いまさらですが、11月に私のコメントが新聞記事になった内容を添付します!

 江戸時代から昭和の戦前ごろまで精神障害者を一般家庭が預かり、家族のように看護した保養所の跡を訪ねる歴史ウオークが3日、京都市左京区岩倉であった。地元住民ら約150人が参加、「患者と地域の共生」という“知られざる”岩倉の歴史に触れた。

 郷土史研究グループ「岩倉の歴史と文化を守る会」が企画。岩倉に生まれ育ち、「洛北岩倉と精神医療」の著書がある中村治・大阪府立大教授(59)が案内役を務めた。
 
 岩倉は紅葉や桜の季節に観光客でにぎわう寺「実相院」が有名で、精神科病院も2院ある。一行は市立明徳小に集合、北西に直線距離1キロ足らずの実相院前までを1時間半かけて歩いた。途中、現存する保養所の建物3カ所を見たり、実相院の末寺で眼病や脳病の観音霊場として信仰を集めた大雲寺の井戸や滝場を見学した。このうち、昭和初期に建てられた城守保養所は資料館となっており、参加者は立派な民家の造りと床の間付きの部屋に驚いていた。

 中村教授によると、岩倉の保養所は大雲寺や実相院の参詣者用の茶屋や旅館などが転じて江戸時代中ごろ(18世紀中ごろ)に生まれ、1950年の精神衛生法で禁止されるまで続いた。戦前には十数カ所あり、全国から約300人の患者が集まった。患者は里山の静かな環境で静養したり、子守や農作業をしたりして心の平静を取り戻した。保養所は患者側から宿泊料を得、近隣農家から作物を購入するなど地元経済にもメリットがあった。

 ウオークの締めくくりに、中村教授は「認知症を含め患者と地域と病院の共生が模索される時代。住民が地域の誇るべき歴史を見つめ直し、今後の地域づくりを考えていくきっかけにしてもらえれば」とあいさつした。

 岩倉に住んで5年という作業療法士の小松顕さん(42)は「身近な所に、こんなに歴史が詰まっていたとは。とてもありがたい企画でした。住民として出来ることは何か改めて考えさせられます」と話していた。

毎日新聞 2014年11月04日 地方版


あらためて、いい取り組みに参加できたと思います。