるくるまいて、

うえにきいろいたまごをぬって*°

またやいてくれた。。


━━━━━━━━━━━━━━━


俺…あれ以来、

あんなに美味いパンを、

食べたことは無かったなぁ。。


また…食べてぇな。。


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『心電図モニター』

拍動音が静かに響いている。。


90…70…60…

血圧がどんどん下がっていく。

脈も途切れ途切れとなり、


。。ゆっくりと深呼吸を一つ。。



『誰か!先生を呼んできて!』



『ここは浅草の山谷地区』


天涯孤独の人や家族から見放されたり

事情がある人々を、

看取りまで行うホスピスがある。



彼の肩を抱いていた看護師が、

ナースコールから応援を呼んでいる。



『・・・さん!聞こえますか?』

『お疲れ様。今までありがとうね!』


・・・さん!・・・さん!』


この人は。。


口数が少なくて…いつも窓際で、

車椅子から空を眺めていたな*°



彼は。。


その時だけ。。


笑顔を見せてくれていた*°




『カーテンを開けてあげて*°』



彼のそばに居た看護師が、

駆けつけたもう一人の看護師に告げた*°


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ああ、眩しいな…?

空か、晴れてるな*°

いい日じゃねえか。。

あの空の向こうに。。

いるのか?


母さん。。


。。。。。


ごめんな。。


ごめん!


痛かったよな!


苦しかったよな!


俺、あれからずっと。。

一人でいないとならないと。。


隠れて生きたよ。。


明るいところにいちゃ…

駄目な人間になったけど、


ずっと。。空見ながら。。


心の中で母さん…母さんって、

呼んでいたよ。。


あの空の向こうにいるのか?


母さん。。



━━━━━━━━━━━━━━━



段々と…目が見えなくなってきた。。

けれど隣で必死に呼びかける声がする。


その声は不思議と*°


離れ離れになってしまった家族や、

喪った母の声に聴こえる*°


彼の体もやせ細った老体ではなく。。


いつの間にか*°

幼い頃の自分になった感覚があった。



そして…自然と溢れた言葉🍀*°






おかあさん*°


またろーるぱん、

つくってよ!


ぼく、おかあさんのぱん*°


『だいすき!』






 『Tears  in  Heaven』Eric Clapton



『Tears  in  Heaven』


~君がいる 天国めざして~











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