世界共通の儀式だったとは、知らなかった。

 

 


 

 

【緊急情報!】今年はAM5時51分!

世界中に残る不思議な儀式「茅の輪」

 


 

 

 

茅の輪くぐりとは?

意味・由来・作法とくぐり方・大祓との関係を解説

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茅の輪くぐりとは

茅の輪くぐりとは、参道の鳥居などの結界内に、茅(ちがや)という草で編んだ直径数メートルの輪を作り、これをくぐることで心身を清めて災厄を祓い、無病息災を祈願するというものです。日本神話のスサノオノミコトに由来するといわれ、唱え詞を唱えながら8の字に3度くぐり抜けます。

茅の輪くぐりは、毎年6月30日に各地の神社で執り行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」で行われる儀式であり、茅の輪くぐりが夏越の祓と同義で呼ばれるほど、日本に定着している風習です。

茅の輪くぐりの由来

茅の輪くぐりはに日本神話に由来します。スサノオノミコトが旅の途中に宿を求めた、備後国の蘇民将来(そみんしょうらい)との逸話が起源です。

貧しいにもかかわらず、喜んでスサノオノミコトをもてなした蘇民将来に対し、弟である巨旦将来(たんしょうらい)は裕福にもかかわらず宿を貸そうともしませんでした。数年後、再びスサノオノミコトは蘇民将来のもとを訪れ「疫病を逃れるために、茅の輪を腰につけなさい」と教えました。

教えを守った蘇民将来は難を逃れられ、それ以来、無病息災を祈願するため、茅の輪を腰につけていたものが、江戸時代を迎える頃には、現在のようにくぐり抜けるものになったといわれています。

夏越の祓で行われる茅の輪くぐり

茅の輪くぐりは「夏越の祓」の儀式のひとつとして行われます。

夏越の祓は、今年前半の半年間の穢れを清めて災厄を払う神事であり、このあとの後半も無事に過ごせるようにと祈る行事です。古来日本では、夏を迎えるこの時期、疫病が流行ることが多かったため、厄払いと無病息災のため、茅の輪くぐりが執り行われるようになったと考えられています。

大祓と夏越の祓の関係

夏越の祓は、12月31日の年越の祓と対になる神事。この2つの神事をあわせて「大祓(おおはらえ)」と呼びます。どちらも災厄を祓い清める儀式です。

茅の輪くぐりは、多くの場合で夏越の祓で執り行われている一方で、一部の神社では年越の祓えでも行われているのは、どちらも大祓であることが関連していると思われます。

茅の輪くぐりのくぐり方

茅の輪くぐりのくぐり方は、唱え詞を唱えながら、8の字に3度くぐり抜けるのが一般的です。もっとも基本的だと思われる茅の輪くぐりのくぐり方は、以下のようになります。

  • 1周目:正面でお辞儀、左足で茅の輪をまたぎ、左回りで正面に戻る
  • 2周目:正面でお辞儀、右足で茅の輪をまたぎ、右回りで正面に戻る
  • 3周目:正面でお辞儀、左足で茅の輪をまたぎ、左回りで正面に戻る
  • 正面でお辞儀、左足で茅の輪をまたぎ、参拝へ

茅の輪くぐりのときには、神拝詞(となえことば)を声に出さずに唱えます。代表的なものは以下のようなものです。

 

「祓い給へ 清め給へ 守り給へ 幸え給へ」
(はらへたまへ きよめたまへ まもりたまへ さきはえたまへ)

 

また、茅の輪くぐりの時の神拝詞(となえことば)は、地域や各神社で異なるようです。茅の輪くぐりをする際は、各神社でお尋ねるとよいでしょう。以下のように、1周目から3周目でそれぞれ、神拝詞(となえことば)が異なる場合もあるようです。

  • 1周目:水無月の 夏越の祓 するひとは 千歳の命 延ぶというなり
  • 2周目:思ふ事 皆つきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓へつるかな
  • 3周目:宮川の 清き流れに 禊せば 折れることの 叶わぬはなし

神社ごとに異なるくぐり方

茅の輪くぐりのくぐり方は、神社ごとに異なります。これは、神社ごとに祭神が異なるからです。

たとえば、1周少ない2周になっている場合、神拝詞(となえことば)が「蘇民将来 蘇民将来」「祓い給ひ 清め給へ 守り給へ 幸へ給へ」となる場合などがあり、混雑時には1周のみになることもあります。

茅の輪くぐりの作法

茅の輪くぐりの茅を引き抜き、持ち帰るのは、絶対にしてはいけないことであり、作法に反します。

茅の輪くぐりは、くぐる事によって参拝者の穢れや厄災を、茅の輪に移し清めるためのものです。つまり、それを持ち帰る事は、自らの穢れや厄災を持ち帰るようなものなのです。

茅の輪くぐりが体験できる神社

それでは最後に、茅の輪くぐりのできる神社をいくつか紹介しておきましょう。

廣峰神社(兵庫県)

兵庫県の廣峰神社(ひろみねじんじゃ)は、スサノオノミコトの別名である牛頭天王の総本宮で、境内の地養社には蘇民将来が祀られている、スサノオノミコト縁の神社です。

毎年、6月30日には茅の輪くぐりができ、午後4時から大祓式も執り行われます。

城南宮(京都府)

京都府の城南宮(じょうなんぐう)では、毎年6月25日〜30日の午前9時〜午後4時の間、参道に設けられた茅の輪くぐり、禊の小川に人形を流す人形流しに参加できます。30日の午後3時からは、夏越の祓も執り行われます。

また、城南宮では7月1日〜7日にかけ、クルマでくぐれる茅の輪くぐりも執り行っています。

出雲大社(島根県)

島根県の出雲大社では、少し変わった茅の輪くぐりを体験できます。

6月30日の午後5時〜8時にかけて執り行われる「輪くぐり神事」では、縄跳びのようにU字をした茅の輪をまたぐというものです。

神田明神(東京都)

大己貴命、少彦名命、平将門命が祭神となる、東京との神田明神では、6月30日の午前・午後に茅の輪くぐりが執り行われます。

また、年越の祓でも茅の輪くぐりが執り行われ、12月30日、31日の午後に参加できます。

芝大神宮(東京都)

東京都心の神社である芝大神宮では、天照大神、豊受大神が祀られており、石段の途中となる踊り場に茅の輪が設置されます。

6月中旬から7月初旬まで設置されており、期間中に茅の輪くぐりに参加できます。

茅の輪くぐりのまとめ

自身の穢れや厄災を祓い清め、この先半年の無事を祈る茅の輪くぐり。基本的な茅の輪くぐりのくぐり方を覚え、半年間の厄災を祓いに、近くの神社を訪れてみてはいかがでしょうか。