標語印の収集では普通は表ばかり見ており、裏側の私信を見ることはあまりありません。

しかしこの葉書は太平洋戦争中、インドネシアのジャワ島に派遣されている兵士からの軍事郵便です。それなのになぜ名古屋中央局で「貯蓄報国の標語印が押されているのでしょうか。実は宛名の人物は名古屋陸軍病院から退院してすでに京都に行っていたため(付箋参照)、再度ポストに入れられたためでしょう。

 

 

名古屋中央局 昭和18年月日不明

 

裏面

ジャワ島では太平洋戦争終結まで他の戦場と違い殆ど戦闘はなくかなり楽であったと伝えられております。この葉書からもあまり切迫した様子は感じられません。戦後オランダとのインドネシア独立戦争に参加した兵士もいるそうです。