「臨床で価値観の変わる出来事」について書かれている記事を読みました。
(
やまだリハビリテーション研究所より いつも学びのある記事が多いので購読しています)
私も老健で働き、価値観が変わる出来事を思い出し、表現してみようと思いました。
施設へ勤務してまだ間もない頃、脳梗塞後遺症の方を担当しました。
重度の麻痺のため、左半身と腰周辺に、常に痛みを抱えていました。
文献や先行研究のとおりにリハビリを行っても回復は見込めず、本当にもうしわけなく感じ、数週間後、利用者に謝りました。
「私の力では機能改善させることも痛みを軽減させることもできず、本当に申し訳ございません」と。
そうするとこの利用者は
『こうして話を聞いてくれるだけで痛みが和らぐんです。本当に助かっています』と語ってくれました。
思わず涙でいっぱいになるとともに、こんな未熟な私でも役に立っているのかもしれないと勇気づけられたのを覚えています。
利用者が私を気遣ってやさしく語ってくれたのかもしれませんが、この出来事はこれまでの価値観を変えるきっかけとなりました。
医学的な知識や技術ではどうにもならないことがある。
けれども、人の心や人生観・価値観を支えるプロセスは、身体機能へも影響を与えると。
この経験がヒーリングなどの代替医療を学ぶきっかけとなり、痛みが軽減し、改善するのなら、何でも学んでみようという現在のスタイルに変化しました。
「人は死ぬ時まで成長する」と言われています。
生きている意味が分からなくなるときもあるかもしれませんが、人生には最期まで意味がある、ということだと思います。
高齢期リハビリテーションに関わる者として、いまできることを精一杯とりくむ姿勢が大切だと感じています。