10月7日
前日から鎮静をかけて、父は眠っているがこの日は私と弟が父に付き添っていた。
夜中一時頃、父が朦朧として苦しそうにする。そして、看護師さんが慌てて入ってきた、脈が乱れてきたため他の家族を呼ぶようにと。
父はとても苦しそう…意思疎通はできないが、苦しそうな顔をして泣いて目を擦った。あんな父の顔を見るのは初めてだった。
私は、
大丈夫だよ。一緒にいるよ。
と声をかけながら、父の手を握っていた。
すると、何度も何度も私たちが父へかける言葉に反応しているかのように手を握り返してきた。
父の大きな手が本当に温かった。
家族が父の病室に集まり、父もまた眠り始めた。
そして、一度乱れた脈拍も持ち直し安定した。
時計は4時を回っていた。
母を病室に残して、他の家族は一旦帰ることにした。
その後も連絡は来ることなく、父の病態は安定していた。
昼前に母と付き添いを交代した。
父はもう朦朧として起きることなく、よく眠っていた。
一生懸命に胸を動かし呼吸している。
もう話せない…父の声は聞けない。
でも、呼吸して行きていてくれている。
それだけで十分だと思いながら父の様子を見守っていた。
午後になっても父の病態は変わらず安定しているため、兄と伯母に付き添いを任せ、私と弟は家の片付けをするため帰宅した。
週末までブドウの出荷をしていたため、その状態のままになっている部屋を片付けるために帰宅したのだ。
父は以前から家が片付いてないことを心配していた。
母と弟と片付けをしながら、
お父さん、早く片付けろって言ってるよね。
なんて話をしていた。