「みかんが100個あって、右と左に分けました。右に80個行ったら左に何個ある?」

しばらく考えて子供が「20個」と答えました。

 

「これ、なに算?」

「たしざん」

 

子供にどういう計算をしたのか聞いてみて、自分もそうだったのを思い出しました。8+2=10が頭のどこかにあるから、80個と20個で100個になることがわかっちゃうんですよね。100-80という計算はしていません。だから子供にとってこれは足し算なんです。

 

小学校のお勉強では必ず答えだけじゃなく式も書かせるので、回答欄には「20」ではなく「100-80=20 こたえ20」と書かなければいけないのが困りますね。子供は足し算だと思ってるから、もう答えが20だとわかっているにもかかわらず「ここは+ではなく-を使います」という何のメリットもない説法を受けることになるわけです。メリットないですよね、20って答えは分かってるんだから。

 

ここで、やれ足し算だ引き算だという「定義」の話で子供にダメ出しをすると、子供は計算が嫌いになるでしょうし、せっかく答えは出せてたのに混乱もすることになります。なので、今は答えさえ合っていれば余計な所はつつかないようにしています。いつもの話になりますが、1年生でリアルタイムに教えると、答えだけじゃなく式の+と-も間違えないようにしないといけないから大変ですよね。